
金属粒子焼結接合技術を用いたパワー半導体および先端半導体への応用と構造信頼性評価
セミナー趣旨
SiCやGaNなどのワイドバンドギャップ(WBG)半導体材料を利用し、省エネ高効率化と小型軽量化の双方を兼ね備えるパワーデバイスの実現には、実装の長期信頼性構築が不可欠である。そのため、WBGパワーデバイスが曝される200℃~300℃の高温度領域でも動作保証する放熱材料、構造、冷却技術の革新的な技術の開発と信頼性評価が必要となる。
この講座では高耐熱と高熱伝導率の焼結ペーストを紹介し、異なる異種材との接合の特徴、またそれによる接合構造の新展開、構造信頼性と大面積接合をわかりやすく、解説する。また、焼結ペーストにより3D先端半導体構造とCuピラー接合と構造信頼性評価も解説する。
受講対象・レベル
・ 次世代WBGパワー半導体の実装技術や構造設計、熱設計、構造信頼性評価などに携わる方
・ パワーデバイス、パワーモジュール、先端半導体を扱う電子部品、電子機器、電装品ほか関連部門の方
習得できる知識
・ 次世代パワーモジュール構造と実装に関する基礎知識
・ 銀焼結接合技術と異種材界面接合技術
・ 高放熱パワーモジュール構造設計
・ WBGパワーモジュール信頼性評価と劣化特性
・ 低応力高信頼性のパワーモジュール構造設計方針
・ 電子機器実装に関する熱設計
・ 3D先端半導体構造とCuピラー接合
セミナープログラム
※ 適宜休憩が入ります。
1.WBGパワー半導体
1.1 WBGパワー半導体の特徴
1.2 WBGパワーモジュールの構造および開発動向
2.高温向けに求める実装技術
2.1 鉛フリーはんだと固液相接合
2.2 金属粒子焼結接合
3.銀粒子焼結接合技術と異種材界面の接合
3.1 銀粒子焼結接合技術の特徴
3.2 新型ミクロンサイズ銀粒子の低温焼結
3.3 異種材界面接合とメカニズム
4.パワーモジュールの構造信頼性評価
4.1 銀焼結接合構造の高温信頼性評価
4.2 高温放置中に銀焼結層の粗大化防止
4.3 銀焼結接合構造の熱サイクル劣化特性分析
5.低応力発生パワーモジュール構造設計
5.1 低応力発生パワーモジュール構造必要な実装要素
5.2 新型低熱膨張係数Ag-Si複合材料の信頼性
5.3 新型低弾性率Ag-Al複合材料の信頼性評価
6.高放熱パワーモジュール構造の開発
6.1 オール銀焼結接合の放熱性能評価
6.2 銀焼結の信頼性評価と劣化特性
7. 3D先端半導体Cuピラー接合
7.1 3D先端半導体
7.2 銀膜によりCuピラー接合
7.3 金属粒子焼結によりCuピラー接合
セミナー講師
陳 伝トウ 氏
大阪大学産業科学研究所 フレキシブル3D実装協働研究所 特任教授
【講師経歴】
2012年4月~2015年3月 名古屋工業大学大学院 博士後期課程
2016年10月~2020年3月 大阪大学 産業科学研究所 特任助教
2020年4月~2024年10月 大阪大学 産業科学研究所 フレキシブル3D実装協働研究所 特任准教授
2024年10月~2025年4月 東京都市大学 総合研究所 特任教授
2025年5月~現在 大阪大学 産業科学研究所 フレキシブル3D実装協働研究所 特任教授
【活動・総説】
大型計算機向け論理モジュールや3D-LSI/チップレットに関する研究論文をIEEE、電子情報通信学会、エレクト解説・総説
【総説】パワー半導体へ向けた焼結接合最新技術
陳 伝彤、菅沼 克昭,クリーンテクノロジー、日本工業出版、33(9) 30-35,2023.
