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「しっとり」「さらさら」感覚的な要素の「数値化」!
機器測定と官能評価をどのように関係づけるか?
講師
1.名古屋大学 大学院工学研究科 機械システム工学専攻
准教授 博士(情報科学) 岡本 正吾 氏
2.大阪大学 大学院工学研究科 環境・エネルギー工学専攻
准教授 博士(工学) 秋山 庸子氏
3.信州大学 繊維学部 特任教授・名誉教授 博士(工学) 西松 豊典 氏
受講料
1名につき 55,000円(消費税抜、昼食・資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき50,000円〕
プログラム
【10:00〜12:00】
1.素材の触知覚メカニズム(粗さ、硬軟、摩擦、温冷)の基礎
名古屋大学 岡本 正吾 氏
【講座の趣旨】
素材の触知覚に関する基本要素である、粗さ・硬軟・摩擦・温冷の知覚メカニズムについて、接触の機械力学・心理物理学・神経生理学の観点から基礎を解説いたします。素材の触知覚の基礎を幅広く理解できる内容になっており、特定の素材や製品についてではなく、万事に応用可能な事項についてお話しします。
1.素材知覚の5次元
2.種類の粗さ知覚
3.マクロな粗さの知覚原理
4.ミクロな粗さの知覚原理
5.摩擦知覚の原理
6.表面粗さと摩擦の関係
7.硬軟の知覚原理
8.温冷の知覚原理
【質疑応答】
【12:50〜14:50】
2.風合い・肌触りの数値化
大阪大学 秋山 庸子 氏
【習得できる知識】
感覚的な言葉で表される風合い・肌ざわりについて,機器を用いて客観的に測定する方法,より詳細な情報を得るための計測データの解析方法,また複数の物理特性が合わさって引き起こされる感覚について理解するための統計解析方法について習得できる。
【講座の趣旨】
「しっとり」,「さらさら」,「べとべと」・・・感覚的な言葉で表される言葉は,新感覚のものづくりのヒントになることも多い。このような感覚を作り出すのはどのような物理的特性であるのか,風合い・肌ざわりを表す言葉の背後にある物理的因子を明らかにすることが必要である。それぞれの触感を特徴づける物理モデルの構築方法について解説し,それを材料設計に生かした例について具体例を挙げて紹介する。
1.風合い・肌ざわりの物理現象とは?
1.1 五感における皮膚感覚の重要性と特異性
1.2 触感の物理モデルの考え方
1.3 物理モデルと材料の微構造との関係づけ
2.背後の物理現象を理解するための官能評価データの解析
2.1 物理現象を意識した触感の官能評価
2.2 官能評価の多変量解析とその解釈
2.3 変量解析の落とし穴とその解決方法
2.4 機器測定と官能評価との関係づけ
3.触感の物理モデルに基づく材料設計
3.1 材料設計の具体例(繊維製品や化粧品の実例を中心に)
3.2 触感設計の妥当性の評価
3.3 類似した感覚の見分け方
3.4 高次触感の解明と新触感の創出に向けて
【質疑応答】
【15:00〜17:00】
3.ヒトの触知覚と製品の「快適性(心地)」の数値化について
信州大学 西松 豊典 氏
【講座の趣旨】
最近、快適性(心地)が、様々な製品の魅力に大きな影響を与えています。特に、各製品のコンセプトにマッチした快適性(心地)を数値化することは重要です。触知覚に基づいて評価されている製品の感性品質をどのような官能検査手法を用いて実験、評価・解析したらよいかについて、研究事例に基づいて解説します。
1.人間快適工学とは 〜快適性(心地)を数値化するには,どうしたらよいか?〜
2.ヒトの触知覚機能について
3.「快適性(心地)」の官能検査方法
3.1 3種類(一対比較法,SD法,順位法)の官能検査方法の長所・短所
3.2 官能検査を行う前の準備(被験者の選び方,被験者数,試技,形容語,実験環境の選定)
3.3 被験者の判定能力の検定について
3.4 一対比較法による官能検査について
3.5 SD法による官能検査について
4.触知覚による「快適性」の研究事例について
4.1 ステアリングホイールの「握り心地」を物理特性から数値化するには
4.2 インパネの「触感」を物理特性から数値化するには
【質疑応答】