MLCCの基礎と電極材料(内部電極/外部電極)ペースト・バインダー設計と製造技術

★MLCCの現状、積層セラミックコンデンサの基礎と電極材料(内部電極/外部電極、積層セラミックコンデンサの高信頼性について解説!
★Ni電極印刷法 (グラビア印刷), グラビア印刷用Niペーストの現状や MLCC外部電極 (高温対応)など、特に内部電極,外部電極の技術・製造を詳細に解説する講座となっております。

セミナー趣旨

 積層セラミックスコンデンサー(MLCC) は電子機器で数多く使用されている。更に、Beyond 5G(6G)においては必須の小型受動部品である。一方、自動車のEV化が急速に進み、パワートレインに使用されるMLCCには大容量・小型化に加えて高信頼性対応の需要が急増している。MLCCは誘電体と内部電極、即ち内部電極/誘電体/内部電極の積層構造から成り、外部電極で並列につながる構造を取る。誘電体材料の改善は早くから進み、特に小型化ではほぼ完成状態にある。Ni内電MLCCのNi金属のコスト化を特徴にして大容量・小型化が急激に進んだ。チップサイズは年々小型化し0201タイプ (0.2×0.1mm) の実用化も始まっている、多分、このサイズで進展は止まるであろう。当講座では1.<MLCCの現状>, 2.<積層セラミックコンデンサの基礎>、3.<電極材料(内部電極/外部電極)>4.<積層セラミックコンデンサの高信頼性>に大別し、特に3.内部電極、外部電極の技術・製造を詳細に解説する。

【講演キーワード】
積層コンデンサ (MLCC) 材料の基礎から応用まで
MLCC原料から完成体まで
MLCCの高積層・高容量の技術
積層の技術、その問題点
CASEに向けた自動車、カーエレクトロニクスの動向に関する知識

【講演のポイント】
MLCCの高積層化技術と、それに伴って生じるトラブル、解決方法を歴史から始まって最新情報まで解説する。

受講対象・レベル

 

 

習得できる知識

積層コンデンサ (MLCC) 材料の基礎から応用まで
MLCC原料から完成体まで
MLCCの高積層・高容量の技術
積層の技術、その問題点

セミナープログラム

1. <積層セラミックスコンデンサ―(MLCC)の現状>
 1.1 MLCCのサイズの変遷、MLCC世界ランキングと市場、世界最小MLCCの出現
 1.2 MLCC事情、スマートホン・自動車に搭載される電子部品、MLCCの形状と規格
 1.3 自動車用MLCCの住み分け,将来性能.
 1.4 MLCCをLCR等価回路で考えると、車のEV化に向けて低ESLコンデンサの利用
 1.5 スマートホンに搭載される電子部品の個数MLCCの自動車搭載個数
2. <積層セラミックコンデンサの基礎>
 2.1 MLCCの小型・大容量化の展開の歴史から現状
 2.2 材料から見たBaTiO3+希土類+アクセプタ+固溶制御材+焼結助剤の歴史
 2.3 COG,NP0特性のCu内電MLCC
 2.4 MLCCの小型化、容量密度の進化、誘電体層薄層化の進化
 2.5 Ni-MLCCの製造プロセス、グリーンシートの技術動向
 2.6 高信頼性MLCCに必要なこと、微小粒径、コア・シェル構造の利点
 2.7 薄膜用MLCCに求められる特性、水熱BaTiO3
 2.8 固相法によるBaTiO3の微細化, 微少・均一BaTiO3のためのアナターゼTiO2
 2.9 固相反応によるBaTiO3 の反応メカニズム, 水蒸気固相反応法、BaTiO3の低温反応、水で加速する室温固相反応 (BaTiO3)
 2.10 粉砕と分散とは、メデイアのサイズ、メデイアの材質
 2.11 車載用MLCC、X8R規格のMLCC (Ba,Ca,Sn)TiO3の特性評価、Ca,Snの役割,応力印加効果  
 2.12 電圧印加で容量が増加するMLCCとは, PZT薄膜のキュリー点が600℃???
 2.13 薄膜コンデンサー,シリコンキャパシター
3. <電極材料(内部電極/外部電極):電極ペースト・バインダー設計と製造方法>
 3.1 積層デバイスに用いられる電極,Ni内部電極とCu内部電極
 3.2 Ni内部電極向上のために
 3.3 高積層・高容量MLCCのためのNi内部電極用Ni微粒子、供材
 3.4 段焼成法のNi内部電極の効果,カバーレッジの向上
 3.5 Ni内部電極の成形メカニズム (膜断面の観察), Ni内部電極の連続性 (カバーレッジ) 向上のメカニズム
 3.6 Ni電極向上のために (Ni微粒子径、粒度分布、供材添加), Ni微粒子への添加効果 (Ni-Cr, Ni-Sn)
 3.7 MLCC内部電極のプラズマ法によるNi微粒子作製
 3.8 Ni内部電極の連続性の向上, MLCCのNI-Sn内部電極
 3.9 Ni電極印刷法 (グラビア印刷), グラビア印刷用Niペーストの現状
 3.10 MLCC外部電極 (高温対応)
 3.11 高温対応MLCC (Yageo)
 3.12 積層PTC素子の内部電極は
4.<積層セラミックコンデンサの高信頼性>
 4.1 BaTiO3の絶縁性
 4.2 MLCCの信頼性評価
 4.3 MLCCの信頼性I KFM評価, MLCCの信頼性II E-J評価
 4.4 絶縁劣化メカニズム
 4.5 高信頼性MLCCの材料設計に向けて(電極界面,粒内,粒界)
 4.6 酸素欠損の評
 4.7 まとめ
 4.8. 付記1) 最新のMLCC研究, 付記2)現象論的熱力学を用いたBaTiO3の特性シミユレーション

