★ 新規化合物の提案や材料の特性予測など高度な利用事例も増加中!その能力の実際、限界や最新の技術動向を解説!
★ ChatGPTから適切な回答を導くための“プロンプトエンジニアリング”のコツ!
★ 技術文書作成、アイデア創出、論文解析、AIデータ前処理など、あらゆる研究現場での活用法の実際とは?

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    セミナープログラム

    【9:30~10:50】
    【第1部】 文献・論文解析への生成AI等人工知能技術の具体的活用

    文部科学省科学技術・学術政策研究所 データ解析政策研究室 主任研究官 博士(知識科学) 小柴 等 氏

    【講座主旨】
    ネット環境の普及などとも相まって,公開される論文の件数も年々増加しています。また,論文のみならずネット上で公開される種々のテキストがxmlなど機械可読な形でも整備されるようになってきており,こうしたテキストデータの分析に期待が高まっています。ところで,論文等テキストを分析する場合,当然その「内容」について分析することが期待されますが,テキストの「内容」を分析するには「内容」を「理解」・「解釈」する必要がある場合も多いことからテキストの「内容」についての解析は難しい課題でした。そのため,例えば論文の分析と言った際にも中身そのものを分析する事例は多くはなく,書誌情報に着目した,「どんな文献を引用しているか」,「どんな文献からどののくらい引用されているか」,などの分析が主流でした。ところが昨今,自然言語処理を含む人工知能技術の発展により,「内容」に基づく分析などもある程度実現できるようになってきました。また,生成AIの登場によって,そうした分析がより簡単に実施できるような環境も整ってきたと考えられます。
    本講座においては講師が関与・実施した人工知能関連技術を用いた文献・論文解析の具体的事例について紹介します。

    【講座内容】
    1.速習 自然言語処理
     1.1 文章を計算機で処理するとは
     1.2 類似度:文章が似ている…をどう考えるか
     1.3 分散表現
     1.4 トピックモデル(LDA)

    2.論文分析等の課題
     2.1 分野分類に関する問題
     2.2 計算量に関する問題

    3.トピックモデルに基づく分析の例
     3.1 プレスリリースのトピック時系列分析

    4.分散表現に基づく分析の例
     4.1 曖昧検索:類似度に基づく情報取得の例
     4.2 特許分析の事例
     4.3 COVID-19に関連した論文分析の事例

    5.LLM (ChatGPT) を用いた分析の例
     5.1 引用文脈分析の事例

    6.まとめ

    【質疑応答】


    【11:00~13:10】 ※途中50分の昼食休憩あり
    【第2部】 生成AIを活用したアイデア発想と技術文書作成

    フルード工業(株) 執行役員 / 研究開発室長 工学博士 / 技術士 (機械) 小波 盛佳 氏

    【講座主旨】
    ChatGPTなどの生成AIは極めて有用な利用がある一方、注意が必要な点も多々あります。有用な対象を理解して十分に使いこなすことが重要になります。そこで、技術文書指導と技術発想法指導を担当してきた講師が、ChatGPT(一部New BingやBard)を使用する際の実務的な対応として、使用方法と注意点を述べます。そして、「開発テーマ創出やトラブル対策のための技術発想」および「提出できる技術文書」に利用するためのポイントをわかりやすくお伝えし、そのまま使える具体的な質問文案と、作成作業を進める手順を示します。

    【講座内容】
    1.ChatGPTの基本
     1.1 ChatGPTの主な機能
     1.2 GPT-4の威力例

    2.ChatGPTを扱う上での注意点
     2.1 質問の理解不足
     2.2 知識と学習の限界
     2.3 入力情報の記憶
     2.4 情報の偏り
     2.5 柔軟性の乏しさ
     2.6 情報源の取り扱い
     2.7 誤りの懸念と防止
     2.8 日本語の問題

    3.意図に近い回答を引き出す工夫
     3.1 問いかけの形式の違いを意識する
     3.2 論理を追って解答すべき問題の提示
     3.3 質問文での形式の指定
     3.4 回答文のわかりやすさの指定
     3.5 特定の読者層を意識した指示
     3.6 回答の続きを求める指示
     3.7 質問する上での注意点
     3.8 不正確な答えを出すことへの対応