【総説】パワー半導体の接合技術の現状と今後-SiCに対応する新しい材料の実装技術
陳 伝彤、菅沼 克昭,工業材料(EngineeringMaterials),70(1) 25-30,2022.
【解説】次世代パワー半導体向け銀焼結接合技術の開発と大面積銅接合
陳 伝彤、菅沼 克昭,マテリアルステージ,㈱技術情報協会,23(5) 48-53,2023.
【解説】Ag焼結接合による異種材接合によるパワーモジュール構造の新展開
(特集最近のデバイス・装置の技術開発)
陳 伝彤、菅沼 克昭,化学工業社ケミカルエンジニヤリング 65(8),475-483,2020
【著書】
1. 書籍:「次世代パワーデバイスに向けた実装材料、技術と熱対策」 第3章第5節《Ag焼結接合による異種材接合による高放熱パワーモジュール構造と信頼性評価》陳 伝彤 (株)技術情報協会、2024年8月 (ISBN:978-4-86798-030-9)
2. 書籍:「次世代半導体パッケージの最新動向とその材料、プロセスの開発」 第6節《銀塩焼結接合技術の開発と大面積銅板接合》 陳 伝彤,菅沼 克昭 (株)技術情報協会、頁275-283,2023年4月発行 (ISBN:978-4-86104-951-4)
3. 書籍:「次世代パワー半導体の開発・評価と実用化」 第1章《次世代パワー半導体に求める実装技術》 陳 伝彤,菅沼 克昭 (エヌ・ティー・エス出版,2022年2月 (ISBN:9784860437671)
4. 書籍:「金属ナノ粒子、微粒子の合成、調製と最新応用技術」 第5章:《銀ミクロンフレークペーストによる接合プロセスとパワーモジュールへの応用》 陳 伝彤,菅沼 克昭 (㈱技術情報協会出版,2021年10月 (ISBN:978-4-86104-862-3)
5. 書籍:「次世代パワー半導体の開発動向と応用展開」 第1章:《パワーモジュールのための接合技術》 陳 伝彤,菅沼 克昭 (シーエムシー出版,2021年8月 (ISBN:978-4-7813-1613-0)
6. 書籍:「自己修復・形状記憶材料の開発と応用事例」 第3章:《SiCパワー半導体用銀焼結接合材料の亀裂の自己修復》 陳 伝彤,菅沼 克昭 (㈱技術情報協会,2020年3月 (ISBN:978-4-86104-781-7)
セミナー受講料
44,000円(税込)
* 資料(PDF)付
*メルマガ登録者 39,600円(税込)
*アカデミック価格 26,400円(税込)
★メルマガ会員特典
2名以上同時申込で申込者全員メルマガ会員登録をしていただいた場合、
1名あたりの参加費がメルマガ会員価格の半額となります。
★ アカデミック価格
学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、
大学院の教員、学生に限ります。申込みフォームに所属大学・大学院を記入のうえ、
備考欄に「アカデミック価格希望」と記入してください。
受講について
- 本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
お申し込み前に、下記リンクから視聴環境をご確認ください。
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- タブレットやスマートフォンでも視聴できます。
- お手元のPC等にカメラ、マイク等がなくてもご視聴いただけます。この場合、音声での質問はできませんが、チャット機能、Q&A機能はご利用いただけます。
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■ お申し込み後の流れ
- 開催前日までに、ウェビナー事前登録用のメールをお送りいたします。お手数ですがお名前とメールアドレスのご登録をお願いいたします。
- 事前登録完了後、ウェビナー参加用URLをお送りいたします。
- セミナー開催日時に、参加用URLよりログインいただき、ご視聴ください。
- 講師に了解を得た場合には資料をPDFで配布いたしますが、参加者のみのご利用に限定いたします。他の方への転送、WEBへの掲載などは固く禁じます。
- 資料を冊子で配布する場合は、事前にご登録のご住所に発送いたします。開催日時に間に合わない場合には、後日お送りするなどの方法で対応いたします。
受講料
44,000円(税込)/人