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QUESTION 質問No.38

独自製品を開発したい

企画 戦略/マーケティング | 投稿日時:
ロストワックスを使った精密成型を得意とする200人ほどの加工会社です。生産品は現時点で100%がメーカー向けであり、上位3社で出荷額の70%を占めています。発注元も海外進出が噂されるため、当社も海外展開は検討していますが、一方で当社の技術を活かせる最終製品の開発にも希望を持っています。
営業と設計の一部メンバーでプロジェクトを作り、独自製品を1年で開発するとした場合に、推奨される手順と注意点を教えていただけますか?
 

(これはものづくり革新ナビ運営会社による想定質問です)



ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

香港・華南地区の現地現場を10年余り経験した海外モノ作りコンサルタントの青山です。
以下ご質問に回答させていただきます。

ロストワックス技術による生産は海外でも普及し、たとえ進出しても厳しい競争にさらされると推定いたします。海外企業を顧客として開拓するくらいの意気込みが必要です。
現在は3社が主流の顧客とのことですが、おそらく業界は電子機器など3社同一の業界と思われ、部品としての供給と思われます。独自製品開発の場合は、①異業種まで広げた技術の活用を是非考えていただきたく存じます。また②付加価値を付けてこそ、市場に認知・採用されビジネスになると考えます。実現は③地域あるいは有志企業が異なる高度な技術を出し合ってこそ可能と考えます。④プロジェクトのリーダ役となり、先ずは損益を抜きにした体制とルール作りを行い、日程、役割分担などを決めての推進をお奨めします。

複数の異種精密技術を終結し、一つの製品とすることは海外企業にとっては得意ではありません。如実な例がデジタルカメラやプリンターであり、いまだに海外メーカの追従を許していません。精密メカ、微細なモータ駆動、高分解能レンズ、電子制御、フラッシュなど充放電など数多の材料や高度技術が、組織や企業の壁を越えて集結されており、日本ならではの製品と言えます。
ロストワックス付加価値例を想定すると、たとえば食品の製造では、よりカラフルな多層で複雑な色や微細なキャラクターを配したアイスクリームやクッキー作りに応用ができると思います。色分けしたクリームを複数のチューブでタイミングよく流し込むための流体工学や制御技術、感動を呼ぶデザインが必要です。医療では手術ロボットや人工関節、患者に負荷をかけない検査装置等に寄与できると推測されます。これも精密なモータ、材料、制御など異業種技術が不可欠です。強い意志と目標、チーム、そして高度な技術の集結で、新たな製品が生み出されることを期待いたします。
なお、単品製品では、3Dプリンターで実現したものも出ていると考えます。公的な技術サービス機関や販売店など実演しているところもありますし、文献や事例もそろいつつあります。この技術の研究も併せて行うことをお奨めいたします。
以上、お役にたてば幸いに存じます。
海外モノ作りコンサルタント  青山利幸




