においの計測、センシング、解析、定量化方法、ポイント、
AI、機械学習との融合事例を徹底解説!

セミナープログラム

<10:30〜12:00>

1.生物の嗅覚を活用した匂いバイオセンサシステムの開発

東京大学 先端科学技術研究センター 特任研究員 博士(工学) 祐川 侑司 氏 

【講座概要】
 嗅覚は生物にとって重要な感覚のひとつであり、様々な情報が含まれる匂いを感じ取ることができる。工学的手法によって、その機能を実社会で活用できる匂いセンシング技術が発展してきた。近年では、嗅覚受容体タンパク質のような、生物由来の機能を活用した匂いバイオセンサの研究開発も進められ、優れた性能を有する匂いセンサが実現されつつある。
 本講演では、匂いバイオセンサの原理や種類などを含む、生物機能を利用した匂いバイオセンシング技術の基礎を解説する。また、嗅覚受容体タンパク質を発現させた培養細胞による匂いバイオセンサとその計測システムに関する研究の実例を紹介する。

1.匂いと生物の嗅覚
 1.1 匂いとは
 1.2 生物の匂い認識と嗅覚受容体タンパク質
2.匂いバイオセンサ
 2.1 匂いのセンシング技術
 2.2 匂いバイオセンサの原理と種類
 2.3 匂いバイオセンサの研究動向
3.匂いバイオセンサシステム研究の実例
 3.1 嗅覚受容体発現細胞センサ
 3.2 細胞センサによるセンサアレイ構築
 3.3 細胞蛍光画像を利用した匂い識別手法
 3.4 能動センシング技術を利用した匂い濃度定量手法
【質疑応答】


<13:00〜14:00>

2.超高感度匂いセンサとAIを用いた人工嗅覚システムの開発

九州大学 高等研究院 特別主幹教授・五感応用デバイス研究開発センター 特任教授 工学博士 都甲 潔 氏

【講演概要】
味覚と嗅覚は何処が同じで,何処が違うのであろうか.本講座ではその点に注目し,味覚センサを開発した経験を活かし,研究開発した匂いセンサを説明する.超高感度匂いセンサは抗原抗体反応を用いSPRをトランスデューサに採用している.TNT等の爆薬物質へpptレベルの検出を可能としており,既に実用化されている.さらに近年のAIの発達を利用し,AIを用いた人工嗅覚システムの開発に成功した.パナソニックと共同研究を遂行しており,種々の匂いに対応可能となっている.コンパクト化にも着手し,現在手の平サイズになっている.
講演では,こういった3つの味覚センサと匂いセンサの開発と原理,応用例を紹介し,現状の匂いセンサ開発の最先端を包括的に理解できるようにする。

1.味覚と嗅覚
 1.1 味と匂いの違い
2.味覚センサ
 2.1 測定原理
 2.2 測定例
3.超高感度匂いセンサ 
 3.1 SPRセンサ 
 3.2 爆薬検知
 3.3 体臭検知
4.AIを用いた人工嗅覚システム
 4.1 システム構成
 4.2 受容部
 4.3 化学物質識別
 4.4 ビールの嗅ぎ分け
 4.5 ワイン識別
 4.6 加熱電線の焦げ臭検知
 4.7 嗅診
5.展望
【質疑応答】


<14:15〜15:15>

3.ヒト嗅覚受容体セルアレイセンサーの開発,使用例,および今後

大阪大学 産業科学研究所 教授・(株)香味醗酵 取締役&CSO 博士(農学) 黒田 俊一 氏

【講座概要】
 従来のにおいセンサーは,高感度化,高機能化が進んでおり,非常に使いやすいものが出てきている。欧米では,同センサーを活用して電子鼻(e-NOSE)プロジェクトが進んでおり,センサー出力からヒト嗅覚官能を予測する試みも進んでいる。しかしながら,これまでのセンシング分子は人工物であり,特定領域のにおい分子の識別には有効であるが,莫大な種類のにおい分子を全て識別したり,ヒト嗅覚官能に結び付けて識別したりするのは不可能である。我々のセンサーは,その技術的ハードルを初めてブレークするものであり,本講座で概説したい。

1.ヒトの嗅覚とにおい分子の認識
 1.1 ヒト嗅覚の仕組み
 1.2 ヒト嗅覚受容体の概要
 1.3 なぜ少数の嗅覚受容体で莫大な数のにおい分子を認識できるのか?
2.従来のにおいセンサー
 2.1 従来のにおいセンサーの限界点① 正確な官能の予測
 2.2 従来のにおいセンサーの限界点② 複合臭解析
3.ヒト嗅覚受容体のセンサー化
 3.1 ヒト嗅神経細胞の再構成
 3.2 ヒト嗅覚受容体発現細胞のセルアレイセンサー化
 3.3 ヒト嗅覚受容体発現セルアレイセンサーによる測定
 3.4 従来のにおいセンサーとの比較(一長一短)
4.ヒト嗅覚受容体発現セルアレイセンサーについて
 4.1 ヒト嗅覚受容体発現セルアレイセンサーによる発見
 4.2 ヒト嗅覚受容体発現セルアレイセンサーの使用例
 4.3 ヒト嗅覚受容体発現セルアレイセンサーの今後
5.まとめ
【質疑応答】


<15:30〜16:30>

4.MSS嗅覚センサの研究開発

(国研)物質・材料研究機構 機能性材料研究拠点 グループリーダー 博士(理学) 吉川 元起 氏

【講演概要】
 本講座では、各種アプリケーションに向けた嗅覚センサシステムの実現に向けて、まず1982年から続く世界各国でのさまざまな研究開発の歴史を振り返り、何がどこまで研究され、何が課題になっているのかをまとめます。これを踏まえた上で、嗅覚センサに必要とされる要素を網羅した膜型表面応力センサ(Membrane-type Surface stress Sensor, MSS)を軸に、我々が進めている研究開発を紹介します。さらに、機械学習を融合した総合的な研究開発について、アプリケーション事例も含め、最新の成果とともにご紹介します。

1. はじめに
 1-1 ニオイと嗅覚
 1-2 嗅覚センサの歴史と現状
 1-3 嗅覚センサの技術課題
2. MSSとシステム要素技術の研究開発
 2-1 MSSの動作原理
 2-2 感応膜の設計と開発
 2-3 MSSの応用例
3. 産学官連携
 3-1 MSSアライアンスについて
 3-2 MSSフォーラムについて
4. 機械学習との融合
 4-1 ニオイに含まれる特定指標の高精度定量予測と擬原臭
 4-2 伝達関数比法によるフリーハンド測定
5. まとめ
 5-1 嗅覚センサのアプリケーション分類
 5-2 嗅覚センサの最新情報
【質疑応答】

セミナー講師

1. 東京大学 先端科学技術研究センター 特任研究員 博士(工学) 祐川 侑司 氏
2. 九州大学 高等研究院 特別主幹教授・五感応用デバイス研究開発センター 特任教授 工学博士 都甲 潔 氏
3. 大阪大学 産業科学研究所 教授・(株)香味醗酵 取締役&CSO 博士(農学) 黒田 俊一 氏
4. (国研)物質・材料研究機構 機能性材料研究拠点 グループリーダー 博士(理学) 吉川 元起 氏

セミナー受講料

1名につき66,000円(消費税込み・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込み)〕

受講について

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※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

66,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

感性工学   分析・環境化学   計測工学

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66,000円(税込)/人

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