★世界的なカーボンニュートラル実現に向け、プラスチック廃棄物のケミカルリサイクルインフラの構築が進められているが、基盤となる技術を特許に基づいて解説。

★世界トップクラスの産業競争力を持つ日本のバイオプラスチックの特許出願動向と傾向についての学習が可能。

★2027年までに約14%のCAGRが予測されるバイオプラ市場について知財戦略から今後の展開を予測!

セミナープログラム

第1部 環境配慮型材料(バイオプラスチック)の特許出願動向とその傾向分析
【13:00-14:40】

講師:SK弁理士法人 代表社員 奥野 彰彦 氏

【講演趣旨】
スガノミクス+キシダノミクスにおいて、目玉政策として掲げられた【カーボンニュートラル】を実現するためには、バイオプラスチックの活用が鍵となると予想される。
バイオプラスチックにおいては、ポリ乳酸や変性澱粉などのバイオマス由来の生分解性プラスチックの分野で、日本は世界でもトップクラスの産業競争力を有している。さらには、バイオプラスチックへの添加剤として有望なセルロースナノファイバーにおいても、京都大学を中心とした日本勢が圧倒的な優位を実現している。
また、マスコミにはほとんど取り上げられないが、最近、欧州を中心にバイオプラスチックの技術分野で大型の特許紛争が勃発しており、いよいよバイオプラスチックの技術分野における技術覇権を巡る争いが激化しつつあることがうかがえる。
本講義では、2020年代の環境革命の時代に、日本の産業界がバイオプラスチックの分野で技術覇権を確立するための知財戦略について解説したい。

【キーワード】
知財戦略 特許出願動向 特許紛争 ライセンス交渉 技術覇権 カーボンニュートラル SDGs 環境配慮型材料 バイオプラスチックポリ乳酸 セルロースナノファイバー

【ポイント】
SKIPには、多くの優秀な資源・エネルギー・食糧分野の弁理士・特許技術者が在籍しておりますので、多くの大学+公的研究機関+バイオベンチャー+自然エネルギーベンチャー+食品メーカー+化学メーカー+材料メーカー+金属メーカーなどの知財戦略の立案や特許ポートフォリオの構築を微力ながら支援させていただいていると自負しております。というわけで、資源・エネルギー・食糧分野の研究者や起業家の皆様におかれましては、新しい研究成果を生み出されたり、新しい製品の開発に成功された際には、ぜひ、SKIPの資源・エネルギー・食糧分野の弁理士や特許技術者に気軽にご相談をいただき、一緒にSKIPしていただければ嬉しく思います。

【習得できる知識】
世界トップクラスの産業競争力を持つ日本のバイオプラスチックの特許出願動向と傾向について学べる。2027年までに約14%のCAGRが予測されるバイオプラ市場について知財戦略から今後の展開予測を学べる。

【プログラム】
1.スガノミクス+キシダノミクスのカーボンニュートラル宣言の衝撃
 1-1 2050年までにカーボンニュートラルを目指す
 1-2 地球温暖化対策計画
 1-3 バイオプラスチック導入ロードマップ
 1-4 海洋プラスチックごみ対策アクションプラン
2.バイオプラスチックとは?
 2-1 バイオマスプラスチック
 2-2 生分解性プラスチック
 2-3 バイオマス由来の生分解性プラスチック
3.バイオプラスチックの特許出願動向
 3-1 2000年代までは日本が圧倒的なトップ
 3-2 2010年代に中国が急激に追い抜いてトップに
 3-3 中国は内弁慶(外国出願が少ない)
 3-4 日米欧はうまく国際展開(外国出願が多い)
4.ポリ乳酸が主戦場
 4-1 ポリ乳酸を制するものがバイオプラスチックを制する
 4-2 セルロース誘導体+デンプン誘導体も有望
 4-3 その他のバイオポリマー
 4-4 川中では、混合組成物+添加剤+成形技術でも熾烈な戦いが繰り広げられる
 4-5 川下では、食品・包装・建築・自動車に注目が集まる
 4-6 特許出願上位は、日本企業が圧倒的な優位を誇る
 4-7 技術標準化戦略でも、日本勢+欧州税が先行
 4-8 日本が強い自動車産業などにおいて、部品・材料として技術標準を押さえるべし
5.日本の秘密兵器 セルロースナノファイバー
 5-1 京大がセルロースナノファイバーエコシステムの中心に
 5-2 京大方式 VS 東大方式
 5-3 バイオマス由来の生分解性プラスチックへの添加剤として有力
 5-4 ほぼ木 パナソニックのセルロース【ナノじゃない】ファイバーも有力
6.欧州で勃発したバイオプラスチックの技術覇権を巡る仁義なき戦い
 6-1 欧州で勃発した特許紛争の経緯
 6-2 各社のプレスリリースから伺われる水面下でのライセンス交渉
 6-3 バイオプラスチックの技術覇権を握るのは誰か?
 6-4 特許を制するものは、バイオプラスチックの技術覇権を制する
7.まとめ 日本企業が、バイオプラスチックの圧倒的な技術優位を活かして覇権を握るには?
 7-1 大企業なら、クラウゼヴィッツの直接アプローチ戦略(ミート戦略)をとるべき
 7-2 ベンチャーなら、リデル・ハートの間接アプローチ戦略(ゲリラ戦略)をとるべき
 7-3 技術標準化戦略がきわめて重要である(強者同士の同盟関係を組むべし)
 7-4 技術標準を基礎としてブランド化戦略をおしすすめ、政府+大企業の調達に食いこむべき
 7-5 欧州+バイデン政権がゴリ押ししてきた環境革命を逆手にとって利用すべき
【質疑応答】


