★地球温暖化による気候危機への対策として各国がカーボンニュートラル宣言し、自動車業界もその対応が急務となっている一方で、技術は大きく進歩しCASEはますます加速している。こうした状況下で高分子材料はどう貢献していく必要があるか、CO2低減を考慮しつつ技術革新を進めるための素材ニーズについて紹介!
★高分子材料の基礎および、サーキュラーエコノミ(CE)・カーボンニュートラル(CN)の世界的動向の中での高分子材料・プラスチックの課題の概説に加え、各地域でのCE・CN戦略により加速する電気自動車(EV)の普及状況および、EVの高性能化に貢献する高機能高分子材料の材料技術も解説!

セミナープログラム

第1部 これからのクルマづくりと求められる高分子材料
【10:30-11:45】

講師:大庭塾 代表 大庭 敏之 氏

【講演主旨】
 温暖化ガス排出実質ゼロに向かってクルマはこれまで動力源にしていた化石燃料から決別の時期が見えてきた。CO2を出さない動力源として電気や水素が注目されている。その動きに対して高分子材料はどのように対応していくべきか。新たな部品への対応、より加速しなければならない軽量化を軸にサーキュラーエコノミーの考えについても触れてみたい。

【キーワード】
次世代車、電動車、蓄電池、軽量化、CFRP、マルチマテリアル、サーキュラーエコノミー、エネルギー効率

【講演ポイント】
 世界が進めているゼロカーボン車。電気にしても水素にしても二次エネルギー。自動車だけでゼロカーボンになるわけではない。エネルギーが潤沢にあるわけではないところで次世代車をどのように考えていけばいいか。有効にエネルギーを使い2050年にゼロカーボンを考えてもらうその一つのヒントになってくれるものと思う。電気自動車だからゼロカーボンだ、バイオプラスチックだからカーボンニュートラルだというほど簡単ではない。樹脂化して軽量化、そう簡単ではない。特性を活かして最も有効にと考えるべきである。

【習得できる知識】
・温暖化防止に対しての自動車の方策
・次世代自動車に対してのプラスチックの役割
・軽量化に対してのプラスチックの役割
・CFRPとの軽量化効果と課題
・今後の内装用プラスチック材料の課題
・サーキュラーエコノミーから見たプラスチック
・次世代車のエネルギー効率

【プログラム】
1.急激に進みだしたゼロカーボンへの道のり
 1.1 各国の温暖化ガス排出実質ゼロ目標
 1.2 自動車の実質ゼロカーボン車への方策
2.次世代車は電動車、高分子の使い方
 2.1.リチウムイオン電池への高分子
 2.2.熱制御にための高熱伝導絶縁材料
3.軽量化に対しての高分子材料の役割
 3.1. モジュール化への高分子適用に対しての効果
 3.2.CFRPによる軽量化効果
 3.3 マルチマテリアルへの期待と接着剤の貢献
4.サーキュラーエコノミーへの取り組み
5.まとめ(2050年における自動車の姿)
 5.1.エネルギー効率から見た次世代車
 5.2.プラスチックに対しての期待

【質疑応答】


第2部 将来自動車を支える高分子材料技術
【12:45-14:00】

講師:日産自動車株式会社 企画・先行技術開発本部 材料技術部  高分子・塗料材料グループ 主管 小松 基 氏

【講演主旨】
 世界ではコロナ禍の中、経済活動が停滞し二酸化炭素排出量は減ったが地球温暖化を抑えることはできず、気候変動の影響がコロナ禍で多数発生している。この気候危機に立ち向かうため、各国がカーボンニュートラル宣言し、自動車業界もその対応が急務となっている。一方で技術は大きく進歩しCASEはますます加速する。この状況下で高分子材料はどう貢献していく必要があるか。CO2低減を考慮しつつ技術革新を進めるための素材ニーズについて紹介する。

【プログラム】
1. どのようにカーボンニュートラルに取り組むのか
2. 自動車におけるLCAのCO2指標の考え方
3. 樹脂材料の資源循環の考え方
4. 加速する電動化
5. 電動化における軽量化とは

