セミナー趣旨

ねじ・ボルトは、長い歴史を持った機械要素として、自動車、鉄道車両・設備機器、電気機器、一般機械、航空機、プラント、インフラ構造物など、多くの製品で使用され、重要な役割を果たしています。

しかし、今日でも「締付け不足」「ゆるみ」「強度不足」など、ねじトラブルに起因した重大事故が後を絶ちません。ねじトラブルを防ぐには、「ねじ締結基礎技術」を正しく習得することが必要です。

たとえば、
 ・なぜ、たった1本のねじの破損、ゆるみ事故が重大事故を引き起こすのか?
 ・なぜ、ねじは高い締付力が必要なのか?
 ・ねじの破損寿命・ゆるみ寿命はどのように予測するのか?
といった基礎知識を理解しなくてはならないのです。

そこで、当センターでは、ねじ締結の基礎技術を解説するセミナーを開催いたします。本セミナーでは、建設機械・産業機械でのねじ締結体設計とトラブル対策に関して豊富な経験を持つ講師が、ねじ締結の基礎技術を解説するとともに、実務で即活用できるねじの強度評価技術(疲労寿命推定法)、ゆるみのメカニズムなどについても詳しく解説します。

また、講師の製品開発を通した実務経験で得たねじに関する参考図書・資料・テストピースを紹介します。さらに、問題解決力・実践力を身につけるための実践的な演習も行います。

習得できる知識

ねじの締付けの基本技術
ねじの疲労破損、疲労寿命推定法
ねじのゆるみメカニズム、ゆるみ防止の方法

セミナープログラム

(1)ねじユーザから見たねじ技術の基礎と課題
  a.ねじ技術の起源と変遷
  b.ねじのトラブル・事故
  c.ねじの不具合現象
  d.ねじ技術の課題
(2) ねじの規格
  a.ねじ規格の生い立ち
  b.基本規格・関連規格
(3) ねじ部品の種類と使い方
  a.ねじ部品の種類
  b.ねじの製造(転造と熱処理)
  c.機械的性質(降伏点、伸び等)、材料・材質、熱処理
  d.表面処理、メッキ
(4) ねじの破損、静的強度
  a.静的強度(引張強度、延性破壊など)
  b.ねじ山のせん断破壊と限界かみあい長さ
(5)ねじに加わる外力と内力の関係、内力係数、ねじに加わる負荷の解析法
  a.ねじ締結体の加わる外力とボルトに発生する内力の関係
  b.内力係数(内外力比)
(6)疲労破損と遅れ破壊の防止法
  a.ねじの疲労強度の概要
  b.疲労寿命推定法(疲労強度、疲労寿命推定)
  c.遅れ破壊(脆性破壊)
(7)ねじの締付けの基本技術
  a.ねじの力学(トルク法の原理)
  b.締付け管理の方法
  c.トルク法および締付けトルク基準の作成法
  d.締付け用具
(8)塑性域締付けによる締結信頼性向上
  a.塑性域締結法の安全性・信頼性と優位性
  b.回転角法
  c.トルク勾配法
(9)ねじのゆるみとゆるみ防止法
  a.ゆるみのメカニズムとゆるみ防止の考え方
  b.ゆるみ止め部品の種類
  c.ゆるみ試験とゆるみ止め部品の評価
(10)ねじ締結体設計と設計時の留意事項
  a.基本的な考え方
  b.設計事例

セミナー講師

晴山 蒼一 氏
蒼テクノロジー 代表

工学博士 
東京都立大学 システムデザイン学部 客員研究員(元 客員教授)
元 日立建機(株)技術開発センター
元 TCM(株)技師長

昭和44年4月 東洋運搬機株式会社(現:三菱ロジスネクスト)
昭和44年5月 同上 技術研究所第2研究室
  ・構造物の強度評価システムの確立
  ・ねじの適正締め付けとゆるみおよび強度評価に関する研究
平成元年1月  同上 技術研究所第1研究室室長
  ・コンテナヤード管理システムの開発
平成7年9月  同上 港湾CHS事業部 副事業部長
平成12年2月 TCM IT推進部部長
平成13年1月 同上 開発部理事
平成16年4月 同上 特機事業部第3営業部部長
平成18年4月 同上 技術開発センター長 
平成20年4月 同上 技師長、首都大学東京 非常勤講師
平成22年4月 日立建機(株)技術開発センター
           テクニカルアドバイザー
平成24年4月 首都大学東京 客員教授、蒼テクノロジー設立
平成29年4月 同上 客員研究員・非常勤講師(材料力学、機械工学先端講義)
令和2年4月  東京都立大学 客員研究員・非常勤講師
令和3年11月 日本ねじ研究協会 人材育成委員会 委員

セミナー受講料

25,000円(消費税込)※テキスト代を含みます。


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


13:00

受講料

25,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

全国

主催者

キーワード

機械設計   機械材料

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機械設計   機械材料

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