~MLCCの電極とそれに関わる特性を中心として~
★2024年5月28日WEBでオンライン開講
第一人者の山本先生にMLCCの基礎と電極材料(内部電極/外部電極)、 ペースト・バインダー設計について、じっくりと講義いただくまたとない講座です!
■注目ポイント
★MLCCの高積層化技術と、それに伴って生じるトラブル、解決方法を歴史から始まって最新情報まで解説する。
★積層コンデンサ (MLCC) 材料の基礎から応用、MLCCの高積層・高容量技術、MLCCの内部電極・外部電極の全てなど第一人者が解説いたします!
セミナー趣旨
積層セラミックスコンデンサー(MLCC) は電子機器で数多く使用されている.更に,Beyond 5G(6G)においては必須の小型受動部品である。一方、自動車のEV化が急速に進み、パワートレインに使用されるMLCCには大容量・小型化に加えて高信頼性対応の需要が急増している。MLCCは誘電体と内部電極,即ち内部電極/誘電体/内部電極の積層構造から成り,外部電極で並列につながる構造を取る.誘電体材料の改善は早くから進み,特に小型化ではほぼ完成状態にある.Ni内電MLCCのNi金属のコスト化を特徴にして大容量・小型化が急激に進んだ。チップサイズは年々小型化し0201タイプ (0.2×0.1mm) の実用化も始まっている,多分,このサイズで進展は止まるであろう.
当講座では1.,2.<積層セラミックコンデンサの基礎>,3.<電極材料(内部電極/外部電極)>4.<積層セラミックコンデンサの高信頼性>に大別し,特に3. <電極材料(内部電極/外部電極)>の製造技術内部と4.積層セラミックコンデンサの高信頼性を詳細に解説する.
習得できる知識
積層コンデンサ (MLCC) 材料の基礎から応用まで
MLCCの高積層・高容量の技術
MLCCの内部電極・外部電極の全て
セミナープログラム
1. <積層セラミックスコンデンサ―(MLCC)の現状>
1.1 移動通信システムの進化
1.2 自動車用の電子機器の住み分け
1.3 MLCCのサイズの変遷(民生用,車載用)
1.4 MLCCの温度特性:車載用には
1.5 Class I vs Class II MLCC の温度特性/DC特性/温度特性
1.6 スマートホンに搭載される電子部品の個数MLCCの自動車搭載個数, MLCCの世界ランキング
1.7 MLCC内部電極作成法,チップサイズの小型化,低ESLコンデンサの構造比較
2. <積層セラミックコンデンサの基礎>
2.1 積層セラミックスコンデンサの小型・大容量化,MLCCの構造
2.2 材料から見たBaTiO3+希土類+アクセプタ+固溶制御材
2.3 COG,NP0特性のCu内電MLCC
2.4 MLCCの小型化、容量密度の進化、誘電体層薄層化の進化
2.5 Ni-MLCCの製造プロセス、グリーンシートの技術動向
2.6 高信頼性MLCCに必要なこと、微小粒径、コア・シェル構造の利点
2.7 薄膜用MLCCに求められる特性、水熱BaTiO3
2.8 固相法によるBaTiO3の微細化, 微少・均一BaTiO3のためのアナターゼTiO2
2.9 固相反応によるBaTiO3 の反応メカニズム, 水蒸気固相反応法、BaTiO3の低温反応、水で加速する室温固相反応 (BaTiO3)
2.10 粉砕と分散とは、メデイアのサイズ、メデイアの材質
3. <電極材料(内部電極/外部電極):電極ペースト・バインダー設計と製造方法>
3.1積層デバイスに用いられる電極,Ni内部電極とCu内部電極
3.2 Ni内部電極向上のために,
3.3高積層・高容量MLCCのためのNi内部電極用Ni微粒子、供材
3.42段焼成法のNi内部電極の効果,カバーレッジの向上
3.5 Ni内部電極の成形メカニズム (膜断面の観察), Ni内部電極の連続性 (カバーレッジ) 向上のメカニズム
3.6 Ni電極向上のために (Ni微粒子径、粒度分布、供材添加), Ni微粒子への添加効果 (Ni-Cr, Ni-Sn)
3.7 MLCC内部電極のプラズマ法によるNi微粒子作製
3.8 Ni内部電極の連続性の向上
3.9 MLCCのNi-Sn 内部電極
3.10 Ni電極印刷法 (グラビア印刷), グラビア印刷用Niペーストの現状
3.11 MLCC外部電極 (高温対応)
3.12 MLCC 内部/外部電極の進歩,取り組み
3.13 導電性高分子コンデンサ・フィルムコンデンサの特徴
3.14薄膜コンデンサー,シリコンキャパシター
3.15 高温対応MLCC (Yageo)
4.<積層セラミックコンデンサの高信頼性>
4.1 BaTiO3の絶縁性 絶縁劣化メカニズム
4.2 MLCCの信頼性評価
4.3 導電体の導電メカニズム
4.4 リーク電流―時間依存性
4.5 ショットキー電流とプールフランケル電流
4.6 Cu-MLCCとNi-MLCCの特性の違い
4.7劣化時の電流の変化について
4.8 熱刺激電流/酸素欠陥の評価法
4.9 交流インピーダンス・等価回路法による評価
4.10 圧電応答顕微鏡による表面電位測定(KFM)
4.11 MLCC素子断面のKFM評価(抵抗値の可視化,電位分布,酸素欠陥の移動)
4.12 Effect of La doping on the suppression of insulation resistance degradation in MLCC
4.13 高信頼性MLCCの材料設計に向けて(電極界面,粒内,粒界)
4.14 まとめ
5. <マトメ>
5.1 付記1) 最新のMLCC研究,
5.2 付記2)現象論的熱力学を用いたBaTiO3の特性シミユレーション
【質疑応答】
セミナー講師
防衛大学校 名誉教授、大阪公立大学 客員教授 工学博士 山本 孝 氏
研究・業務
1. 日韓セラミックスセミナ-日本側委員(2009~)
2. 強誘電体応用会議実行委員会委員顧問(2008~)
3. ファインセラミックス標準化EC2委員長(1989~)
4. ISO/TC206 委員(2015~)
5. 加藤科学振興会評議委員(1990~)
6. 電子セラミックス・プロセス研究会評議委員長(2007~)
その他 所属・役職
大阪府立大学 客員教授/研究員
略歴
1980年京都大学大学院博士課程修了
1981年防衛大学校助手(電気工学教室)
1984年9月カルフォルニア大学・バ-クレ-校
ロ-レンツ・バ-クレ-研究所客員研究員
1987年防衛大学校講師(電気工学教室)
1988年防衛大学校助教授(電子工学科)
1994年防衛大学校教授(電気工学科)
1999年防衛大学校教授(通信工学科)
2014年防衛大学校定年退職、
2014年大阪府大客員研究員(2014年~)
2014年防衛大学校名誉教授
2014年大阪府大客員教授(2014年~)
2017年同志社大学非常勤講師(2017年~2019年)
2022年大阪公立大客員教授(2022年~)
セミナー受講料
【1名の場合】45,100円(税込、資料作成費用を含む)
2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。
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