3つの目-視点 視野 視座

 問題や課題を考える上で重要な「ものごとを観る目」として次の3つがあります。
 

 1.視点
 2.視野
 3.視座
 

1.視点とは

 目の付け所、つまり「着目している点」を意味します。つまり「何を(What)見るか、何に注目するか」です。例えば、コスト削減を考える場合、変動費だけでなく固定費の観点からもアイデアを捻出する様に、異なるアングルから考える着眼点です。
 
 視点は観るべき対象をいわゆるMECEに分解し、多角的方向から観察する為に必要な目と言えるでしょう。フレームワークの知識やスキルがあれば視点の置き方も的確に行えるでしょう。 一方偏った視点で観ていれば原因や解決法も偏ったものになる可能性があります。
 

2.視野とは

 「見ている範囲」を意味します。つまり「どの程度広範囲で(How wide)見るか」です。例えば自社サービスの問題点を自分が関係している一部分だけで見るのか、プロセス全体で見るのかで取るべきアクションは変わってくるでしょう。
 
 視野が狭ければ、視点、つまり方角が正しくても問題や課題の解決に繋がる要素を見過ごしてしまう可能性が生じます。最初は自身の業務範囲の視野しか持てなくても、徐々に広げて行きサービス全体で見る目を養うことで新しい発想も生まれてくるのではないでしょうか?
 

3.視座とは

 視座とは「見る人の立場」を意味します。つまり誰目線か(sight in one’s position)と言うことです。 視点と視野は比較的ポピュラーな単語なので意味を理解している方も多いと思いますが、視座に関しては聞き慣れない人もいるかもしれません。
 
 同じ案件に対する発言でも部下、上司、顧客と立場が異なれば内容も異なるはずです。効果的と思えるコスト削減案も、品質保証部から見れば顧客クレームを引き起こ...
すリスクが高い案と捉えられるかもしれません。
 
 企画を提案する場合、相手の視座を考え主張や根拠、リスク含め成功の可能性を述べないと自分目線のご都合主義資料では相手に響かなくても仕方ありません。
 

4.まとめ

 ビジネスではシーンに応じてこの3つの目を上手く使いこなす事が重要なのは言うまでもありません。視点、視野、視座を変えることで同じものが全く違ったものに見えてきます。
   

↓ 続きを読むには・・・

新規会員登録


この記事の著者