研究開発・製造業DXにおける生成AIの各種活用展開と具体的実践法~最新のクラウド事例と共に読み解く、次世代の研究開発・ものづくり~

生成AI活用により、研究開発活動がどう変わるのか?単にAIを使うだけでなく、スピード・精度・創造性がどのように加速するのか? 
ドキュメントデータからの知識抽出、特許・文献の要約からマテリアルズインフォマティクス・トレンド分析まで!
Microsoft Azure や OpenAI 等のクラウド技術を利用した、実践的かつ現場適用を見据えた具体的手法を多数紹介します! 

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    セミナー趣旨

      DXは、単なる「デジタル化」ではなく、研究のビジネスモデルや知の生産手法そのものを変革する動きです。 近年、製造業・化学・素材・医薬業界における研究開発では、データ量の爆発的増加、属人化された知見、複雑化する判断軸が大きな課題となっています。これらの課題を乗り越える鍵として、「生成AI」の活用が注目を集めています。
      “データをどう活かすか”という視点に、生成AIという新しい力を掛け合わせることで、研究がどう変わるのかを共有します。単にAIを使うのではなく、『生成AI × データ × プラットフォーム』の掛け算によって、研究のスピード・精度・創造性がどのように加速するのかを多角的に解説します。
      研究開発DXにおける生成AIの活用展開について、Azure AI services や OpenAI などのクラウド技術を中心に、非構造化データの知識抽出やトレンド分析への応用、研究者支援システムの構築方法など、実践的かつ現場適用を見据えた具体的手法を多数紹介します。
      さらに、マテリアルズ・インフォマティクス(MI)との連携やプロセスインフォマティクスとの融合、ナレッジ共有や生成AIチャットボットの活用法など、先進事例やデモを交えた構成で、即戦力となる知見を提供します。
      本講座は、Azure Solutions Architect Expertをはじめとする各種Azure資格を取得し、サイエンスとクラウドの両方に関心を持って取り組んできた講師が登壇します。研究の本質を理解しながら、クラウドを活用した実践的なアプローチを紹介できる点が本講座の特徴です。研究現場とIT現場の両面から得た経験をもとに、クラウドと社内システムを連携させた実践的なシステム構成や、科学的知見とデジタル基盤を融合した研究支援の仕組みをわかりやすくご紹介します。
      現場での導入を推進する立場の方、生成AIの可能性と課題を正しく理解したい方、社内システムとクラウドの連携構成を学びたい方、研究DXを推進したい方、AIを活用してより高速に研究活動を行いたい方、DXシステムを構築したい方、そして「データはある、AIもある、でもつながらない」といった課題を抱える方に必見の講座です。

    受講対象・レベル

    ・製造業、化学、素材の研究開発担当者
    ・マテリアルズ・インフォマティクス/プロセスインフォマティクス推進者
    ・R&D部門のDX推進・IT企画担当者
    ・生成AI・Azure OpenAI の業務適用を検討している方
    ・研究開発におけるAI導入の方向性を掴みたいマネージャー・技術戦略担当者
    ・サイエンスとクラウドの両方の視点からDXを進めたいと考えている方
    ・データ・AI・業務がうまく連携できていないと感じている方

    習得できる知識

    ・生成AIの研究開発分野における最新活用動向と活用手法
    ・Azure AI services や OpenAI を活用した生成AIシステム構築の基本
    ・AIエージェント/自律型AIなど、生成AIの次世代技術動向とその活用展望
    ・非構造化データ(論文、実験ノート、技術資料など)の分析方法
    ・研究ナレッジを活かすAI活用と社内展開の進め方
    ・トレンド分析(論文・特許・ニュース)の仕組みと応用法
    ・導入時に直面する課題と解決策(データ整備、業務巻き込み、倫理的配慮など)
    ・「生成AI × データ × プラットフォーム」の視点で、研究のスピード・精度・創造性を高めるアプローチ
    ・サイエンスとクラウド、双方の視点から実践的なシステム構成を検討・設計できる力
    ・「データはある」「AIもある」「でもつながらない」といった現場の課題に対する解決のヒント

    セミナープログラム

    1.研究開発DXの現在地と生成AIの台頭
     ・なぜDXが進まないのか?研究開発の現場で起きている実情
      なぜDXがうまく進まないのか、現場の分断や部門間のギャップといった課題に焦点を当てながら、
          生成AIによる解決の糸口を探ります。
     ・データはある、AIもある、でも現場で“つながらない”理由
      データとAIが存在していても連携できない根本要因に触れ、今後どのようにそれを乗り越えるかを実例を交えて解説します。
     ・なぜ今、生成AIが注目されるのか
      生成AIの注目背景と研究開発への親和性について、技術動向とユーザー視点の両面から紹介します。
    2.生成AIの基礎理解と業務活用の全体像
     ・Azure AI services や OpenAI とは何か?それぞれの特徴、提供されている機能、
         