    4.文章を作成するための利用
     4.1 文書を作成する機能
     4.2 文書の作成手順
     4.3 文章の要約やタイトル作成
     4.4 AIを読者と見立てて論点を確認
     4.5 翻訳への利用
     4.6 文書作成での問題点
     4.7 さまざまな用途の文書作成

    5.アイデアを求めるための利用
     5.1 情報収集
     5.2 アイデアの生成
     5.3 アイデアを次第に掘り下げる手順
     5.4 テーマ探索への利用
     5.5 トラブル対策への利用
     5.6 トラブル対処マニュアル作成
     5.7 トラブル対処教育

    6.発想法と組み合わせたアイデア創出
     6.1 ブレインストーミングの補助
     6.2 新しいアイデアを求める指示
     6.3 連想法と生成AIの利用

    7.AIを取り入れたシステムの構築
     7.1 GPTの応用例
     7.2 今後期待される生成AI利用の技術支援および教育システム
     7.3 今後進められていく組織内システム

    8.生成AIの倫理と対応
     8.1 構築する上での倫理問題
     8.2 利用する上での倫理問題
     8.3 今後の日本のシステム構築の問題<私見>

    9.生成AIの提供・利用についての規制など
     9.1 EUの規制
     9.2 日本政府の生成AI対策概要
     9.3 日本ディープラーニング協会 「生成AIの利用ガイドライン」
     9.4 文部科学省 生成AI向の国公私立小中高向けガイドライン
     9.5 文化庁が公開した著作権の考え方
     9.6 高等教育(大学等)

    10.ChatGPT以外の生成AI
     10.1 Microsoft New Bing
     10.2 Bingの利用法
     10.3 GoogleのBard
     10.4 日本における生成AI構築の取り組み

    11.生成AIの利用まとめ

    【質疑応答】


    【13:20~14:50】
    【第3部】 ChatGPTをはじめとする生成AIの研究DXへの活用

    三井化学(株) DX推進本部DX企画管理部 チームリーダー 博士(工学) 向田 志保 氏
     (信州大学 工学部 特任准教授、大阪大学 基礎工学研究科 招聘教授)

    【講座主旨】
    本講演では、自然言語処理、生成AIの基礎から始め、研究現場での具体的な応用方法を紹介し、最新の生成AI技術の活用法までを解説します。
    ChatGPTの登場を契機に、生成AIはAI技術の中で急速に注目を集める分野として進化しています。自然言語処理技術は、化学実験や材料開発など多岐にわたる領域で新たな可能性を開拓しています。従来、特許や文献の情報収集、文書の抽出、要約、分類などを中心に活用されていましたが、生成AIの進化により、これらのタスクの精度向上だけでなく、新しい化合物の提案や材料の特性予測など、高度な用途での利用事例が増えてきました。
    プロンプトエンジニアリングは、ChatGPTを活用する際に、生成AIの能力を最大限に引き出すためのキーとなるテクニックです。適切な回答を見出すためには、効率の良い質問の仕方が求められます。ChatGPTは分野にも依存しますが、少なくとも大学教養並みの知識は有しているため、さらにプロンプトの一部に使用する知識や情報を組み込むことで、正しい推論の出力を得られる可能性が高まります。
    さらに、生成AIの現場への導入方法も重要な要素です。ChatGPTだけでなく、多くのサービスやオープンソースモデルが登場しています。コストを考慮すると、従来の自然言語処理との組み合わせも有効です。生成AIを単なる「打ち出の小槌」と見なさないためには、その能力と限界を正確に理解することが必要です。技術の進化に伴い、適用範囲や制約も変わる可能性があるため、最新の情報を常に取得し、適切にアップデートすることが求められます。

    【講座内容】
    1.自然言語処理の概要
     1) 研究開発における自然言語処理の活用事例、よくあるケース
     2) 研究開発でよく使われる特許や文献の文書の特徴
     3) 自然言語処理の流れ
     4) 自然言語処理の技術変遷

    2.文章生成の汎用的な大規模言語モデル
     1) 大規模言語モデル(LLM)
     2) ChatGPT
     3) GPT-3、GPT-4の登場(GPT-5?)
     4) 生成AI活用のリスク