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

株式会社メタ・フォーカスの倉田と申します。
まず、御社のビジネスの現状を把握する為に、ビジネスフローマップ(BFM)の作成をお勧めします。御社のビジネスに関係する ①顧客、②自社(御社)、③競合他社、④サプライヤー、⑤学術機関を②自社を中心として配置しそれぞれの内容を具体的にリストアップします。特に自社の中身は営業と設計だけでなく製造や流通など関係する部署も含めて描きます。次に(A)お金、(B)情報、(C)成果物の流れを矢印で結びます。ここで注意する事は、①顧客と③競合他社に同じ会社がリストされた場合には、担当者レベルまでブレークダウンして区別しましょう。それでも区別出来ない場合は問題です。
営業、設計の合同プロジェクト・チームで一つのBFMを作成する事で情報の共有化も出来ます。
次に3C分析がお勧めです。
3C分析の3Cとは、Customer(顧客)、Competitor(競合他社)、Company(自社)それぞれの頭文字を指します。Customer分析では実際の顧客だけでなく、潜在顧客を含めそれぞれの顧客が本当に何を求めているか、どんなサービスや成果物に対して価値を見いだしているか、自社との関係はどうか、市場での動向はどうかなどを分析します。Competitor分析では競業他社の市場シェア、商品力、技術力、営業力などの実力を分析します。Company分析では、自社の強み弱みを分析します。ここでの注意点は、特にCustomer分析、Competitor分析は事実に基づいて客観的に分析するように勤めます。自社に関する情報は豊富にあるのですが、情報が十分にないCustomerやCompetitorの分析にあたっては思い込みや、根拠の無い噂に惑わされないように注意が必要です。
必要に応じてビジネス環境変化の影響を把握する為に、PEST分析をする事もお勧めします。PEST分析のPESTとは、Political(政治)、Economic(経済)、Social(社会)、Technological(技術)それぞれの頭文字を取ったものです。つまり、P(政治)、E(経済)、S(社会)、T(技術)と言う視点で自社では直接的にコントロール出来ないビジネス環境要因を分析します。
3C分析、PEST分析が出来たら、SWOT分析を行って戦略的な自社製品のアイデアを抽出します。SWOT分析のSWOTとは、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の頭文字を取ったものです。
3C分析、PEST分析から得られた情報を、自社に関するS (強み)、W (弱み)、自社以外の要因としてO (機会)、T (脅威)の4つに分類します。次にBFMを眺めて現状のビジネス状況を俯瞰した上で、S,W,O,T に分類した要因を組み合わせて戦略を立案します。自社のS(強み)と外部要因O(機会)を組み合わせて積極的な戦略、つまり独自製品のアイデアを立案します。自社のW(弱み)と外部要因T(脅威)を組み合わせて独自製品としてはなるべく避けるべきものを明確にします。自社のS(強み)と外部要因T(脅威)を組み合わせて自社の強みを活かして自社に良くない状況を回避する戦略を考えます。自社のW(弱み)と外部要因O(機会)を組み合わせて自社の弱みを改善して強みに変えることでビジネスの機会を逃さない戦略を立案します。御社の場合は、一年間と言う限られた時間の中で独自製品の開発を行う事が課題ですから、S(強み)とO(機会)を組み合わせた積極的な戦略となる独自商品を開発する事にフォーカスするのが良いと思われます。
上記の SWOT分析で独自商品開発のテーマが決定したら、次は独自製品開発の為の新たな開発プロセスの構築です。失敗しない開発プロセスを新たに構築する為にはシックスシグマのDFSS(Design For Six Sigma)と言う手法があります。新規の独自開発にあたっては未知な部分が多くトライ&エラーの試行錯誤の繰り返しになり、一向に開発が終わらないと言うデスマーチに陥ってしまう危険性があります。DFSS手法を使う事によってトライ&エラーの繰り返しを極力少なくし、またやり直しによるペナルティーを極力少なくすることが可能です。




ANSWER
回答No3 | 投稿日時:

 コンサルティングの成功・失敗例を基に、第二創業人財育成プログラムを構築してきた経験から、簡潔にアドバイスします。結論はこうなります。成功確率の高い独自製品開発のアプローチ方法は、お客様の潜在ニーズを把握、分析した上で、自社技術の強み(シーズ)を生かした異業種分野(違う土俵)の製品を開発することです。例えば、与件から考えられる具体的な独自製品は、デザイン性を重視したロストワックス技術を応用したリビング用品、生活用品の開発となるのではないでしょうか。もし、自社技術が不足するときには、地域公設機関や大学の技術を活用させてもらうことです。

 具体的手順は、まず、自社技術をS(強み)W(弱み)O(機会)T(脅威)分析し、何をしたいかを明確化します。ここで、モチベーション等の観点から、潜在ニーズと自社の意思を確認します。独自製品開発では、分析ばかりでは非生産的的です。TRIZ等の創造性開発手法等も活用し、ロストワックス技術、地域公設機関や大学の技術を生かすコンセプト抽出と具体的アイデアを出します。次に、抽出された新製品候補の中から数例をKT(ケプナー・トリゴー)法等により事業性評価します。必要に応じ、試作後、テストマーケティングでターゲット顧客の反応を見ます。そして、販売チャネルをチェックします。仕事の進め方は、プロジェクトマネジメント手法を使うと効果的です。

 ここで、本テーマのポイントとなる、ニーズ(needs)とシーズ(seeds)について、整理します。ニーズには、顕在ニーズと潜在ニーズがあります。製品ニーズ(○○が欲しい)が顕在ニーズ、人生ニーズ(△△な人生を送りたい)や生活ニーズ(□□したい)が潜在ニーズです。潜在ニーズにアプローチすることで、差別化できる製品に近づけます。一方、「こういうものを提供したい」と思うのがシーズです。近年、ニーズが高度化・多様化し、シーズとの違いが大きく、お客様の要求に応えられなくなっています。高度成長期には、テレビ・冷蔵庫・洗濯機に求められたのは、見る・冷やす・洗うの“基本機能”でした。最近は、より薄く/大きく・より長寿命/省エネのような要求に変わっています。これらのニーズとシーズのマッチングが求められています。しかし、それらにも「譲れない一線」があります。それをどのように調和した製品を開発し、利益を出していくかが大きな課題となりました。

 回答者:ぷろえんじにあ代表 粕谷 茂




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