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ナノ分散、高強度、品質予測への挑戦、限界を探る
グラフェン、CNFの応用を通した実績の集成
混練分散技術の問題点をできるだけやさしく詳解!
セミナー趣旨
樹脂の混練分散分野では、新しい分散技術、新しい現象解析結果が目まぐるしく出現してくる。その最先端にあるものが、伸長流動分散とかShear Thickninng現象などであり、その背景は強度を上げるためのナノ分散化からの要求技術が主流である。
一方、樹脂に何を混ぜて高強度および特殊物性を確保するかの面からでは、グラフェン、セルロースナノファイバー(CNF)などが最先端にある材料である。それらの添加材料は一般に混ぜにくい特徴を持っているので、なおさら新しい分散技術との融合で技術開発されなければならない関連性を持っている。
本講座は、そうした現在に横たわる混練分散技術における問題点をできるだけ易しく詳しく解説するつもりである。
セミナープログラム
1.溶融樹脂中への無機フィラーの分散、最近の解析傾向
1.1 2粒子分割分散理論(McKelvey)と転がり粒子破砕理論(橋爪)
1.2 4段階分散モデル(Palmgren)と5段階分散モデル(橋爪)
1.3 分配分散には2つの形態がある。
①前段の「送り込み分配分散」・・・せん断破砕分散に同居する。
・Blister Ring, Ring Segment, 絞り機構に関連する。T関数の応用
均一せん断性実現、および副次的に伸長流動分散効果
②後段の「まき散らし分配分散」・・・・単独で作用する。
・Gear Elementなど(欧米の方式)とCTM, Static Mixer(日本の方式)
2.破砕分散、分配分散における品質向上現象の解析
2.1 凝集破壊に関する最近の解析(被分散相に注目する)
①凝集粒子の破壊力は、凝集次数と凝集粒子径の関数である(CBの解析)
② CB コンパウンドでは、CBコロイド溶液と同じで、
・Shear thinning→Shear thickening→Shear Thickeningとなる。
③平行平板レオメータでの解析
④分散向上過程の3領域の存在は材料間結合の差による。
⑤Shear Thicknning領域で大きく分散性が向上する。
3.バウンドポリマー(ラバー)とナノ分散の関係
3.1 材料の機械強度が向上する現象解明
①コンパウンドの場合
限界粒子間距離が関与する。粒子径は直接関与しない(Wuの解析)
無機粒子上のSticky Hard 層の高分子が絡まる。粒子は接触しない。
②ポリマーアロイの場合
各粒子が相互に流路干渉することによる。
3.2 Shear Thinning流体とShera Thickening流体
①一定せん断速度に対応するせん断応力の発生
②流動形態の変化は、無機粒子表面で高分子と電気的な結合状態が変化
③したがって、分散に最適なせん断分散速度が存在する。
・CB分散では顕著な特性、エラストマー、ゴムの混練でも発生する。
4.2軸押出機を用いる伸長流動分散技術
4.1 伸長流動分散の原理
①伸長流動と伸長流動分散
②Affin変形とNone-Affin変形
③Dr.Utrakiの先駆的開発とEFM(分散ダイ)
④Bagley効果(流入効果)と伸長応力
・Layleighの不安定性とKelvin-Helmholzsの不安定性
⑥Capillary Number(キャピラリー数)の応用
⑦紐切断の条件とCritical Capillary Number(臨界キャピラリ—数)
・せん断流動切断と伸長流動切断の違い
・伸長切断では2水準粒子径となる
⑧Grace Curveとせん断、伸長共存流動
4.2 EFDMモデル機を用いた伸長流動分散実験結果
①Nylon 中に HDPEをナノ分散
・分散粒子の再凝集問題
②非相溶性TPRどうしのナノ分散
・Bagley 効果(伸長応力に比例する)と分散粒子径の一義的相関
③HDPE 中に HMWPE粒子をナノ分散
4.3 伸長流動分散装置
①ダイ方式(EFM, EFDM)
②1,2軸押出機エレメント方式 (Ring, Blister Ringなど)
③押出機先細り空間方式(Bane Extruderなど)
5.グラフェン、CNFの最適分散方法とその応用
5.1 グラフェンの分散特性
①強度保持の分散と(電気、熱などの)伝導性保持の分散(percolation)
②樹脂中へのGO, rGOの分散特性
③rGOの再凝集問題と機械強度
④各種物質へのグラフェンの分散方法
・各製品への応用例
金属強度が4‾10倍向上する。
従来のCBに代わるタイヤ製造への応用
グラフェン電池、浸透膜など
5.2 CNFの分散特性
①機械的分散法:製造コストとの競争
②CNFを応用したシシケバブ構造の創出
③化学的分散法:樹脂中への分散方法の開発がポイント
④伸長流動分散技術の応用
⑤耐熱物性の改良
6.フィラーの分散品質を予測する技術の実例
6.1 純理論の相似側では、スケールが異なると品質が同じにならない
6.2 分散品質予測技術
事前の品質予測が高精度で可能なら、相似側として使用できる。
①品質方程式の作成方法
②分散品質予測精度の確認(ノイズ実験を消去して精度を上げる)
③有効時間が意味するもの(T関数、真空混練技術など)
6.3 伸長流動分散では品質スケールアップ(同一品質を保つ)ができる。
①伸長応力値のみの関数として品質水準が得られる
【質疑応答・名刺交換】
セミナー講師
(有)エスティア 代表取締役 工学博士 橋爪 慎治 氏
セミナー受講料
1名につき50,000円(消費税抜き・昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき45,000円(税抜)〕
受講料
55,000円(税込)/人
※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です
開催日時
10:00 ~
受講料
55,000円(税込)/人
※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます
※銀行振込、会場での支払い
開催場所
東京都
【品川区】技術情報協会セミナールーム
【JR・地下鉄】五反田駅 【東急】大崎広小路駅
主催者
キーワード
高分子・樹脂加工/成形 生産工学 炭素系素材
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