    3.生成AIの導入方法
     1) 生成AIモデルの選択と調整
     2) 人財育成

    4.研究開発での自然言語処理、生成AIの活用事例
     1) 特許調査・分類の自動化
     2) 化学・生物分野での生成AI活用

    5.プロンプトエンジニアリングと生成AIの最適活用
     1) プロンプトエンジニアリングの基礎
     2) 研究開発タスクでの応用
     3) 説明可能AIへの挑戦

    6.研究開発におけるさらなる生成AIの応用と展望
     1) 生成AI技術の今後の進化予測
     2) 安全性と信頼性の確保、情報の扱い方

    【質疑応答】


    【15:00~16:30】
    【第4部】 生成AIを活用した、AIモデル構築のための学習データ前処理の効率化

    (株)LINK.A 代表取締役 太田 桂吾 氏

    【講座主旨】
    生成AIをいかに活用していくか?の議論が盛んです。その中で、生成AIの成果物を、さらにAIモデルの学習データとして活用していく方法に関しては、まだまだ未知数です。この講座では、学習データとしての、生成AIの成果物の活用方法に関して、論点整理を行い、検討していきます。
    一般的には、AIモデルを作成するための学習データは、現実世界で採取されたデータに対し、「特徴量エンジニアリング(前処理)」と言われるデータ整理・加工を経て完成されます。この「特徴量エンジニアリング(前処理)」は工数がかかり、ひとつのAIモデル構築のネックとなっていました。この過程が生成AIを活用することで、効率化できるとすれば、大きな武器となります。その方法を探ります

    【講座内容】
    ・AIモデルの作成に関する学習データの位置づけ

    ・自然言語処理における学習データの特徴量エンジニアリングの例

    ・生成AIで出力されるデータの特徴

    ・生成AIで出力されるデータを、そのまま再帰的に学習データとして使用はしない!

    ・別AIモデルからのデータを、活用できるか?

    ・論点整理

    ・生成AIと学習データのこれから

    【質疑応答】


    【16:40~17:40】
    【第5部】 創薬への生成AIの活用法

    (株)理論創薬研究所 代表取締役 博士(薬学) 吉森 篤史 氏

    【講座主旨】
    生成AI技術の急速な進歩により、創薬においてもタンパク質、並びにリード化合物のデザインに生成AIが活用されている。最近発表されたRFdiffusionは、画像生成で大きな成功を収めた拡散モデルを基にタンパク質のデザインを可能とした手法である。また、リード化合物のデザインにおいては、GAN, VAE, RNN, RL等を基にした複数の手法が提案されている。現在では、生成AIでデザインされた化合物を化学合成、並びにバイオアッセイを行い、実際に強い阻害活性を持つことを示した研究成果が複数報告されている。また、創薬の現場においてもリード化合物の探索、最適化のための手段として利用されるに至っている。 本講座では、はじめに、生成AIによるタンパク質、並びにリード化合物のデザイン法について解説する。主に、RFdiffusionの利用方法、並びにファーマコフォアを指標とした生成AIによるキナーゼ阻害剤のデザインを事例として紹介する。次に、リード化合物の最適化で利用されている生成AIについて解説する。活用法として、DeepSARMによる共有結合型キナーゼ阻害剤のデザイン法について紹介する。最後に、生成AIを用いたSAR Transferについて解説する。SAR Transferは、活性の向上に伴う側鎖構造の変化の共通性を利用したリード化合物の最適化法である。事例として、MMP-1阻害剤の最適化について紹介する。 本講座を通して、創薬における生成AIの具体的な活用のイメージを掴んでいただきたいと思います。

    【講座内容】
    ・創薬における生成AI技術の概要

    ・生成AIを用いたペプチド/タンパク質のde novoデザイン
     -オープンソースのプログラム(RFdiffusion)の紹介
     -創薬における活用法

    ・生成AIを用いたリード化合物のde novoデザイン
     -De novoデザインで利用される生成AIの概要
     -オープンソースのプログラム紹介
     -ファーマコフォアを指標とした生成AI手法 (Deep Quartet)
     -創薬における活用法

    ・生成AIを用いたリード化合物の最適化
     -リード化合物の最適化で利用される生成AIの概要
     -SAR Matrixを基にした生成AI手法 (DeepSARM)
     -創薬における活用法

