物流のワンストップサービス サプライチェーンで効率化(その1)

◆ 一括物流とは

 昔は魚を買いに魚屋さんへ、野菜が欲しければ八百屋さんへ、お酒は酒屋さんへと出掛けて行きました。商店街に行くとそういったいわゆる「専門店」が軒を連ね、それぞれの店を渡り歩きながら買い物をしたものでした。ところが今は私たちが日々買い物に行く先はスーパーマーケットです。今やスーパーに行けば何でもそろってしまい、専門店に行くことは少なくなりました。スーパーはワンストップサービスですから消費者にとってこの上もないサービスで非常に便利です。

 物流でもワンストップサービスは喜ばれるかもしれません。実際に物流商品としてのワンストップサービスについて考えてみましょう。

 スーパーではいろいろな商品がいろいろな業者から納品されます。そうなるとスーパーのバックヤードではひっきりなしにトラックが入ってくるため、商品の受け入れや検品作業で社員が慌ただしく仕事をすることになります。

 スーパー、つまり小売り側からすると、このバックヤード業務を効率化したいと考えると思われます。できればまとまって納品されることでトラック台数も減らしたいと考えるでしょう。そこで編み出された手法が「一括物流」ということになります。一括物流のしくみは同一敷地内に卸売業のディストリビューション・センター(DC)と小売業のトランスファー・センター(TC)を同居させます。

 この業務の実施主体は卸売業が行っているケースが多いと思います。彼らはメーカーや別の卸から商品を調達します。そして小売業から委託を受けて商品の納品作業を行います...

。その時は当然のことながら、複数メーカーの複数の商品をまとめて納品することになるのです。

 これによって小売り側からするとバックヤード業務が効率化されます。また棚ごとに段取りされた「かご車」での納品も行っています。つまり商品の棚入れ準備作業が不要となり、スーパー内の物流作業が大幅に軽減されるということになるのです。

 次回に続きます。

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