    研究開発における使い分け、基礎技術と導入方法
      生成AIの活用を検討するうえで押さえておきたい主要サービスの概要や特徴を丁寧に整理し、
          現場での選定や導入判断に役立つ視点を提供します。
     ・ChatGPT、Copilot、LangChainなどの実例
      実際にどのような形で生成AIが研究や業務の現場で使われているのか、具体的なユースケースを通して、
          活用の幅と効果をイメージしていただける内容です。
    3.研究データの収集と構造化
     ・非構造化データ(PDF、ノート、議事録等)の構造化
      本章では、研究現場に蓄積された膨大なドキュメントや報告資料などの非構造データを、
          生成AIを活用していかに構造化し、後工程で活かせる形に変換するかを解説します。
     ・ドキュメントデータからの知識抽出とタグ付け
      生成AIを用いて、文書中から有用な知識やメタ情報を抽出し、分類・検索性を高めるアプローチを紹介します。
          ナレッジ化の第一歩として活用できる技術です。
    4.生成AI × 研究開発の活用事例
     ・論文要約、技術レビュー、専門用語解説
      研究現場において文献の調査・レビューにかかる時間を削減し、より高度な判断に集中できるよう支援する活用法を紹介します。
     ・実験ナレッジ共有ボットの構築
      生成AIを用いて過去の実験記録やナレッジを共有・再利用可能な形に変えることで、
          属人化の解消と組織の知識資産化を促進する方法を解説します。
     ・社内Q&Aシステムや検索エンジンの生成AI化
      社内ドキュメントやFAQをベースにした対話型Q&Aの構築事例を通じて、
          現場での問い合わせ対応・情報探索の効率化を実現する方法をお伝えします。
    5.トレンド分析・知識探索の自動化
     ・論文・特許・ニュースのトレンド収集と要約
      生成AIを活用して最新の研究・技術・産業トレンドを効率よく収集・要約する方法を紹介します。
          情報収集にかかる負担を軽減し、インサイトの発見を支援します。
     ・技術戦略に資する情報の可視化・分析法
      収集した情報をどのように可視化し、比較・分析するか。
          技術ロードマップや競合比較など、戦略的意思決定に活かす方法を具体的に解説します。
    6.材料開発におけるAI活用の最新事例
     ・MI+生成AI:組成から物性の予測モデル化
      マテリアルズ・インフォマティクスと生成AIを組み合わせることで、実験を行う前に材料特性を予測し、
          スクリーニングや設計の初期段階を効率化する方法を紹介します。
     ・複数因子と目的関数の最適化支援の実践法
      複雑な材料条件や性能指標を考慮しながら、最適な組成やプロセス条件を見出すための生成AIの応用事例を解説します。
          材料開発の迅速化・高精度化に貢献する視点を紹介します。
     ・材料シミュレーションと機械学習・生成AIを組み合わせた候補選定手法
      高スループット材料シミュレーションによるデータを基に、機械学習と生成AIを活用して
          有望な材料組成を効率的に選定するアプローチを解説します。計算科学とAIの融合による研究加速の事例も紹介します。
    7.Azure AI サービスで構成する実用システム例(クラウド構成紹介)
     ・Azure OpenAI の導入パターン
      実際にAzure OpenAIを使ってどのように業務に役立つアプリケーションが構築されるのか、
          ユースケース別の導入方法を紹介します。
     ・Azure Cognitive Searchとの全文検索連携
      社内文書や技術資料を対象とした高精度な全文検索機能の構築方法を、生成AIと連携する形で解説します。
     ・Azure Blob Storage / Data Lakeとの連携による非構造データの取り扱い
      PDFや画像、ノートなどの非構造データを効率的に管理・活用するクラウド構成と運用上のポイントを紹介します。
     ・RAG(Retrieval-Augmented Generation)構成と処理フローの解説
      生成AIによる回答の正確性と信頼性を高めるためのRAG構成について、仕組みと構築手順を図解を交えて解説します。
     ・Power BIやSynapseを用いた分析・可視化の組み込み
      生成AIで抽出されたデータをどのように分析・可視化し、意思決定につなげるかについて、
          具体的なツール連携の方法を示します。
     ・セキュリティ設計(RBAC / Private Linkなど)とアクセス制御
      クラウド利用において不可欠なセキュリティ設計の考え方を、Azureの機能を活用してどう実現するかを解説します。
    8.PoC(新手法の実現可能性検証)のみ で止まらない!現場に定着させるための工夫
     ・PoCの進め方と効果の見せ方
      本章では、PoCを単発で終わらせず、現場に価値を感じてもらいながら社内での合意形成や
          次フェーズへの移行をどう進めるかを実践的に解説します。
     ・ユーザー教育と運用定着のためのマネジメント
      導入後に継続的に活用されるためには、どのような教育・サポート・ルール設計が必要かを、現場視点で紹介します。
          ツールではなく“習慣”にする仕組みが重要です。
    9.補足:生成AIの最新動向(2025/4時点:セミナー開催日時点の動向により多少変更となる可能性があります)。
     ・AIエージェント
      2025年は「AIエージェント元年」とも言われ、すでに2024年4月の時点で、
          AIエージェント分野において大きな進展が見られています。
          中でも注目されるのは、主要なAIプロバイダーによる標準化への取り組みです。
      →Anthropicによる標準化の推進/主要企業によるMCPの採用
       Anthropicは、AIアシスタントと各種システムを接続するための新しい標準規格「Model Context Protocol(MCP)」を開発し、
             オープンソースとして公開しました。MCPは、コンテンツリポジトリ、ビジネスツール、開発環境など、
             さまざまな外部データソースとAIを安全に双方向接続するためのプロトコルです。
             これにより、AIモデルがより豊かなコンテキストを理解した応答を生成できるようになります。
             MCPは現在、業界内で急速に採用が進んでおり、2025年3月にはOpenAIがMCPのサポートを発表。
             さらに、4月にはGoogleもGeminiモデルおよびSDKへの対応を表明しました。
             Google DeepMindのCEO、Demis Hassabis氏も「MCPは優れたプロトコルであり、AIエージェント時代における
             オープンスタンダードとして急速に普及している」とコメントしています。
      →AIエージェント開発ツール/AIエージェント間通信
       Googleは、2025年4月にAIエージェント同士の通信を円滑に行うための新プロトコル
            「Agent2Agent(A2A)」を発表しました。このプロトコルは、AIエージェント間の相互作用や
             連携を可能にする設計となっており、MCPを補完する形で位置づけられています。
     ・AIエージェントに対する弊社の取り組み
      AnthropicのMCPやGoogleのA2Aといった標準化の動きを踏まえ、弊社では自社の多様なIT製品とAIエージェントとの
          連携可能性について検証を進めています。具体的には、既存の検索システム(RAG)、チャットツール、分析ツールなどと
          AIエージェントを連携させ、業務自動化や作業効率の向上を図る取り組みを検討しています。
    10.成功するための視点・今後の展望
     ・データと人の関係性を再定義する視点
      生成AIが進化する中で、あらためて人間の思考・判断・創造性が果たす役割を見直し、
          AIとの共創によって価値を高めるための視点を共有します。
     ・失敗や無駄を活かして成功へ導くAI活用の視点
      うまくいかなかった実験や雑談の中にこそ、革新的な発見の種があるという考えのもと、
          生成AIをそうした“余白”にどう組み込み、偶然性や創造性を促進するかについて考察します。
          効率一辺倒ではなく、非効率の中から価値を生み出すアプローチを紹介します。
    <質疑応答>


