柔軟性と慣性問題、その課題と具体的解決策
~セクターカップリング脱炭素と再生可能エネルギーの国際動向グリッドフォーミングインバータ~
セミナー趣旨
日本でも2050年カーボンニュートラルに向けて脱炭素政策の議論が加速しているが、国際議論では、国際エネルギー機関(IEA)が2050年の電源構成に占める再生可能エネルギーの比率が約9割という見通しを立てており、再生可能エネルギーの超大量導入時代が予測されている。本講演では再生可能エネルギー大量導入を実現するための系統技術として、柔軟性と慣性応答に焦点をあて、その課題と具体的解決策について詳説する。
セミナープログラム
1. 脱炭素と再生可能エネルギーの国際動向
(1) 日本のカーボンニュートラル議論の動向
(2) 世界の脱炭素議論の動向
①国際エネルギー機関(IEA)の動向
②国際再生可能エネルギー機関(IRENA)の動向
(3) 日本と世界の乖離
2. 再生可能エネルギー大量導入を実現するための系統技術その1:系統柔軟性
(1) 変動性再生可能エネルギー導入の6段階
(2) 調整力と柔軟性
(3) 電化とセクターカップリング
3. 再生可能エネルギー大量導入を実現するための系統技術その2:慣性応答
(1) 系統安定度
(2) 擬似慣性と周波数変化率リレー
(3) グリッドフォーミングインバータ
4. まとめ
5.関 連 質 疑 応 答
セミナー講師
京都大学大学院
大学院経済学研究科 再生可能エネルギー経済学講座
特任教授
安田 陽 氏
略歴
1989年3月、横浜国立大学工学部卒業。1994年3月、同大学大学院博士課程後期課程修了。博士(工学)。同年4月、関西大学工学部(現システム理工学部)助手。専任講師、助教授、准教授を経て2016年9月より京都大学大学院 経済学研究科 再生可能エネルギー経済学講座 特任教授。 現在の専門分野は風力発電の耐雷設計および系統連系問題。技術的問題だけでなく経済や政策を含めた学際的なアプローチによる問題解決を目指している。
主な著作として「日本の知らない風力発電の実力」(オーム社)、「世界の再生可能エネルギーと電力システム」シリーズ(インプレスR&D)、「再生可能エネルギーのメンテナンスとリスクマネジメント」(インプレスR&D)、「理工系のための超頑張らないプレゼン入門」(オーム社)、児童書「再生可能エネルギーをもっと知ろう」シリーズ全3巻(岩崎書店)など。翻訳書(共訳)として「風力発電導入のための電力系統工学」(オーム社)など
<所属協会・団体・学会等>
日本風力エネルギー学会理事。太陽エネルギー学会フェロー。IEC/TC88/MT24(国際電気標準会議・風力タービン・第24部会(風車耐雷))議長。IEA Wind Task25(国際エネルギー機関・風力技術協力プログラム・第25部会(系統連系))などの各種国際委員会メンバー。
セミナー受講料
▶︎【アーカイブ配信受講のみ】 1名 : 33,470 円 (資料代・消費税込)
受講について
- セミナー終了3営業日後から4週間何度でも、アーカイブをご視聴いただけます。
- 収録動画配信のご用意ができ次第、視聴URLと配付可能な講演資料をお送りいたします。
- 質疑応答は原則として収録録画からカットされますが、ご視聴後のご質問など、講師とのお取次ぎをさせていただきます。
※視聴URLは、お申し込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
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