相手の納得感が増す、相手のタイプに合わせた話し方とは

 
  
 

 

【目次】

    1. 相手のタイプで伝え方を変えると、説明力と説得力が変わる

    「この間、部下に部署目標達成について話をしたんだけど、これが上手く伝わらなくてね・・・・」と、数ヶ月前に友人が話をしていました。「どんな伝え方をしたの?」と質問をしてみると「今期目標達成のために、前向きに行動をしよう!って感じでね。」と答えが返ってきました。この時、私は、心の中で「こいつと、部下のコミュニケーションスタイルが違っているのかな?」と感じたのです。そして、人によって認識のスタイルが異なるので、話し方を変えてみたら?とアドバイスをしてみました。伝え方を変えるだけで、相手の納得感をさらに引き出す。あなたの説明力と説得力が増します。

     

    2. 相手のタイプにはメタプログラムという意識の違いが存在する

    私たちの脳は、コンピュータのようなモノで、外部から入る刺激(信号)を脳内で処理し、意識が形成されます。そして、その意識をもって、判断や決断を行い、それが言動としてアウトプットされています。また、脳内で処理をする場合「脳はコンピュータみたいなもの」ですから、プログラムが存在しています。

     

    このプログラムは、人によって異なり、この違いから、考え方の違いや意識の違いが生じているといわれています。例えば、ペットボトルに半分水が入っている場合「半分も、水が入っている!」と感じる人もいるし「半分しか水が入っていない!」と感じる人がいるのは、脳内のプログラムの違いから発生する意識の違いなのです。このプログラムのことを「メタプログラム」といい、約150個ほど確認されています。

     

    あなたが人と話す場合、相手がどのメタプログラムを有しているかをプロファイルし、そのプログラムに合わせた言葉を使って話すテクニックを「LABプロファイル®注.」と呼びます。LABとは、Language and behaviorの略です。 

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    注.LABプロファイル®:脳のプログラムに該当するプログラムは、メタプログラムと呼ばれていますが、67個のプログラムがその研究からわかっています。また、文献よっては、メタ・メタ・プログラムというさらに詳細に分けられた研究結果も発表されていて、その数は、なんと!154個にもなります。ロジャー・ベイリーは、これらを日常で実用的に使うためにはという考えで整理を進め、14個のメタプログラムを理解し応用することで、相手のモダリティーやサブモダリティー形成にストレス無く対話を進めることができるようにしました。この、実用的で効果的な知識体系が LABプロファイル® です。 LABプロファイル® は、言葉の魔術を使いこなす、シェリー・ローズ・シャーベイにより、書籍「影響言語で人を動かす」で全世界に発信されています。

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    メタプログラムの中には、考え方の方向性を決めるプログラムがあります。方向性とは、何かに向かって行動するとき、どのように意識が働きやすいか?といった思考スタイルです。また、どのような状況でモチベーションが高まるか?といったことも解ります。そして、方向性のメタプログラムは、2つのタイプに分かれることも解っています。

     

    それは、目的志向型問題回避型です。

     

    3. 方向性のメタプログラムは二つに分かれる

    目的志向型は、明確な目的があることを望み、ゴールが明確であればあるほど、モチベーションが高まるといったメタプログラムです。逆に、問題回避型は、失敗を避けることを望み、リスク回避をすることでモチベーションが高まるメタプログラムです。おそらく、あなた自身も周囲の人も、どちらかのメタプログラムを有しています。

     

    これらメタプログラムは、コミュニケーションにも大きく影響します。

     

    例えば、目的志向型に「リスクを考えて行動してください。」と言っても、目的志向型は、前向きに反応しませ...

    ん。目的志向型は、目的が明確で、ゴールが設定されていることでモチベーションが高まります。まずは「目的に向かって」や「ゴールを目指して」という言葉を伝えることで、目的志向型の意識を高めることです。そして、その後に「リスクを考慮して」と言葉を添えると良いでしょう。

     

    【目的志向型への伝え方例】

    ・目的に向かって行動していこう。ただ、何があるか解らないからリスクも前向きに考えていきましょう。

     

    問題回避型に向かって「ゴールを目指して行動しよう!」と話しても、前向きな反応が返ってきません。問題回避型は、リスクを考えたり、これを回避することでモチベーションが高まります。まずは「リスクを避ける」や「問題点を意識して」という言葉を伝えるコトで、問題回避型の意識を高めることです。そして、その後に「目的を目指して」といった言葉を添えると良いでしょう。

     

    【問題回避型への伝え方例】

    ・いろいろな問題があると思いますが、これらをじっくり見据えたうえで、ゴールを目指しましょう。

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    いかがでしょうか。同じことを伝えるにも、タイプ別に言葉を選ばないと、相手には伝わりにくくなるのです。「部下に話をしても、なかなか通じない」と悩まれるリーダーは少なくありませんが、リーダーのタイプと部下や後輩のタイプが違うために、良好なコミュニケーションが成立していないケースがほとんどなのです。

     

    相手のタイプ に合わせて、話し方を変える。あなたの、説明力と説得力を強化する話し方の工夫が必要です。相手のタイプ別に、話す内容を変えてみましょう。

     

    ◆関連解説記事:説明・説得上手になるためのノウハウとは  

    ◆関連解説記事:相手のタイプ別に効率的な説明方法を知る 

     

     

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