問題社員をいかに上手く使うか 物流現場での労務管理(その3)

◆ 問題社員への対応

 皆さんの会社では物流品質不良の発生状況はいかがでしょうか。物流不良が発生すると、仕事のやり直しが発生することは当然として、得意先の信頼を失うという会社にとって致命的な事態が発生しかねません。

 物流現場での重要な労務管理の一つに作業指導がありますが、特に品質に関する指導には気を配る必要がありそうです。この物流品質不良ですが、会社の中に不良の発生を抑えるポイントを示した基準書があることでかなりの部分を防止することが可能です。

 さらに物流現場の全作業者が常に品質を意識した仕事の仕方をすることで不良は大幅に減少します。この品質と安全に関しては毎日のミーティングの中でポイントを声を出して確認することで、事故の防止につながるのです。

 ところがこの物流品質不良を何度も発生させる社員がいるケースがあります。このようなケースがある会社は少々やり方を工夫する必要があります。

 問題社員には特別な指導が求められると思います。まず当たり前のことから始めます。つまり標準作業をきちんと守ったか、品質の重要ポイント(急所)を認識していたかなど一つひとつ確認をしていきます。さらに不良発生時の体調やその時の精神状態なども調べる必要があります。

 また監督者は品質不良が発生した場合にはその内容と発生原因を記録しておきます。そして同一作業者が同一要因で不良を発生させた場合には指導をした上で、配置転換も考慮する必要がありそうです。

 作業者教育のポイントは「よかった点」と「悪かった点」をその都度記録をしておくということです。これは不良発生社員だけではなく、すべての社員にたいして行うべきでしょう。そして指導を行う際にはその記録をもとに...

話をしましょう。いつどのようなことがあり、それがよかったあるいは悪かったという客観的なデータをもとに話をすることで、思いつきや感情による指導を避けるためです。

 どの組織にも問題社員はいます。彼らをいかに上手く使うかで現場力も変わってきます。しかし、あまりにも問題が多い場合には他の社員や組織のムードにも悪影響が出ますので、配置転換や解雇を含めた対策も必要になるでしょう。

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