リチウムイオン電池(LIB)の劣化診断技術と最適な評価手法
~EIS (電気化学インピーダンス測定) に基づく電池評価、 LIBの短時間劣化診断の技術~
※オンライン会議アプリzoomを使ったWEBセミナーです。ご自宅や職場のノートPCで受講できます。
【アーカイブ配信受講:1/26(月)~2/2(月)】での受講もお選びいただけます。
セミナー趣旨
リチウムイオン電池 (LIB) は様々な物理的・化学的・機械的現象が複合的に発生している複雑なシステムです。そのポテンシャルを最大限に発揮させるには、電池内部でどのような現象が起きているか理解し、電池からどのような情報を引き出せば何に活用できるのか理解することが重要です。
近年、欧州電池規則が発効となり、リチウムイオン電池 (LIB) のデバイスとしての価値を最大化させられるような運用、またその資源循環の高度化は喫緊の社会課題となっています。特に、LIBのリユースはより効率的な資源循環を実現するためのコアの1つとみなされており、社会的な注目が高まっています。しかしながら、リユースのための検査や電池の状態診断には、LIBについての高度な知識が要求されます。LIBは爆発の危険もあり取扱が困難であること、また電池の性能や形状がまちまちであることなどがあり、標準的な診断手法は存在しません。
このような状況を受け、本セミナーでは、LIBのリユース産業にフォーカスしながら、LIBの基礎、性能検査技術、リユース関連市場の動向の概観について包括的に解説いたします。また、検査技術の中で特にEIS (電気化学インピーダンス測定) について重点的に取り上げ、事例を紹介いたします。
受講対象・レベル
・リチウムイオン電池およびその搭載製品の開発者や評価者
・リチウムイオン電池材料に関わる研究開発者、電池を利用されるユーザの方
必要な予備知識
・高校程度の化学、電気の知識。特に専門的な予備知識は必要ありません
習得できる知識
・リチウムイオン電池の動作メカニズムおよびその特性
・リチウムイオン電池の資源循環、リユース、リサイクルの市場動向
・劣化メカニズムとその評価方法の理解
・最適な評価手法の選択方法
セミナープログラム
1. リチウムイオン電池 (LIB) の基礎
1-1. LIBの挙動の基礎
1-2. LIBの種類と特徴 (材料系、形状、製造法)
2. LIBのリユース産業
2-1. LIBのサーキュラーエコノミーの全体像
2-2. 欧州電池規則とLIBリユース産業、リサイクル産業
3. 基本的なパラメーターと直流充放電に基づく電池評価
3-1. 基本的なパラメーター、特に電池容量、充電率 (SOC)、OCVについて
3-2. LIBの劣化とその指標となるパラメーター (SOHなど) について
3-3. 直流充放電を基礎とした電池評価
4. 過渡応答、特にEIS (電気化学インピーダンス測定) に基づく電池評価
4-1. 過渡応答計測の考え方
4-2. EIS計測の基礎
4-3. モデリングとデータ解析 (等価回路解析、活性化エネルギー、緩和時間解析など)
4-4. 正確な計測のためのポイント
4-5. EIS以外の過渡応答評価手法、それらとEISの関係
5. LIBの短時間劣化診断の技術
5-1. LIBの劣化メカニズム
5-2. LIBの劣化と特性パラメーターの関係
5-3. LIBの劣化診断技術の概観
5-4. EISに基づく劣化診断の実例
【質疑応答】
キーワード:
リチウムイオン電池,LIB,リユース,リサイクル,劣化,診断,セミナー,講演
セミナー講師
日置電機(株)SMユニット 基幹主任 博士 (科学) 森 匠 氏
【ご専門】電気化学、電気工学、データサイエンス
■略歴:
東京大学工学部物理工学科卒業、同大学院新領域創成科学研究科後期博士課程修了、博士(科学)。現職にて、リチウムイオン電池の電気特性に関する計測器の開発、電池や部材の新規評価手法の開発に従事
■関連する学会等での活動:
近年の学会発表:
- 車両に搭載された駆動用バッテリーにおける内部抵抗測定手法の評価, 自動車技術会学術講演会秋季大会 (2025)
- A Comprehensive Review and Analysis of OCV Hysteresis Effects in LFP Batteries, IEEE Industrial Electronics Society (2025)
- インピーダンス計測を用いたEV駆動用バッテリーの性能評価, Journal of Society of Automotive Engineers of Japan (2024)
- Traceable impedance measurement for EV battery state assessment, 23rd annual AABC (2023)
ほか、技術セミナーの実施、技術書籍への寄稿多数
セミナー受講料
49,500円(税込、資料付)
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・1名で申込の場合、46,200円(税込)へ割引になります。
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主催者
開催場所
全国
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