現在と未来をつなぐためのギャップ分析とは

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商品企画を行う上で、理想と現実を比較することは多々あります。未来を見据えた商品企画を立てることも多くなってきました。今回は現在と未来をつなぐためのギャップ分析について解説します。ギャップ分析は、商品企画七つ道具において、発想法のアナロジー発想法にて活用しています。

 

1.ギャップ分析のプロセス

ギャップ分析のプロセスは、現在の状態を理想的な状態や目標と比較して欠点と改善の機会を浮き彫りにするもので、商品企画の目標を達成するのに最適対策を立案することに役立ちます。

 

【ギャップ分析のプロセス】

 

  1. 現製品、サービスの現状を列挙します。
  2. 現在と比較してあるべき姿を書きます、目標でも構いません。
  3. その差を埋めるにはどうしたらよいかを検討します。
  4. 具体的な対策案を列挙します。

 

実際、具体的商品で行う場合は、そのテーマに関して現状→理想や目標→ギャップ→新しい仮説案の流れで理想的な製品を目指すと良いでしょう。

 

2.ギャップ分析のプロセス事例

飲料の自販機の横にあるリサイクルボックスを例にして、ギャップ分析を紹介します。

 

例)空き缶、空きペットボトルのリサイクルボックスとして

現状は缶、ペットボトル以外のゴミが入れられます。そのため、分別がしにくくリサイクルがしにくい状況が続いています。理想のあるべき姿は、「缶とペットボトルだけ」リサイクルボックスに入れてもらいたい。

 

例1

現状
①リサイクルボックスと思われていない。

理想
②リサイクルボックスと思ってもらう。

ギャップ
③ゴミ箱と思われている。

対策案
④リサイクルマークを大きく表示して、リサイクルボックスだと強調する。

 

例2

現状
①缶やペットボトル以外のゴミも入れられてしまう。

理想
②缶とペットボトルだけを入れてもらう。

ギャップ
③ゴミが入れられてしまう。

対策案
④捨て口をちょうど缶の大きさ、ペットボトルの大きさにする。ゴミを入れられないようにする。投入口を下向きにして、ゴミが入らないようにする。

 

例3

現状
①自分だけゴミを入れても大丈夫だろう。

理想
②心理的にゴミを入れたくないようにしたい。

ギャップ
③缶とペットボトルだけ入れてもらう。

対策案
④リサイクルボックス本体を透明にして中身が見えるようにする。缶とペットボトルしか入っていないようにする。リサイクルボックス内でゴミと缶とペットボトルを分別できるようにする。

 

例4

現状
①缶やペットボトルがリサイクルボックスの外に溢れている。

理想
②溢れないように回収する

ギャップ
③リサイクルボックスの容量が少ない

対策案
④缶やペットボトルを入れたら潰して圧縮してくれる。

 

ここまでの例は現在あるリサイクルボックスに着目しましたが、数年先...

 

商品企画を行う上で、理想と現実を比較することは多々あります。未来を見据えた商品企画を立てることも多くなってきました。今回は現在と未来をつなぐためのギャップ分析について解説します。ギャップ分析は、商品企画七つ道具において、発想法のアナロジー発想法にて活用しています。

 

1.ギャップ分析のプロセス

ギャップ分析のプロセスは、現在の状態を理想的な状態や目標と比較して欠点と改善の機会を浮き彫りにするもので、商品企画の目標を達成するのに最適対策を立案することに役立ちます。

 

【ギャップ分析のプロセス】

 

  1. 現製品、サービスの現状を列挙します。
  2. 現在と比較してあるべき姿を書きます、目標でも構いません。
  3. その差を埋めるにはどうしたらよいかを検討します。
  4. 具体的な対策案を列挙します。

 

実際、具体的商品で行う場合は、そのテーマに関して現状→理想や目標→ギャップ→新しい仮説案の流れで理想的な製品を目指すと良いでしょう。

 

2.ギャップ分析のプロセス事例

飲料の自販機の横にあるリサイクルボックスを例にして、ギャップ分析を紹介します。

 

例)空き缶、空きペットボトルのリサイクルボックスとして

現状は缶、ペットボトル以外のゴミが入れられます。そのため、分別がしにくくリサイクルがしにくい状況が続いています。理想のあるべき姿は、「缶とペットボトルだけ」リサイクルボックスに入れてもらいたい。

 

例1

現状
①リサイクルボックスと思われていない。

理想
②リサイクルボックスと思ってもらう。

ギャップ
③ゴミ箱と思われている。

対策案
④リサイクルマークを大きく表示して、リサイクルボックスだと強調する。

 

例2

現状
①缶やペットボトル以外のゴミも入れられてしまう。

理想
②缶とペットボトルだけを入れてもらう。

ギャップ
③ゴミが入れられてしまう。

対策案
④捨て口をちょうど缶の大きさ、ペットボトルの大きさにする。ゴミを入れられないようにする。投入口を下向きにして、ゴミが入らないようにする。

 

例3

現状
①自分だけゴミを入れても大丈夫だろう。

理想
②心理的にゴミを入れたくないようにしたい。

ギャップ
③缶とペットボトルだけ入れてもらう。

対策案
④リサイクルボックス本体を透明にして中身が見えるようにする。缶とペットボトルしか入っていないようにする。リサイクルボックス内でゴミと缶とペットボトルを分別できるようにする。

 

例4

現状
①缶やペットボトルがリサイクルボックスの外に溢れている。

理想
②溢れないように回収する

ギャップ
③リサイクルボックスの容量が少ない

対策案
④缶やペットボトルを入れたら潰して圧縮してくれる。

 

ここまでの例は現在あるリサイクルボックスに着目しましたが、数年先の移動手段の例で紹介します。

 

例5

現状
①4輪で走行するのがクルマ

理想
②空飛ぶクルマ

ギャップ
③現状はクルマは空を飛べない

対策案
④空を飛べないので他、代替案を考えます。

  • ドローンのような無人飛行。
  • 目的地に速く行くためにカーナビの精度を上げる。
  • リニアモーターカーのように少し浮く。

 

現状と要望のギャップを埋める発想を活用して、未来の新製品企画にご活用下さい。

 

 

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この記事の著者

石川 朋雄

日本のものづくりは品質向上に切磋琢磨し,高品質な商品を開発しました。高品質商品と顧客価値創造を融合する商品企画のシステム化を提案します。

日本のものづくりは品質向上に切磋琢磨し,高品質な商品を開発しました。高品質商品と顧客価値創造を融合する商品企画のシステム化を提案します。


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