5G/6Gに対応するフレキシブル基材とFPC形成技術 ~LCP-FCCLとその発展~

低誘電特性とFPC基材としての基本特性を両立させるための考え方と、それに基づいて開発した破砕型LCP微細繊維を用いたフィルムの実例を紹介する。

セミナー趣旨

  スマートフォンを代表に、高周波対応が可能な低誘電基材を用いたFPCの要望は高まっているが、現在高周波基板材料として使われているLCPやMPIは、近い将来に誘電特性の要求を満たせなくなる。
  このため、材料の多孔化やフッ素樹脂等のよりLow-Dk・Low-Dfの材料を用いた高周波対応FPC材料の採用が模索されているが、これらの材料は電気特性的には優秀であっても、FPC基板としての基本的な適性を有していない場合が多く、実用的なFPCの形成が困難である。
  本講演ではこのような低誘電特性とFPC基材としての基本特性を両立させるための考え方と、それに基づいて開発した破砕型LCP微細繊維を用いたフィルムの実例を紹介する。

受講対象・レベル

・高周波対応FPCの材料開発を始めたばかりの方から、ある程度研究経験を経た方
・高周波対応FPCの材料評価・多層化プロセス開発をされている方

必要な予備知識

・フレキシブルプリント基板の基礎知識
・高分子フィルムの基礎知識

習得できる知識

・FPC基材に求められる基本特性
・LCPやポリイミドフィルムがFPCに使われる理由
・LCP多層化の要素技術
・LCPフィルム加工時の留意点
・LCPと低誘電材料とのハイブリッド化の手法例

セミナープログラム

1 講師自己紹介
  1.1 経歴
  1.2 開発実績(出願済み特許を中心に)
2 FPCの基本
  2.1 一般的な構造
  2.2 FPC基材の要求特性
3 LCP-FPC
  3.1 LCPとは?
  3.2 LCPフィルム/FPC開発の歴史
  3.3 LCP-FPCの構造とプロセス
  1 材料構成
  2 多層化プロセス
  3 表面処理による接着性改善
  4 加水分解対策
  3.4 高周波特性
4 LCPフィルム/FCCL
  4.1 LCPフィルム/FCCLの作り方
  1 溶融押し出しフィルム+ラミネート
  2 溶液キャスティング
  4.2 LCPフィルム/FCCLの問題点
  1 溶融押し出しタイプ
  ① 耐熱性の限界
  ② 複合化
  2 溶液キャスティングタイプ
  ① 吸水性
5 FPC基材にLCPとポリイミドが使われる理由
  5.1 CTE制御の重要性
  5.2 LCPとPIには共通点がある
  1 CTE制御方法
  2 配向制御でCTEがなぜ金属並みに小さくなるか?
  5.3 ランダムコイル型樹脂を用いた際のその他の問題
  1 加熱工程での熱収縮
  ① エントロピー弾性とエネルギー弾性
6 LCP多層FPC形成の要素技術
  6.1 層間密着性
  6.2 電極の埋め込み方法
  6.3 ビア/TH形成
7 低誘電化(新規開発したLCPフィルム製法を例に)
  7.1 LCPのlow-Dk化の限界
  7.2 LCP以外の高周波対応材料
  1 他素材の問題
  2 発泡フィルムは?
  7.3 低誘電材料とのハイブリッド化
  1 複合則
  2 ラミネートによるハイブリッド化の問題点
  3 アロイフィルムによるハイブリッド化
  7.4 破砕型LCP微細繊維
  1 LCP破砕の難易度
  ① どのように微細繊維化しているか
  ② 破砕型LCP微細繊維の特徴
  2 破砕型LCP微細繊維のシート化
  ① 繊維マット形成方法
  7.5 配向制御方法
  7.6 複合化による低誘電化
  1 配向を乱す要因と対策
  7.7 FPC基材以外の破砕型LCP微細繊維の用途
8 まとめ


■講演中のキーワード
液晶ポリマー(LCP)、高周波、多層FPC、低誘電、CTE(線膨張係数)、メトロサーク、ハイブリッドフィルム、
破砕型LCP微細繊維

セミナー講師

 FMテック 代表    大幡 裕之 先生

■ご略歴
2000年よりジャパンゴアテックス社、2011年より村田製作所で高周波対応FPC用の基材
(主にLCP-FCCLと、LCPと低誘電樹脂のハイブリッド基材)開発と、
それを用いたLCP多層FPC形成プロセスの要素開発(表面処理やプレス材料構成・プレス条件)を行う。
2021年12月に村田製作所を退職し、現在は高周波対応FPC用基材とFPC形成プロセスを専門分野として
技術コンサルタント「FMテック」として活動中。
■ご専門および得意な分野・研究
FPC用基材(LCPフィルム、LCP-FCCL)開発
LCP基材を用いたFPCの形成要素技術開発(表面処理やプレス方法等)
LCPの微粉化、微細繊維化技術
■本テーマ関連学協会でのご活動
エレクトロニクス実装学会主催 マイクロエレクトロニクスシンポジュウム2004及び2006での研究発表

セミナー受講料

【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円

【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円

*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。

受講について

※本講座は、お手許のPCやタブレット等で受講できるオンラインセミナーです。

配布資料・講師への質問等について

  • 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
    (開催1週前~前日までには送付致します)。

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    (土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。)
  • 当日、可能な範囲で質疑応答も対応致します。
    (全ての質問にお答えできない可能性もございますので、予めご容赦ください。)
  • 本講座で使用する資料や配信動画は著作物であり、
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    各ご利用ツール別の動作確認の上、お申し込み下さい。
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申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です

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  • 視聴可能期間は配信開始から1週間です。
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※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


12:30

受講料

41,800円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、コンビニ払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

電子材料   高分子・樹脂材料   高分子・樹脂加工/成形

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