【質疑応答】


第3部 高分子材料の基礎と車載部品応用の最新動向~脱炭素政策により普及が進む電気自動車への応用~
【14:15-15:30】

講師: 日立Astemo株式会社 技術開発統括本部 技術プラットフォーム本部 材料技術開発部 チーフエンジニア 石井 利昭 氏

【講演主旨】
 世界的にサーキュラ―エコノミーへの転換が進められ、カーボンニュートラルに向けた目標が各地域で掲げられている。電気自動車の導入はこれらカーボンニュートラル政策の中核に据えられ、開発の加速、普及の拡大が予想されている。
 高分子材料は、軽量化、絶縁性、放熱性、などの機能を活かした電気自動車の性能向上への貢献が期待され、様々な開発がなされている。本講演では、高分子材料の基本的な分類と特性を解説し、さらに最新応用技術、特に電気自動車の電力変換器に用いられている高分子材料の開発状況について概説する。

【キーワード】
プラスチック、サーキュラーエコノミー、カーボンニュートラル政策、車載部品用高分子材料、インバータ・パワーモジュール

【講演ポイント】
高分子材料の基礎および、サーキュラーエコノミ(CE)・カーボンニュートラル(CN)の世界的動向の中での高分子材料・プラスチックの課題をまとめて概説する。各地域でのCE・CN戦略により加速する電気自動車(EV)の普及状況および、EVの高性能化に貢献する高機能高分子材料の材料技術を解説する。

【習得できる知識】
・カーボンニュートラルに向けた、各国の政策と、電気自動車の課題
・各地域のサーキュラエコノミー、カーボンニュートラル施策の最新動向
・自動車向け機能性高分子材料の基礎知識
・電気自動車の性能向上に貢献する最新パワーモジュール実装技術

【プログラム】
1.脱炭素化政策
 1)サーキュラーエコノミープラン
 2)各国の脱炭素政策の動向と電気自動車の位置づけ
2.自動車の電動化にかかわる市場・開発動向
 1)地域ごとのEV市場
 2)インバータおよびパワーモジュール市場
 3)EV用インバータの開発動向
 4)パワーモジュールの構造および開発動向
3.パワーモジュールの高性能化と高分子材料技術
 1)実装技術と課題
 2)高分子材料による高性能化技術

【質疑応答】

セミナー講師

第1部 大庭塾 代表 大庭 敏之 氏

【経歴】
1969年 日本合成ゴム株式会社入社 (現JSR株式会社)
1976年 日産自動車株式会社入社 中央研究所材料研究部 (後に総合研究所)
    自動車用ゴム部品の開発、バンパーなどプラスチック材料開発
1989年 テクニカルセンター材料実験部 (後に材料技術部)
    新規樹脂材料開発 (バンパー、ガソリンタンク、外板など)
    材料信頼性、環境技術 (リサイクル、軽量化、環境負荷物質、etc)
1995年〜2000年 自動車工業会でリサイクル推進委員会技術小委員会副主査
1998年〜2009年 東京理科大学 工学部 機械工学科で「工業材料学」を教える
2007年 日産自動車株式会社 定年退職、再雇用
2012年 日産自動車株式会社 退職。現在、大庭塾を立ち上げ若手育成、講演など行っている。

【著作】
自動車樹脂化の最新動向 (シーエムシー出版)

第2部  日産自動車株式会社 企画・先行技術開発本部 材料技術部  高分子・塗料材料グループ 主管 小松 基 氏

 

第3部 日立Astemo株式会社 技術開発統括本部 技術プラットフォーム本部 材料技術開発部 チーフエンジニア 石井 利昭 氏

【経歴】
1989年 (株)日立製作所 日立研究所入所 半導体実装材料の開発に従事、
2021年 日立Astemo(株)に異動し、車載電子電気機器の開発に従事、現在に至る

【受賞】
2021年 エレクトロニクス実装学会技術賞 他

【著作】
先端パワーデバイス実装技術、2021年7月28日、株式会社シーエムシー出版

セミナー受講料

【1名の場合】44,000円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。 


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

44,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

全国

主催者

キーワード

自動車技術   高分子・樹脂材料   環境負荷抑制技術

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