物流設備の留意点 物流4M管理の重要性(その5)

 前回の事例、その4に続いて解説します。トラックにしても、フォークリフトにしても物流設備として最重要機械であることに変わりはありません。設備は常に良好な状態を保ちフル稼働させることが望ましいでしょう。そのために最初にやらなければいけないことは、事前メンテナンスではないでしょうか。トラックでもフォークリフトでも他の機械でも日々の始業点検や月次点検は、欠かすことのできないアイテムです。
 
 この大切さはわかってはいても実際にできていない会社もあるかもしれません。これは他の業務でも同じかもしれませんが、目先で考えるとすぐに悪影響が出ない仕事については手を抜くことがあります。しかし、これが積もり積もるとある日突然「ドカ停」が起きたりします。ドカ停とは長時間設備が停止してしまう現象のことで、重大な設備故障が原因です。
 
 トラックやフォークリフトの場合は点検業務が法令で義務づけられていますので、あまり手を抜くことは考えづらいですが他の機械では手抜きもあるかもしれません。この点は一度振り返ってみた方がよいかもしれません。設備に関して良い状況に保つこととともに、常に稼働させることが重要です。何故なら設備を休ませているということは資産を活用せずに眠らせていることと同様だからです。
 
 タクシーは車検や点検で稼働できない場合を除き、原則毎日、24時間稼働させるようにしているそうです。タクシーも物流の一つですが私たちのように「人以外」を扱う物流も考え方は同じだと思います。
 
 そこで常日頃から、設備の稼働状況を把握し、資産の有効な活用度について意識しておくことが望まれます。その時の稼働率は以下の算式で考えてみたらいかがでしょうか。
 
      ◆設備稼働率=設備稼働時間÷8760時間
                             ( 8760時間 = 365日×24時間)
 
 もう一つ、物流4Mの設備について考えておきたい項目が「安全」です。つまり物流設備を扱う過程で留意すべき安全です。物流に関する設備には危険が伴いがち...
です。そこでその設備を扱う時に気を付けなければならないポイントについて整理しておくとよいでしょう。
 
 例えば、以下のようなことを考えてみてはいかがでしょうか。
 
      ・フォークリフト扱い時の安全保護具の基準
      ・トラック荷積みの際の標準作業
      ・フォークリフト前進走行時の安全基準
      ・トレーラーバック時の留意点
 
 その他安全関係については、念には念を入れて検討しておくことが必要でしょう。
 

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