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QUESTION 質問No.406

クリーンルームについて

生産品質マネジメント |投稿日時:
クラス1で油性ペンを使用しているのですが、油性ペンからの発塵というのはありますか?

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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

クリーン化のお問合せありがとうございます。
油性ペンからの発塵につきまして
ここでは、クラス1となっていますが、1CF/M、0.1μmの粒径で、良いでしょうか。
非常に清浄度の高い層流式のクリーンルームだと推測します。その中で使用するクリーンルームペンはいろいろな観点で評価が必要だと思います。
現在使用中のペンは、導入評価としてどのような確認をされていますでしょうか。
インクの原料は? インクの飛散は? ということがまず着眼点ですが、紙に書いた後のインクの状態、インクの種類などからの発塵、飛散も考えられます。更にペンの形状(タイプ)など、様々な観点から評価していただきたいです。
そのものの評価だけでなく、使用中や使用後にどのような問題が起きるのかも想定した評価が必要です。

私が考えられることを拾います。
ペンは、マジックタイプではなく、通常の筆記用として説明します。
① ノック式は避ける ノック式はノックの度にバネなど金属部分が削れ、1~3μmの金属粉が100個前後は出ます。
② ペンに付いているラベル(メーカー、商品名)はクリーンルーム内に持ち込む前に剥がす。
このラベルが使用中に剥がれ、薬液層(例えば硫酸槽)などに落下し、薬液が汚染され、そっくり液交換が必要になった例もあります。
③ 油性インクの場合先端にインクの塊が出来ます。これが記入用紙や手袋などに付着し汚すことがあります。
また紙の表面に付着することで、インクが盛り上がって付着し、乾くと粉になって発塵、飛散します。
逆に飛散しにくいクリーンルームペンとして、水性ペンがあります。赤と黒を作業者に貸与し、それぞれの使い方を決めているところもあります。

このことは、プリンターのインクでも同じようなことがあります。
プリンターのインクは、顔料タイプと染料タイプがあります。
顔料タイプは、紙への染み込みは少なく、表面に盛り上がるようにインクが付きます。紙同士の擦れや、紙の折り曲げなどでインクが部分的に剥がれ落ちます。
染料タイプは、紙に染み込むので、盛り上がりはできません。従って発塵の観点では、顔料タイプよりも有利だと言えます。客先機監査(Audit)でも、プリンターのインクはどちらを使っているかを聞かれる場合があります。(クリーンルームの管理レベルが高いところ)
④ 油性ペンでも、アルコールが入っていて揮発したり、インクの中身によっても、品質問題を起こさないか慎重な判断が必要な場合があります。
清浄度の高いクリーンルームを保有しているところでは、恐らく分析が可能だと思います。品質部門と連携し、分析・評価して導入するのが良いと思います。
⑤ 余談ですが、クリーンルームペン(水性ペン)は、飛行機の中に持ち込むと、インクが漏れることがあります。
気圧が低い場合、開封したペットボトルから漏れるのと同じで、私も何度か経験があります。
メーカーによっては、ペンの箱に記載がされています。

思い当たることを拾いました。
参考になることがあれば、嬉しいです。
                                 清水
  




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

クリーン化の清水です。
最初に回答した内容は、主にクリーンルーム内で使用する作業記録、設備の点検表、メモなどに使うペンを想定しました。通常のペンタイプ、書かれる対象は防塵紙です。

その後のご質問は、油性ペンのマジックタイプの持ち込みはどうかでした。
現在、非常に高い清浄度のクリーンルームでは、ペンをはじめとする事務用品の持ち込みは、かなり厳しく制限されていると思います。
例えば、防塵紙の切断部からの発塵を避けるため、ハサミ、カッターナイフ、穴あけパンチ、ホッチキスなどの持ち込みはしないなど、ルールが決められていると思います。
二次更衣室までとか、クリーンルームへの持ち込みなどと持ち込みエリアもルールがあると思います。

また、防塵紙であっても発塵するので、持ち込みを可能な限り少なくするため、作業の工程表(流動表)などは、パソコン、バーコード管理が普通でしょうから、記録などの機会も少ないはずです。
追加のご質問の油性マジックペンは、実際のクリーンルーム内での使用頻度は少ないと思います。
例えば幅が広いテープに書くとか、遠くからでも見やすい一時的な表示などでしょうか。
防塵紙へ書く場合は、重ねないと裏面まで染みてしまいますから、あまり使用することはないように思います。
テープに書いても、アルコールなどを使用する付近では、アルコールの付着で文字は消えてしまいます。
このテープ類も、剥がした時に残る粘着物や、熱、薬品などでの劣化もあり、発塵、飛散しますから、持ち込みは制限されているはずです。

油性のマジックペンは、ゆっくり使用する場合は良いかも知れませんが、動作の激しい使い方ではインクの細かな粒子の飛散もあるでしょう。
飛散した細かな粒径のものは、ゴミ(パーティクル)と考えられますが、その液の中にどんな金属が含まれるのかもきちんと把握しておきたいです。
層流式クリーンルームであっても、天井から床に真っ直ぐ気流が抜けるのではなく、場所によっては斜流、乱流になっているところがありますから、もし頻繁に使うのであれば、その場所からどちらに気流が流れていくのか、運ばれるかまで見ておきたい。
基本的には、持ち込みは必要ないと考えます。
どうしても持ち込みが必要な場合は、清浄度の低いエリア、例えばメンテナンスエリアなどに限定することも必要です。

清浄度の高いクリーンルームでは、クリーン化の基準、標準類が定められていると思います。
無い場合や曖昧な場合は品質、技術部門が評価して持ち込みの判断、標準化することが必要です。

この回答で良いでしょうか。
お役に立てれば、嬉しいです。
                       清水





ANSWER
回答No3 | 投稿日時:

停電になれば、これまでの部屋の陽圧がなくなります。
従い、外側と気圧が同じになり、外気がはいり込み、清浄度は悪化します。

停電復帰後は
①一定時間、から運転をおこなう。
②装置のうえのダストをワイプする。
③ダストカウンタで清浄度レベルを想定する。
 基準地にはいっていれば作業開始できます。
 もと半導体工場に従事   鹿野英男