整頓の標準化:ジャスト・イン・タイム生産(その24)

 

 

 【実践編 目次】

第1章 改革の土台をつくる

(1)意識改革で改革の前提をつくる
   すべての改革は意識改革から始まる/3つの改革
(2)「整理」で要るモノ・要らないモノを明確にする
   「5S・3定」で基礎をつくる/「整理」とは捨てるモノを明確にすること
   不要なモノが引き起こすムダと問題/「赤札作戦」で不要なモノをオモテ化する
(3)「整頓」でモノの置き場・置き方を標準化する←今回の記事
   使いやすく、分かりやすく/整頓①田の字レイアウト
   整頓②ストライクゾーン/整頓③先入れ先出し
   整頓④置き場線で区画する/整頓⑤分かりやすく表示する「看板作戦」
   戻しやすさの追求
(4)「清掃」を日常的な点検・保全につなげる
   清掃点検・保全を一連の作業とする
(5)「清潔」は事後処理から予防へと踏み込む取り組み
  「予防3S」のしくみをつくる/予防整理:要らないモノを発生させない
   予防整頓:戻さなければ乱れない/予防清掃:ゴミを発生させないしくみ
(6)「躾け」で職場に緊張感をつくる

第1章 改革の土台をつくる

 改革を行なう際には、しっかりとした土台づくりが大事です。そのために必要なのが「意識改革」と「5S・3定」。整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)を中心とする現場改革の基本です。

(3)「整頓」でモノの置き場・置き方を標準化する

 モノの置き場と置き方のルールを決め、分かりやすい表示で現場を整頓する。

◆ 整頓④置き場線で区画する(下図参照)

 

図.置き場線の例

 

 上図のようにモノの置き場を見直し、使いやすい位置に変えましょう。

 床に10cm幅ほどの白や黄色の実線で、決められた置き場には「置き場線」を、通路と作業区の区分けには「区画線」を引きます。その際に注意することは、台車置き場や完成品を置くパレット置き場などの場合は、何台か分をまとめてではなく、 1台(1枚)ずつの置き場線にすることです。

  1台(1枚)ずつ区画することで、人の心理として、区画線内に1台(1枚)ずつ置くようになるからです。作業台などの脚やキャスターが付いているものは、 4つの脚の位置を決め、カギカッコ型にコーナー線で表示しま...

しょう。

 なお、不良・返品・赤札品などの異常が発生したモノの置き場は赤線で区画し、誰が見ても、 「異常なモノ」と認識できるようにするのことがポイントです。

 

 次回は、整頓⑤分かりやすく表示する「看板作戦」戻しやすさの追求を解説します。

 【出典】古谷誠 著 『会社を強くする ジャスト・イン・タイム生産の実行手順』中経出版発行(筆者のご承諾により連載)

 

 

 

 

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