カーボンニュートラル実現に向けた水素エネルギーの現状、課題と今後の展開について

セミナー趣旨

2050年のカーボンニュートラルを目指して、水素・アンモニアを社会へ導入する動きが加速しています。しかしながら、水素エネルギーは未だほとんど利用されていないため、具体的なイメージがつかみにくいのが現状です。この講義では水素エネルギーの研究・開発・実証に40年以上携わってきた経験を踏まえて水素エネルギーの現状と今後の展開について話題を提供します。

セミナープログラム

１．そもそも水素とは？水素エネルギーとは？
(1)水素エネルギーの特徴と何故注目されているか
(2)水素という物質とは（同位体、異性体を含む）
(3)産業ガスとしての水素の現状（製造法、輸送法、貯蔵法）
(4)産業ガスとしての水素と水素エネルギーの違い
(5)水素エネルギーに関する政策
(6)2050年カーボンニュートラルと水素エネルギー

2.　水素エネルギー最大の課題である水素の輸送と貯蔵
(1)物質の三態と水素貯蔵の関係
(2)水素貯蔵材料が何故必要か？
(3)水素貯蔵材料を分類すると
　①化学結合、電気陰性度、周期表を用いて説明
(4)水素吸蔵合金
(5)液体水素貯蔵材料
　①アンモニア
　　合成法、輸送法、直接利用、関係団体の動向
　②有機ハイドライド（LOHC）
　　脱水素化触媒開発、電気化学法の適用
　③液体水素（液化水素）
　　長距離輸送、新しい液化技術
(6)液体の水素貯蔵材料による長距離水素輸送技術の現状と動向

3. 水素エネルギーに関するサプライチェーン実証事業の現状と展開
(1)水素サプライチェーン実証事業紹介
　再生可能エネルギーによる水素製造から利活用までのサプライチェーン
(2)海外からの水素輸送によるサプライチェーン構築
(3)水素サプライチェーンの課題と今後の展望

4. 関 連 質 疑 応 答

セミナー講師

九州大学　水素エネルギー国際研究センター　特任教授
名誉教授
国立研究開発法人産業技術総合研究所　名誉リサーチャー（理学博士）
秋葉 悦男 氏

＜略歴＞
1974年3月　埼玉大学理工学部化学科卒業
1979年3月　東京大学大学院理学系研究科化学専門課程博士課程修了（理学博士）

1979年4月　通商産業省工業技術院東京工業技術試験所
　　　　　　（現：国立研究開発法人産業技術総合研究所）入所
1983年9月～1984年9月　カナダ, National Research Council, Research Associate（博士研究員）
1991年8月～1991年11月　フランス, CNRS, Lab de Cristallographie, 客員研究員
1997年4月〜2011年3月　　宇都宮大学大学院工学研究科（連携大学院）　教授　兼任
2008年4月　独立行政法人産業技術総合研究所エネルギー技術研究部門　副研究部門長
2010年10月　独立行政法人産業技術総合研究所エネルギー技術研究部門　上席研究員
2010年12月　九州大学大学院工学研究院機械工学部門　教授
    　　　　九州大学カーボンニュートラル･エネルギー国際研究所(I2CNER) 部門長、主任研究者
2012年4月　独立行政法人産業技術総合研究所　名誉リサーチャー
2016年5月〜2017年3月　九州大学水素エネルギー国際研究センター　副センター長
2017年4月　九州大学　名誉教授
2017年4月より　国立大学法人九州大学　水素エネルギー国際研究センター 特任教授
　　　　　　　（兼）国立大学法人九州大学　カーボンニュートラル･エネルギー国際研究所　WPI教授

<所属協会・団体・学会等>
水素エネルギー協会
日本金属学会
日本中性子学会
電池技術委員会
大阪科学技術センター燃料電池・ＦＣＨ部会

セミナー受講料

▶︎【アーカイブ配信受講のみ】 1名 ： 33,440 円 （資料代・消費税込）

受講について

1. セミナー終了3営業日後から4週間何度でも、アーカイブをご視聴いただけます。
2. 収録動画配信のご用意ができ次第、視聴URLと配付可能な講演資料をお送りいたします。
3. 質疑応答は原則として収録録画からカットされますが、ご視聴後のご質問など、講師とのお取次ぎをさせていただきます。

※視聴URLは、お申し込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。