    ・生成AIを用いたSAR Transfer
     -SAR Transferの概要
     -AS alignmentによるSAR Transfer
     -DeepASによるSAR Transfer
     -創薬における活用法

    【質疑応答】

     

    セミナー講師

    第1部 文部科学省科学技術・学術政策研究所 データ解析政策研究室 主任研究官 博士(知識科学) 小柴 等 氏
     国立情報学研究所,産業技術総合研究所を経て現職。
     公立はこだて未来大学客員教授。人工知能学会 社会におけるAI研究会主査

    第2部 フルード工業(株) 執行役員 / 研究開発室長 工学博士 / 技術士 (機械) 小波 盛佳 氏
     横浜国立大学、学部・修士・博士修了。
     日曹エンジニアリング 株式会社 でプラント開発・設計を担当後、新規事業部長、技術開発研究所長。
     退職後、フルード工業 株式会社 執行役員研究開発室長
     横浜国立大学、千葉大学非常勤講師、鹿児島大学客員教授、月刊技術誌編集委員 (30年以上) 、技術士、工学博士

     千葉大学・鹿児島大学等 非常勤講師
     元 化学プラント会社 設計技術担当・技術研究所長
     「粉体技術」誌 編集委員

    第3部 三井化学(株) DX推進本部DX企画管理部 チームリーダー 博士(工学) 向田 志保 氏
         (信州大学 工学部 特任准教授、大阪大学 基礎工学研究科 招聘教授)
     2017年に三井化学に入社し、マテリアルズ・インフォマティクス(MI)に取り組む
     現在はDX推進本部 DX企画管理部において、DX技術全般を担当
     2022年4月より信州大学工学部客員准教授、11月より同特任准教授に着任
     2023年1月より大阪大学基礎工学研究科招へい教授に着任
     2022年より日本化学会ケモインフォマティクス部会役員

     (著書)
     1. 共著, マテリアルズ・インフォマティクス Q&A集 ―解析事務と応用事例―, 情報機構, 2020年
     2. 共著, マテリアルズインフォマティクス のためのデータ作成とその解析、応用事例, 技術情報協会, 2021年、
     3. 共著, 研究開発部門へのDX導入によるR&Dの効率化、実験の短縮化、業務効率化のポイント, 技術情報協会, 2022年、
     4. 共著, ケモインフォマティクスにおけるデータ収集の最適化と解析, 技術情報協会, 2023年、
     5. 共著, 量子技術の実用化と研究開発業務への導入方法, 技術情報協会, 2023年

    第4部 (株)LINK.A 代表取締役 太田 桂吾 氏
     岡山大学 文学部卒業
     IT企業で20年ほどSEとして活動
     令和元年 株式会社LINK.Aを起業し、AI関連を中心に活動

    第5部 (株)理論創薬研究所 代表取締役 博士(薬学) 吉森 篤史 氏
     1994年 北九州高専 電子制御科 卒業
     1996年 豊橋技術科学大学 工学部知識情報工学課程 卒業
     2000年 豊橋技術科学大学大学院 工学研究科修士課程エコロジー工学専攻 修了
     2002年 豊橋技術科学大学大学院 工学研究科博士後期課程環境生命工学専攻 退学 
     2004年 株式会社理論創薬研究所 設立、代表取締役就任

     (著書)
     ・分子生物学, 田沼靖一編、丸善 (分担執筆)
     ・ゲノム創薬-合理的創薬からテーラーメイド医療実現へ-、田沼靖一編、化学同人 (分担執筆)
     ・バイオインフォマティクス辞典, 日本バイオインフォマティクス学会、共立出版 (分担執筆)
     ・ゲノム創薬科学, 田沼靖一編,裳華房 (分担執筆)
     ・ケモインフォマティクスにおけるデータ収集の最適化と解析手法、技術情報協会 (分担執筆)
     ・Newton 2022年7月号 「AI創薬の最前線」、ニュートンプレス (監修)

    セミナー受講料

    聴講料 1名につき71,500円(消費税込/資料付き)
    〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき66,000円〕

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    受講料

    71,500円(税込)/人

    ※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

    開催日時


    9:30

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    ※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

    ※銀行振込、会場での支払い

    開催場所

    全国

    主催者

    キーワード

    AI(人工知能)   技術マネジメント総合   デジタル情報管理

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