    *途中、小休憩を挟みます。

    セミナー講師

     伊藤忠テクノソリューションズ(株)エンタープライズシステム開発本部 主任 博士(工学)   森 一樹 氏

    ■ご略歴
    2011年6月 横浜国立大学大学院工学府 機能発現工学専攻 博士課程修了 博士(工学)
    2011年7月~2011年10月 横浜国立大学 非常勤講師 
    2011年11月~2014年10月 アドバンスソフト株式会社に勤務
    2014年11月~現在 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社に勤務
    材料開発分野におけるコンサルティングおよびソフトウェア開発に従事し、大学機関と連携した国家プロジェクトにも参画。
    その後は製造業を中心に、各種業務アプリケーションの開発や、クラウド(主にMicrosoft Azure)を活用したDX推進、
    AIシステムの構築など、幅広いプロジェクトをリード。
    Azure環境の設計・構築・運用に強みを持ち、AI、IoT、データ活用を含めたスマートファクトリー実現に向けた取り組みにも携わる。
    ■ご専門および得意な分野・ご研究
    物理有機化学/ナノスケールシミュレーション/材料開発支援/Azureを活用したDX・AIシステム構築/製造業向けソフトウェア開発

    セミナー受講料

    【オンライン受講(見逃し視聴なし)】:1名 46,200円(税込(消費税10%)、資料付)
    *1社2名以上同時申込の場合、1名につき35,200円

    【オンライン受講(見逃し視聴あり)】:1名 51,700円(税込(消費税10%)、資料付)
    *1社2名以上同時申込の場合、1名につき40,700円

    *学校法人割引:学生、教員のご参加は受講料50%割引。

    受講について

    • 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
      (開催1週前~前日までには送付致します)
      ※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
      (土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。)
    • 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
    • Zoomを使用したオンラインセミナーです
      →環境の確認についてこちらからご確認ください
    • 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
      →こちらをご確認ください

     

    受講料

    46,200円(税込)/人

    ※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

    開催日時


    13:00

    受講料

    46,200円(税込)/人

    ※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

    ※銀行振込、コンビニ払い

    開催場所

    全国

    主催者

    キーワード

    DX一般   AI(人工知能)   技術マネジメント総合

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