チームのスタイルに気付き、あなたのファシリテーション能力を高めよう

 

【目次】

    先日、次世代リーダークラスのメンバーに『問題解決実践訓練』セミナーを開講しました。既に、問題解決理論を学んだ20代~30代のメンバー達は、おもちゃを使い、様々な発想を巡らせたり、思い通りにゲームの成績が上がらない原因を追及しながら、チーム同士で改善成果を競う内容です。そして、この研修を担当していると、チーム毎の性格や行動パターンの様なものを観察することができ、研修を進めながら多くの気付きを得ました。交わされる言葉から、チームのスタイルに気付くリーダーは、議事進行が上手いのです。今回は、チームのスタイルに気付くと、あなたのファシリテーション能力が高まるというおはなしです。

     

    1. チームの行動パターン

    問題や課題に挑むチームを観察していると、次の様な行動パターンが観察されます。

     

    この解説記事でも紹介をしたことのある「LABプロファイル®注1.」の理論に当てはめると次のようになります。

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    注1.LABプロファイル®:脳のプログラムに該当するプログラムは、メタプログラムと呼ばれていますが、67個のプログラムがその研究からわかっています。また、文献よっては、メタ・メタ・プログラムというさらに詳細に分けられた研究結果も発表されていて、その数は、なんと!154個にもなります。ロジャー・ベイリーは、これらを日常で実用的に使うためにはという考えで整理を進め、14個のメタプログラムを理解し応用することで、相手のモダリティーやサブモダリティー形成にストレス無く対話を進めることができるようにしました。この、実用的で効果的な知識体系が LABプロファイル® です。 LABプロファイル® は、言葉の魔術を使いこなす、シェリー・ローズ・シャーベイにより、書籍「影響言語で人を動かす」で全世界に発信されています。

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    チームでは、話を進めていると、様々なスタイル(型)が表れてきますが、①~③に偏った状...

    態を維持し続けていると、チーム力が発揮できません。

     

    そこで私は「ちょっと、個人型チームになっているので、近接型を意識した対話を進めて下さい。」「先ほどから、チーム型になりっぱなしなので、ちょっと個人で考える時間を作ってみてはどうでしょうか?」など、偏ったスタイルに変化を促すよう、アドバイスをします。

     

    もしも、偏りが継続してしまうと、問題解決に必要な「閃き」や「気付き」が少なくなってしまうのです。リーダーには、この偏りに気付き、チームの雰囲気を変えるというセンスが求められます。また、話の内容に耳を傾けると、次の様な種類が表れてきます。

    • ① 正しいか誤りか?YESかNOかを決めるための話し合い。
    • ② メンバー同士の思いや考えの着地点を見つける話し合い。
    • ③ 目的に向かって、思ったことや考えたことを話す、話し合い。
    • ④ 目的に沿った話題や思いを自由に話す、話し合い。

     

    おそらく①は、討論と呼ばれるものなのでしょう。そして、②は、議論。③は、対話。④が、雑談に当てはまると思います。

     

    2. チームのスタイルを見極めよう

    私たちは、話し合いをしている時、無意識にそれぞれのスタイルを形成している様です。ところが、一つのスタイルに固着してしまうと、話しがループしてしまい易く、イライラしたりモヤモヤしたりと、参加者のモチベーションを維持することが難しくなります。もし、あなたが会議やミーティングの進行を任されたのなら「いま、チームはどのスタイルにあるのか?」を観察することをお勧めします。そして、このままのスタイルを続けるべきか?他のスタイルへと遷移を促すべきかを考えて行動することです。

     

    バリエーションに富んだスタイルを経験したメンバー達からは「楽しかった!」や「モチベーションを維持したまま課題に取りかかれた」などの声を良く聞きます。今回の「問題解決実践訓練」に参加したメンバー達も、本当に楽しそうに「話し合い」をしていました。

    • チーム内の会話は時間と共に変化する。
    • 会話には、いくつかのスタイルがある。
    • フォーカスすべきスタイルへと促す。

     

    チームのスタイルに気付くと、あなたのファシリテーション能力が高まります。交わされる言葉から、チームのスタイルに気付くリーダーは、議事進行が上手いのです。「話し合い」のスタイルに気付くセンスを磨いてみましょう。

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