サステナブルカーボンニュートラルとものづくり,そしてSDGsを

 

1.カーボンニュートラルとは

カーボンニュートラルとは、CO2(二酸化炭素)を排出削減しきれなかった分を植物である森林、農作物によって二酸化炭素吸収量を差し引き、排出量を実質ゼロにする取り組みのことを指します。実質的に排出量をゼロにした状態を脱炭素、それを実現した社会を脱炭素社会と呼びます。

 

カーボンニュートラルとゼロカーボンは同意義です。地球規模での気候変動が進み、カーボンニュートラルな脱炭素社会への移行が急がれています。IPCCは、2021年8⽉に地球温暖化に対する報告書を発表し、地球温暖化の原因が⼈間の活動にあると断定しています。また、気温上昇のシミュレーションにより、⼈為的要因が気温上昇に起因することを明確化しています。主要国では2030年を目標に40%〜50%削減⽬標・2050年80%〜95%削減⽬標を立てており、日本は、2030年目標を46%削減と定めています。

 

上記で定めた国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)における日本の目標は、それまで目標としていた年約3.1%の削減の実現として進めていたが、各国が⽰した削減⽬標が達成されても、2030年の排出量は10年⽐で16%増加する試算も発表されていた。そのため、地球の気温上昇を1.5度に抑えるには30年の排出量を10年比で45%以上の削減目標が必要と試算されたものである。

 

2.脱炭素への動き

いち早く脱炭素の流れに動いているのは欧米諸国なっており、日本はまだまだこれからと考える企業は多いと考えられる。勿論自治体や政策としての動きは既に始まっているが官民一体となって進めていかなければ推進は難しいと考えられる。

 

その中で、世の中ではESG投資市場が活性かしている。「ESG」とは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取って作られた言葉です。近年では、この三つの観点から企業を分析して投資する「ESG投資」が注目されており、これはすなわち脱炭素に取り組んでいない企業には投資が集まらなくなることを意味します。例えばPRI(脱炭素企業に投資)に署名している世界の機関投資家数は4249社にのぼり、運用資産総額は1京2700兆円に達しています。2019年と比較すると約3000兆円増加していることになります。

 

温暖化ガス排出である二酸化炭素を実質的になくすカーボンニュートラルの取組で世界の企業が選別され始めています。世界各国では炭素税の導入も進んでおり、まだ導入されていない日本でも今後導入の流れは避けられないのではないかと予想します。そのような世界の流れを察し、動けるかが企業には求められており、動きの鈍い企業は市場から退場を余儀なくされはじめ、脱炭素を基軸に経営を刷新しグリーントランスフォーメーション(GX=緑転)が企業価値を高めていく時代に突入したと言えます。

 

 

3.二酸化炭素排出量削減方法

二酸化炭素排出量削減の方法には、大きく分けて自社努力と外部調達となります。自社努力とは、省エネルギーの導入、再生エネルギー活用となり、外部調達とは、植物の二酸化炭素吸収を利用したビジネス活用となります(カーボンクレジット)。その中でもカーボンクレジットの導入は注目を浴びています。人間の生活活動や工場による製品製造においては二酸化炭素の排出はゼロになり得ないことが多々あり、排出した分はどこかで吸収しゼロカーボン、カーボンニュートラルを実現する手法として必要な取組となります。また植林をする農作物を育てながらカーボンニュートラルへも取り組むといった活動を支えるためにも新たな収入源として確保しサステナビリティを支えた活動たり得ることもこれから必要なことです。

 

 

4.ものづくりとカーボンニュートラル

ものづくりにおけるカーボ...

ンニュートラルへの意識、つまりは環境配慮する取組についてはこれまでも検討を進められていました。これまでは環境に配慮した材料、仕組みを取り込む場合、まず最初に考えられていたのは「コスト」だったと考えられます。同等以下のコスト感であれば検討の余地ありと。または現行使っている製品と同等の「性能」であればコスト次第で検討の余地ありと。

 

しかし、これからはカーボンニュートラルを見越した材料選定やその製造プロセスによる製品が求められており言うなれば環境配慮、カーボンニュートラルへの取組そのものが一機能と言っても過言ではないと言えます。製品のコストにおいてもESGの観点、二酸化炭素排出量をも視野にいれた機能として考え、製品開発することが新たなニーズを生むことになってきたと言えます。

 

 

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