物流先進企業とは 物流関心度を高める(その5)

 前回のその4に続いて解説します
 
 物流先進企業というと、どの会社をイメージするでしょうか。一般消費者であれば、通販企業かもしれません。 オーダーが入ったその日に届けるという技術は素晴らしいものだと思います。これを実現するために、在庫管理や庫内作業効率、配送効率を十分に検討し物流設計されているのでしょう。
 
  BtoBでは、自動車業界でしょう。日本の自動車業界のサプライチェーンは世界でも最先端です。まだ自動車業界はディマンドチェーンとまでは言えないと思います。 完成車メーカーと部品メーカーとの間の物流や、工場内の物流は目を見張るものがあります。他業界の方にも十分参考になるでしょう。
 
 物流先端企業の例を2つ挙げました。前者は小売業であり、後者は製造業です。この意味で、日本での物流先端企業はこの2つの業界の中にいると考えられます。
 
 通信販売業は、ディマンドチェーンだと考えられます。お客様の情報を起点に、それを受けた物流倉庫で効率よくピッキング、出荷を行い、商品を届けます。
 
 自動車業界では、理想は最終のお客様からのオーダーに基づき自動車を組み立てて届けることです。もちろんこれができているケースもあれば、できていないケースもあります。 この理想が100%できればディマンドチェーンが実現します。
 
 一方、完成車メーカーと部品メーカーとの間では確定情報による生産・供給が行われています。部品メーカーでもできるだけ上流へ上流へと、確定情報による生産ができるように改善を進めています。
 
 このようにものづくりまで改善し、リードタイムを短縮して顧客(この場合は完成車メーカー)の満足度を高めることが行われているわけです。
 
 ここでお気づきのことと...
思いますが、物流先進企業は単なる物流機能を改善するだけではなく、サプライチェーン全体を効率化しているのです。通信販売業の場合はものづくりは実施しませんが、情報の改善と物流改善で顧客満足度を向上させているのです。
 
 数は少ないかもしれませんが、日本にも物流先進企業が存在します。それらの企業に学びながら実力をつけ、周りに関心を持ってもらうレベルまで成長することが重要です。
 

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