分析方法の信頼性確保のためのバリデーション入門講座
分析能パラメーターの算出方法等を
新任担当者にも分かりやすく解説します!

セミナー講師

帝京科学大学 医療科学部 教授 小島 尚 先生
■経歴
 東京薬科大学大学院博士後期課程修了後、ヒューマンサイエンス振興財団流動研究員(所属:国立衛生試験所)、母校助手、神奈川県衛生研究所食品薬品部、理化学部等を経て、23年4月から帝京科学大学において食品科学や香粧品等を担当している。
■専門および得意な分野・研究
 大学では食品分析や香粧品科学等の講義や実習を行い、健康食品に混入する医薬品や自然毒等の化学分析等にも取り組むとともに、機能性食品の作用機序の解明を行っている。
■本テーマ関連学協会での活動
 バイオテクノロジー医薬品に関する試験法の検討に始まり、神奈川県では医薬品等の製造承認審査の規格及び試験法の妥当性、更に、GMP調査で製造現場に同行した。その間、化粧品や部外品について厚生労働省の医薬部外品原料規格の検討委員、日本薬学会衛生試験法香粧品試験法の検討委員等を務めている。また、神奈川県や薬剤師会などの薬事関連の各種委員も務めた。
現在、化粧品や医薬品に関する分析方法や規格設定について講演や執筆などを行っている。

セミナー受講料

1名47,300円(税込(消費税10%)、資料・昼食付)
 *1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
 *学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。

セミナー趣旨

 分析試験は医薬品、化粧品や食品等の試験は安全性や有効性を担保するための基盤であり、いずれの場合でも、その試験方法がバリデートされている必要があります。しかし、分析方法のバリデーションとはいっても取っ付き難く、むずかしいもの。特に、初めて接した場合にはなかなか理解できないものです。ものを分析する目的から、基本である定性・定量でのポイントと分析法バリデーションとの関連性から簡単に理解できるようにしたいと思います。
 本講座では医薬品等の製造承認、品質試験、さらに、新製品の開発での成分測定を行う場合に必要な分析において、初任者にもわかりやすく、具体的に分析能パラメーターの算出方法等を解説します。
 これにより、試験が円滑に効率よく進められるための道標として、分析法バリデーションを活用できるようになることを目指しています。そこで、定義の羅列にならないようにHPLCや分光装置における簡単な事例についても考える予定です。

習得できる知識

化学分析を行う場合に押さえるべき項目
ガスクロマトグラフィーや液体クロマトグラフィーを利用するときの注意点
規格試験を設定する場合のポイント
日常検査と規格値設定との乖離  等

セミナープログラム

GMPにおける分析方法のバリデーションとは何か…また、バリデーションを行うための準備と計画など理解し、事例を見ながら実際に設定できるようになることを目指す基礎講座です。

1. 分析法バリデーションのための基礎知識
 医薬品の製造管理や品質管理はGMPに基づいて行われており、その評価に用いる分析法におけるバリデーションの意味と意義を学びます。
・化学分析の基本は方法のバリデーション
・医薬品GMPにおける分析法バリデーションの目的と意義
・基本統計量(母集団、標本、平均、標準偏差、誤差 等)
・分析能パラメーターを求めるための基本統計

2. 分析法バリデーションと分析能パラメーター
 試験方法のタイプ別に分析法バリデーションを検討して評価する指標である分析能パラメーターについて解説します。
・基礎的な概念から分析能パラメーターの意味
・試験方法のタイプに要求される分析能パラメーター
・特異性
・直線性と範囲
・真度と精度(併行精度、再現性)
・検出限界と定量限界
・頑健性       これらの定義、目的、求め方等をそれぞれについて説明します。

3.機器分析における分析法バリデーションの実際
 分析機器の代表例であるHPLCまた分光分析について確認試験、純度試験また定量法等のバリデーションを行う場合、どのようなパラメーターが必要か、さらに、実験計画の事例について学びます。
・機器分析(HPLC、分光装置)における適格性評価
・機器分析における分析能パラメーター
・HPLC等における分析法のパラメーターは何か
・HPLCにおける真度、精度を求めるための実際 
・分光装置の検出限界はどのように求めるか
・日常的に確認したい項目とシステム適合性
・局方におけるシステム適合性の扱いと活用

4.分析法バリデーションに関連する事柄
 分析法バリデーションはそれだけで分析試験の信頼性を確保できません、設備や装置のクオリフィケーション、また、校正や標準品、更に、継続的試験を行います。医薬品GMPで関連する事項について確認しましょう。
・信頼できる分析水準を維持するための点検と校正
・分析法バリデーションでも記録、文書化、保存する
・バリデーションの基盤は試験室の管理と機器管理が重要
・外部委託試験のデータ管理
・関連する不可欠な事項の存在
<質疑応答>

■講演中のキーワード
分析法バリデーション(妥当性検証),クオリフィケーション(適格性評価),規格及び試験法,理化学分析,液体クロマトグラフィー,分光分析法,システム適合性,キャリブレーション,トレーサビリティー