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QUESTION 質問No.329

IOTによるソリューションの次の展開にはAIが重要と思います

設計・開発情報マネジメント |投稿日時:
IOTによるソリューションの次の展開にはAIが重要と思いますが、AIについては、局所的に成功事例が紹介されているものの、まだ内容そのものに対する理解も不十分で、AIを的確に組み込めるか否かが勝負の分かれ目と思っています。 どのようにしたらよいでしょうか。

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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

工場ですぐ使える品質改善技法の開発と普及活動を行っている高崎ものづくり技術研究所の濱田と申します。

IoTには大きな期待が寄せられていますが、必ずしも「AI」が不可欠だとは限りません。多くの中小企業では、スモールデータで十分な場合が多いのではないでしょうか。

AIはIoTで集めた多くのデータを分析します。自動車を例にとると、3D地図、周辺車両、歩行者、信号、渋滞、事故、交通規制、路面などの情報をAIがIoTなどから入手し、分析することで、AIによる自動運転が可能になると期待されています。

自動車の自動運転ではAIがその優れた性能を発揮し、IoTで収集される「データ」が生命線となっています。それはデータが少なければ、実際に役に立つ分析はできないからです。そこで「ビッグデータ」と呼ばれる大量のデータが必須となります。

「IoTを本格的に実行するのだから、この際ビッグデータの解析や、AIを導入し、大量のデータを集めて、ビジネスを変革したいと考えるのですが、しかし、闇雲にデータをかき集めたからといって、それがビジネスに変革をもたらしてくれると考えるのは、すこし期待し過ぎと感じています。

実はデータを分析して出てくる答えは、すでに工場のの現場にいる人たちが経験則として知っているものであることが少なくないと考えています。工場で“なんとなく感じている仮説”のようなものがあると思います。であれば、“なんとなく感じている仮説“を検証するデータに注目して集めたほうが、業務の現場では価値が高いことがあります。工場の管理は、最終判断するのは人です。そして判断するデータは、実はビッグデータではなく、スモールデータで十分なのです。

例えば、機械の可動率が低いという問題。
これを解決するには、稼働時間、休止時間、チョコ停、準備時間、切換え時間など、いくつかのスモールデータを集めれば解決する問題です。
なんとなくチョコ停が多いのでは?切換えが多く時間が掛かっているのでは?という仮説を、スモールデータを集め、人出で解析すれば済んでしまうと考えられます。

IOT,ビッグデータ、AIは多くの可能性を秘めていますが、今課題となっている身近な問題を解決するのに本当にそれらが必要かどうかはよく吟味してみる必要があるように感じています。




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

補足させて頂きます。

製造業でIoTが本格化しようとしています。
確かにものづくり現場で生み出されるデータは宝の山であり、そこから収集される膨大なデータと、AIを使った様々な活用事例が紹介されていますが、現状は学習機能付きの作業ロボットや、製品の検品システムなど、ある業務に限った形での導入に留まっています。

小ロット品の対応で業務に忙殺される中小企業の現状から脱却するため、まず全社的な業務の流れを把握するところから始まり、工程間の連動にこぎ着けるまでの業務改革の計画の中でIOTの活用方法を捉えて行く必要があります。

IOT化に当たって当然のことながら
 ・ツールや機器を工場内に導入するエンジニアの存在
 ・データ解析を通じて付加価値づけを行う人材
が不可欠です。
かつて、生産管理システム(ERP)導入ブームで高価なシステムを導入したが、個別原価の把握や工程進捗を管理すると言っても、ほとんどうまく行きませんでした。
まずは、身の丈にあった目標を設定するのが成功の秘訣です。在庫管理も出来ていない状態で、ERPシステムを導入しても効果は期待できません。

経済産業省(経産省)などが主導するロボット革命イニシアティブ協議会(RRI)の「IoTによる製造ビジネス変革」ワーキンググループ(WG)が2016年10月から募集していた中堅中小製造業におけるIoT(モノのインターネット)の先進活用事例の結果が発表されました。

まずはこのような先進事例を参考にして理解を深めて頂ければと思います。