小集団活動での課題解決とは

 
  
 
 今回は、現場の小集団活動でメンバーの改善への参加度に積極性を感じない、また、解決のアイデアが出ない、このような課題を想定して、課題解決について、解説します。
 
 多面的にものを見たり考えたりしながら、沢山のアイデアを拾い上げ、その中でできるだけお金をかけないでできる方法を考えましょう。
 
 問題解決とは、例えば現場での新製品開発や作業効率、短納期化、品質向上、安全の確保などQCDSなどの改善でしょう。テーマによって少しずつ攻め方は変化します。
 
 問題点、改善点として考えられることは、まず、同じ方が長年リーダーを務めると、それ自体一つのカラーに染まりがちです。改善は無限ですが、固定概念に縛られたり、物の見方、考え方に偏りがある気もします。進め方やそこから出るアイデアも重複したりとなかなか斬新なものは出ない気がします。
 

 ◆ 着眼点の整理

 
 ある事務機器製造会社では、どうしてもヒット商品が出ない。マンネリ化を排除したいとして、学生(特に女子大生、女子高校生)から製品開発のアイデアを貰い製品化した例があります。こういう人たちは、キャンパス感覚でこういうものがあったらいいねと日常的に会話し、しかもそれを提案できる場があるので、色々な案を自然に出してくれます。そしてそれが商品化されるとまたキャンパスの中で話題になる。主だった営業をしなくても、あるスピードで広がる。(異分野、素人の活用)
 
 北京オリンピックの少し前に、韓国のある企業が白黒テレビをたくさん作ったという話があります。世の中カラー化が進み、白黒テレビはどこを探しても無いという、時代に逆行してのことです。この理由は、白黒テレビは、電子銃で画像を作るのが日本の特許だったようですが、とっくにその期限は切れ、特許料もほとんどかからな...
いので安価に製造できました。
 
 ところがこの時代に至っても、中国の山間部、奥地ではやっと電気が通るというところがあって、北京オリンピックくらいは白黒でもいいから見たいものだ。でもお金はないという人たち向けの需要を見込んだとのことです。使い古しのアイデアでも見方、考え方を変えれば生きてくるということです。
 
 特許や実用新案、意匠と言った工業所有権の考え方を把握しておくと、新たな見方考え方が出て来ます。或いは、過去の改善事例をまとめておき、若い人たちに指導する時の参考や掘り起こしに使うことで、更に連想を広げることが可能です。
 

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