【質疑応答】

セミナー講師

防衛大学校 名誉教授、大阪公立大学 客員教授 工学博士 山本 孝 氏

【経歴】
1980年3月 京都大学 大学院 工学研究科 博士課程 電子工学専攻 修了
1980年4月 日本シーメンス株式会社 入社
1981年3月 株式会社村田製作所 入社
1981年8月 防衛大学校 助手 (電気工学教室)
1984年9月 カルフォルニア大学 ローレンツ・バークレー研究所客員研究員
1987年1月 防衛大学校 講師 (電気工学教室)
1988年10月 防衛大学校 助教授 (電子工学科)
1994年10月 防衛大学校 教授 (電気工学科)
2000年4月 防衛大学校 教授 (通信工学科)
2014年1月 大阪府立大学材料工学科 客員研究員
2014年3月 防衛大学校 教授 定年退職
2014年8月 防衛大学校 名誉教授
2016年4月 大阪府立大学 客員教授
2017年〜2019年 同志社大学 非常勤講師
2022年4月 大阪公立大客員教授

【著作】
1.“セラミック系複合材料を知る辞典”アグネ承風社, 全336頁 (1990.06)
2.“注目の誘電体セラミックス材料”テイ-アイ-シイ-, 全678頁 (1995.05)
3.“高周波セラミックス材料とその応用”テイ-・アイ・シイ-, 全241頁 (1998.12)
4.“希土類の材料技術ハンドブック”エヌ・テ-・エス, 全978頁 (2000.8)
5.“積層セラミックス技術のすべて”日刊工業新聞 (2000.8)
6.“圧電材料の高性能化と先端応用技術”サイエンス&テクノロジ-,全508頁 (2008.11)
7.“電気化学測定/解析テクニック&事例集”情報機構 (2009.04)
8.“LTCCの開発技術”シ-エムシ-出版 (2010.03)
9.“積層セラミックスデバイスの材料開発と応用”シーエムシー出版 (2011.04)
10.“電磁波シールド・電波吸収体の最新技術動向”表面技術 vol.62, No5, 244-250頁 (2011)
11.“コンポジット材料の混錬・コンポジット技術と分散・界面制御”技術情報協会(2013.05.01)
12.“電磁波吸収体/電磁波シールド”、“近傍界と遠方界における電磁波抑制(シールド)の設計法”、“電磁波吸収材料の測定事例”、“放射電磁波の遠方界、近傍界に応じた電波吸収体の設計技術”、“電波吸収体・電波遮蔽体の材料と電波吸収体・遮蔽体特性評価“、”電波吸収体材料の測定事例”、“磁性・誘電性複合体を用いたギガヘルツ帯向け電波吸収体の設計”、“磁性・誘電性複合体による電波吸収体の設計と分散・配合技術” 技術情報協会 (2016-2018)
13.“導電性材料の設計、導電性制御及び最新応用展開:導電性を中心とした電磁シールド, 導電性を中心とした電波吸収体(導電性繊維)” 技術情報協会 (2019) 
14.“近傍界と遠方界における電磁波抑制(シールド)の設計法、技術情報協会 全570頁 (2019)
15.“エレクトロニクス用セラミックスの開発、評価手法と応用:ラマン法によるセラミックスの誘電特性評価”技術情報協会 (2019)
16.“積層セラミックスコンデンサ(MLCC)の材料・製造・実装技術と最新動向 第3節 MLCCの各種電気的特性”R&D支援センター 全215頁 (2020) 
17.“-5G/beyond 5Gに向けたー高速・高周波対応部材の最新開発動向:5Gデバイスに必要な電磁波シールド、電波吸収体”技術情報協会(2020)
18.“5G/beyond5G,6Gの電波シールドと電波吸収体”, セラミックス協会誌、56[6]401-404 (2021)

【受賞】
1.フルラス賞“Recognition of Studies on Piezoelectric Ceramics”, アメリカンセラミックス学会(1991)
2.山崎賞“ Recognition of Researches on Dielectric and Piezoelectric Ceramics”,防衛大学校(1998)
3.JJAP編集功労賞 ”Recognition of Distinguished and Valuable Contributions as an Editor of the Articles for the Japanese Journal of Applied Physics“応用物理学会(2005)
4.Electroceramic Bridge Building賞 ”Your continuous efforts and services in bridging the U.S.-Japan dielectric and piezoelectric materials communities and for your technical leadership” 14th US-Japan Seminar on Dielectric and Piezoelectric Materials (2009)
5.JJAP/APEX編集功労賞 ”Recognition of Distinguished and Valuable Contributions as an Editor/or a reviewer of the articles for Applied Physics Express (APEX) and Japanese Journal of Applied Physics(JJAP)“ 応用物理学会 (2012)
6.粉体粉末冶金協会 研究功績賞 “磁性・誘電性を用いた電波吸収体の作製と電波吸収特性”(2014)
7.瑞宝中綬章(2

セミナー受講料

【1名の場合】39,600円(税込、資料作成費用を含む)
2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


13:30

受講料

39,600円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

全国

主催者

キーワード

電子デバイス・部品   無機材料

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