
カーボンプライシング 排出量取引 気候変動
セミナー趣旨
2026年にGX ETSが本格稼働を予定しており、そのために2025年2月にGX推進法改正案が国会に提出され、早ければ6月には施工される予定となっています。同法では、GX ETSにおける排出枠の割当と償却、上限価格・下限価格に関する制度設計が盛り込まれており、施工後により詳細な制度ルールの議論が行われます。
本講義では、GX ETSの本格稼働に向けたGX推進法の規定に基づき、今後の制度設計に関する論点を詳説します。また、海外の類似制度も踏まえ、想定される課題を提示します。
セミナープログラム
1. GX推進法改正案
(1) 改正案の概要
① 化石燃料賦課金
② 特定事業者負担金
③ 想定されるカーボンプライシングの単価
(2) GX ETSの制度設計
① GX ETS第1フェーズから第2フェーズへの変更
② 脱炭素成長型投資事業者排出枠の割当方法
③ GX ETSにおける割当、配分、償却のスケジュール
④ 参考上限取引価格と調整基準取引価格(下限価格)
(3) GX推進法改正後の論点と課題
2. 海外類似制度
(1) 欧州排出量取引制度 (EU ETS)
(2) 韓国排出量取引制度(K ETS)
(3) その他の類似制度(豪州、米国加州等)
3. GX ETSの論点
(1) 無償割当の方法論
① グランドファザリング
② ベンチマーク
(2) 上限・下限価格の設定と運用
① 参考上限取引価格
② 調整基準取引価格(下限価格)の設定
(3) オフセットクレジットの利用
(4) その他の論点
① 制度の重複(省エネ法、高度化法等)
② 排出量の算定
③ 2つのカーボンプライシング
4. 今後の見通し
5. フリーディスカッション
※受講者から事前に論点を提供いただき、講師がファシリテーターとなって議論を進行します。
6. 名刺交換・交流会
セミナー講師
一般財団法人日本エネルギー経済研究所
環境ユニット 気候変動グループ
主任研究員
清水 透 氏
2010年3月 麗澤大学大学院国際経済研究科経済・政策管理専攻修了(経済学博士)
2010年4月 財団法人日本エネルギー経済研究所 地球環境ユニット気候変動政策グループ研究員
2017年4月 一般財団法人日本エネルギー経済研究所 環境ユニット 気候変動グループ 主任研究員
主に国内外の炭素税や排出権取引等のカーボンプライシングに関する調査・動向分析、2050年カーボンニュートラルに向けた各国シナリオの比較、中国・インド・サウジアラビア・南アフリカ等の途上国での政策支援、機器のエネルギー効率向上に関する国際会議への参加等、国内外のエネルギー気候変動関連の調査研究に従事。
2028年から開始される化石燃料賦課金や2033年に導入される特定事業者負担金の単価試算(清水・坂本(2023))等、国内のカーボンプライシングに関する動向に精通、GX ETSの制度設計にも寄与している。
セミナー受講料
1名:37,460円(税込) 2名以降:32,460円(社内・関連会社で同時お申し込みの場合)
※地方公共団体ご所属の方は、2名まで11,000円(税込)
但し、会場受講またはライブ配信受講限定。2名様の受講形態は同一でお願いいたします。
※システムの仕様上、お申込み画面では通常料金が表示されます。割引適用後の受講料は、ご請求書にてご確認ください。
受講について
会場またはライブ配信受講
ライブ配信受講の方は、お申し込み時にご登録いただいたメールアドレスへ、Zoomでの視聴用URLとID・パスワードを開催前日までにお送りいたします。
アーカイブ配信受講
<1>セミナー終了3営業日後から2週間何度でも、アーカイブをご視聴いただけます。
<2>収録動画配信のご用意ができ次第、視聴URLと配付可能な講演資料をお送りいたします。
<3>質疑応答は原則として収録録画からカットされますが、ご視聴後のご質問など、講師とのお取次ぎを
させていただきます。
受講料
37,460円(税込)/人
前に見たセミナー
関連教材
もっと見る関連記事
もっと見る-
-
グリーントランスフォーメーション(GX)とは?脱炭素とカーボンニュートラルを超えた新たな挑戦
【目次】 「グリーントランスフォーメーション(GX)」という言葉は、近年ますます注目を集めています。GXは、脱炭素やカー... -
デジタルツインとは?DX時代におけるデジタルツインの重要性と展望を分かりやすく解説
【目次】 デジタルツインという言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。これは、物理的な対象やシステムのデジタルコピーを指し、リアル... -
リショアリングとは?リショアリングの進展と脱グローバル化がもたらす変革
【目次】 リショアリングとは、企業が海外に移転した生産拠点や業務を再び自国に戻すプロセスを指します。近年、グローバル化が進む中で、多...