※いずれも質問投稿には会員登録が必要です
個人情報(個人名やメールアドレスなど)が公開されることはありません。


QUESTION 質問No.159

デジタルデータの保存(地震被災仮想質問)

設計・開発 デジタル工学 | 投稿日時:
熊本県の装置設計受託会社で、社員30名のうち20名が設計者で一部シミュレーション業務も受けています。

今回の震災で事務所やCAD端末には相当の被害がありましたが、外付けHDDに保管していたバックアップデータが無事だったのは不幸中の幸いで、これで過去の仕事を活かして業務が続けられます。

しかしながら、一つ間違うとデータ保管庫もろとも破壊されてしまうところでした。
バックアップ方法には多くの種類があり、2年前に検討した時に現在の方法に落ち着いているのですが、環境も日々進歩しているため、クラウドサーバー含めてこれを機会に再検討したいと思います。

主なバックアップ方法と長所短所、そして現時点で一番のおススメがありましたらご教授ください。

〔これは事務局が考えた仮想の質問です〕




ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

こんにちは。
情報工学部門(IT)の技術士です。
データベースやストレージ装置(HDD, NAS, SANなど)に関する業務経験があります。

> 主なバックアップ方法と長所短所、

バックアップにも色々と運用形態があるのですが、ここでは便宜的に以下のように分類します。
(以下はあくまでも一例です。全てを網羅している訳ではありません。)

(1). 企業内にバックアップデータを保管する。

バックアップしたデータを企業の内部(自社の社員)で保管します。
保管先として、主に以下の媒体が考えられます。

(1)-1. 共有ファイルサーバ (LAN上で共用しているコンピューター内のディスク領域)
共用のコンピューターに共有フォルダなど設けて、そこにバックアップデータを保管していく。
【長所】導入が比較的容易である。(共有フォルダを設けるだけ)
【短所】天変地異などで故障したらデータ消失の可能性がある。

(1)-2. NAS (LAN接続のハードディスク)
LAN接続できるハードディスクに、バックアップデータを保管していく。
【長所】一部ディスクの故障ならば、データ復旧できる可能性がある。(RAIDによる冗長構成の場合)
【短所】天変地異などで故障したらデータ消失の可能性がある。

(1)-3. リムーバブルメディア (USBメモリ、SDカード、光ディスク等といった小型の記憶媒体)
抜き差しが容易な小型の記憶媒体に、バックアップデータを保管していく。
【長所】導入が比較的容易である。(メディアをPCに抜き差しするだけ)
【短所】小型で持ち運び可能である故に、媒体を紛失しやすい。データ保存可能サイズが小さい。どのデータがどの媒体に保管されているか調べ難い。

(2). 企業外にバックアップデータを保管する。

バックアップしたデータを企業の外部(委託先の事業者)で保管します。
保管先として、主に以下の媒体が考えられます。

(2)-1. オンラインストレージ (DropBoxを代表とするクラウドサービス)
インターネット上のサーバーにバックアップデータをアップロードし、保管していく。
【長所】場所や媒体などの物理的な制約を受けず、インターネットさえあれば運用可能である。バックアップのみならず、ファイル共有などの用途でも使える。
【短所】クラウド事業者がサービス停止や変更をする可能性がある。クラウド事業者の過失でデータ消失のリスクも0ではない。現状では、データ保存可能サイズに比して、サービス代金が割高である。

(2)-2. ディザスタリカバリサービス (法人向けの商用サービス)
IT企業が提供しているディザスタリカバリサービスを導入する。
【長所】IT企業による専門サービスであることから、災害対策(BCP)としては一番行き届いている。
【短所】IT企業がサービス停止や変更をする可能性がある。IT企業の過失でデータ消失のリスクも0ではない。大企業向けのサービスが多く、導入や運用維持のコストは高めである。

> そして現時点で一番のおススメがありましたらご教授ください。

バックアップの運用も「ピンからキリまで」の世界です。

制約条件(前提条件)となってくるのは、下記のように数多くの項目があります。

費用、導入のハードル、バックアップ運用の容易さ、障害発生時の堅牢性、対象とするデータの重要性や機密性やアクセス頻度、、、、

よって、ベストな解決手段は上記の要因に依存するため、紋切り型に「これが常に一番」とは言いづらいです。

強いて言うならば、御社の規模くらいの企業様でしたら、まずは、
(2)-1. オンラインストレージ (DropBoxを代表とするクラウドサービス)
を試しに導入してみて、本格的な災害対策(BCP)システムを導入したくなった(当然、それに見合った予算が準備できた)時点で、
(2)-2. ディザスタリカバリサービス (法人向けの商用サービス)
の検討を行うというのも一案かと存じます。

以上、ご参考になれば幸いです。