固液分離のプロセス設計最適化とスケールアップ

ラボ実験による濾過特性評価、そのデータの解析とスケールアップ手順、パイロットテストから実用機を選定、設計する手法について解説!

セミナープログラム

【10:30~14:45】 途中に45分の昼食休憩あり

【第1部】 固液分離のメカニズム、プロセスの設計

横浜国立大学大学院 工学研究院 機能の創生部門 准教授 中村一穂 氏 

【講座主旨】
 濾過現象は、対象となる懸濁液の特性、分離の目的に応じた様々な濾材・濾過装置、操作条件など、様々な因子の影響を受ける複雑な現象です。ろ過プロセスを最適化するには、この濾過現象を理解していく必要がありますが、実際には理論的な扱いが難しいことが多く、経験の蓄積が重視される技術分野でもあります。本セミナーでは、固液分散系の特徴とその評価、圧力損失の基礎、濾過と濾材の種類、濾過メカニズムと数式表現と設計、濾過プロセスの最適化法についてわかり易く概説し、濾過技術に関連する知識の全体像を習得します。

【習得できる知識】
 ・固液分離の対象液の考え方
 ・ろ過のメカニズムと特徴
 ・ろ材の種類と特徴
 ・ろ過プロセス設計と最適化のポイント

1.はじめに ~濾過プロセスの概要~

2.固液分散系
 2.1 水・溶液に関する基礎知識
  (1)溶液物性 粘度、密度
  (2)移動現象 拡散係数、レオロジー
 2.2 固液分散系
  (1)溶質、コロイド、微粒子 粒子径分布
  (2)微粒子群の挙動 沈降特性
  (3)分散・凝集と界面化学 ゼータ電位

3.圧力損失の基礎
 3.1 圧力損失はなぜ起きるか
  (1)粘性の法則
  (2)圧力損失のモデル式 円管、粒子充填層
 3.2 濾過プロセスにおける圧力損失
  (1)濾材の圧力損失
  (2)粒子の捕捉と圧力損失
  (3)ケーク層の形成と圧力損失

4.濾過と濾材の種類
 4.1 濾過の種類 深層濾過、濾材濾過、ケーク濾過
 4.2 濾材の種類
  (1)深層濾過の濾材
  (2)フィルター・膜
  (3)ケーク濾過

5.濾過のメカニズム
 5.1 濾過のメカニズム
  (1)濾過現象の数式表現 粒子の阻止、圧力損失
  (2)深層濾過
  (3)ケーク濾過
  (4)膜ろ過 精密ろ過、限外濾過、逆浸透
 5.2 濾過データの解析

6.濾過プロセスの設計
 6.1 ラボ実験による濾過特性評価
 6.2 濾過データの解析とスケールアップ手順
 6.3 濾過プロセスの設計
  (1)ラボ実験による濾過特性評価
  (2)濾過データの解析とスケールアップ手順
  (3)濾過プロセスの設計

7.濾過プロセスの最適化法
  (1)凝集による前処理
  (2)ろ過助剤
  (3)運転・計測・管理

【質疑応答】


【15:00~16:30】 

【第2部】 ディスク型遠心分離機による固液分離の原理、設計、適用事例

アルファ・ラバル(株) 分離技術試験室 室長 青木 裕 氏 

【講座主旨】
 130年以上、化学、医薬、食品など様々は業界の固液分離に使われてきたディスク型遠心分離機の原理を概説する。試験管遠心器によるテーブルテストから実用機を選定する手法を清澄能力と固形分処理能力の二つの観点から説明する。小型パイロット試験機による連続ラボテストの留意点を解説する。テストにより選定された機種をプラントに導入する場合に必要な設計要件を述べる。化学、医薬、食品業界における清澄、固形分濃縮、固形分回収、固形分洗浄、分級の5つの単位操作の適用事例を提示する。

【習得できる知識】
 ・ディスク型遠心分離機の固液分離の原理
 ・重力沈降速度測定からディスク型遠心分離機の清澄能力を計算する方法
 ・パイロットテストから実用機を選定、設計する手法
 ・様々な適用事例から顧客の懸案を解決するヒント

1.はじめに
 1.1 工業用遠心分離機の分類
 1.2 ディスク型遠心分離機の分離範囲

2.ディスク型遠心分離機の原理、構造、機種
 2.1 遠心沈降
  (1)ストークス則
  (2)遠心効果
  (3)遠心沈降面積
 2.2 ディスク型遠心分離機の構造
  (1)ボウルとフレーム
  (2)駆動方式
  (3)排出機構 間欠と連続
  (4)インレット、アウトレット
 2.3 ディスク型遠心分離機の固液分離機種
  (1)間欠排出型
  (2)連続排出型 外部ノズル
  (3)連続排出型 内部ノズル
  (4)固形分保持型

3.ディスク型遠心分離機の固液分離設計方法
 3.1 試験管遠心器テスト
  (1)清澄能力確認のための重力沈降速度測定
  (2)固形分処理能力確認のための12,000条件
  (3)安息角測定のためのペントメータテスト
 3.2 小型パイロット試験機による連続ラボテスト
  (1)遠心沈降面積によるスケールアップと分離効率の算出
  (2)間欠排出型の固形分圧密の確認
  (3)インレット相違による清澄能力の確認
 3.3 選定機種の設計要件
  (1)据付
  (2)製品、ユーティリティのコネクション
  (3)防爆設置の基本
  (4)固形分洗浄効率のシミュレーション
  (5)GMPバリデーション

4.ディスク型遠心分離機の適用事例
 4.1 清澄
  (1)日本茶
  (2)動物細胞培養
 4.2 固形分濃縮
  (1)トナー溶液
  (2)藻類
 4.3 固形分回収
  (1)カツオエキス
  (2)パラジウム触媒
 4.4 固形分洗浄
  (1)パン酵母
  (2)酵母エキス
 4.5 分級
  (1)インク
  (2)研磨剤

【質疑応答】 

セミナー講師

【第1部】  横浜国立大学大学院 工学研究院 機能の創生部門 准教授 中村一穂 氏
【第2部】 アルファ・ラバル(株) 分離技術試験室 室長 青木 裕 氏

セミナー受講料

1名につき 55,000円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき49,500円〕

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※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

55,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

化学反応・プロセス   生産工学

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化学反応・プロセス   生産工学

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