第2講 ケミカルリサイクル/マテリアルリサイクルの特許出願動向とその傾向分析
【14:50-16:30】

講師:土屋特許事務所 弁理士  土屋 博隆 氏

【講演趣旨】
日本におけるプラスチック廃棄物は、800万トン/年を超える。プラスチック廃棄物の処理はサーマルリサイクルがメインとなっている。2050年のカーボンニュートラル社会の実現を目指すためには、二酸化炭素を排出しない処理に移行していかなければならない。リサイクルにより利用可能な材料に変換する、ケミカルリサイクル/マテリアルリサイクルによる処理の比率を高める技術開発が望まれる。
リサイクルの最新動向を踏まえ、関連各社の特許をみることで、ケミカルリサイクル/マテリアルリサイクルの技術内容を知り、リサイクル技術開発だけでなく、材料開発のヒントとして頂きたい。

【キーワード】
ケミカルリサイクル、マテリアルリサイクル、超臨界水プラスチック油化、合成ガス、PET酵素分析

【ポイント】
世界的なカーボンニュートラル実現に向け、プラスチック廃棄物のケミカルリサイクルインフラの構築が進められているが、基盤となる技術を特許に基づいて解説する。

【習得できる知識】
日欧のプラスチック廃棄物リサイクルの現状
ケミカルリサイクルの技術動向
特許によるケミカルリサイクル技術に関する知識

【プログラム】
1.プラスチック廃棄物処理の現状
 1-1 日本のプラスチック廃棄物処理
 1-2 欧州のプラスチック廃棄物処理
2.特許庁の「プラスチック資源循環」特許技術調査
3.油化
 3-1 熱分解法
 3-2 Cat-HTR(超臨界水法)
 3-3 TACOIL(プレート凝縮法)
 3-4 CTC(摩擦エネルギー法)
 3-5 HiCOP(触媒接触分解法)
 3-6 Enval(MW法)
4.ガス化
 4-1 荏原―宇部プロセス
 4-2 ENERKEM(カナダ)
 4-3 積水化学
 4-4 アールプラスジャパン
5. 解重合
 5-1 化学的解重合
 5-2 酵素による解重合
6.マテリアルリサイクル
 6-1 各工程
 6-2 用途によるリサイクル
【質疑応答】

セミナー講師

第1部 SK弁理士法人  代表社員  奥野 彰彦 氏

【経歴】
京都大学 農学部 農芸化学科 生化学専攻 学士
(現 物質-細胞統合システム拠点 生理化学研究ユニット 細胞生化学分野)
東京大学大学院 農学生命科学研究科 応用生命工学専攻 細胞構造研究分野 修士
(現 定量生命科学研究所 膜蛋白質解析研究分野)

【受賞】
全日本新人選手権 10位入賞(日本ボート協会 京都大学端艇部 新人選8+)
隅田川レガッタ 優勝(激猿ローイングクラブ8+)
日本弁理士会 感謝状
日本弁理士会 特別表彰
東大FoundX Startup School+東大IPCの起業支援先に採択(成績上位10名に資金付与)

【著作】
抗体医薬品の研究 開発ノウハウ集2008(共著)2008
体外診断用医薬品の開発 と承認申請(共著) 2010
バイオシミラーの開発・承認・販売 支援マニュアル(共著)2011
バイオ・ゲノム関連医薬品の研究・開発・製造ノウハウ全集(共著)2011
各種外科用製品・バイオマテリアルの開発と製造販売承認申請(共著)2011
先端医療に関する医療ニーズ/製品開発戦略と臨床で使わなくなる(であろう)薬剤・製品 予測(共著)2012
「次世代に向けた抗体医薬品開発の技術と展望」
( 共著、監修:熊谷泉(東北大学 大学院工学研究科 教授) )2012
技術トレンドレポート「環境配慮型材料」vol.3(共著)2022
バイオマスプラスチックにおける材料・製品の最新動向と機能性・バイオマス度向上への課題(共著)2022
企業開発研究者・技術者としてのキャリアデザイン(ノーベル物理学賞受賞の中村修二先生他との共著)2022
技術トレンドレポート「環境配慮型材料」vol.5(共著)2023

第2部 土屋特許事務所  弁理士  土屋 博隆 氏

【経歴】
大日本印刷㈱に37年勤務。包装材料及び加工技術開発に従事。包装研究所所長を務める。

セミナー受講料

【1名の場合】39,600円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


13:00

受講料

39,600円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

全国

主催者

キーワード

高分子・樹脂材料   地球温暖化対策技術   知的財産マネジメント一般

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13:00

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39,600円(税込)/人

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高分子・樹脂材料   地球温暖化対策技術   知的財産マネジメント一般

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