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QUESTION 質問No.239

2S状態の維持について

生産生産マネジメント |投稿日時:
整理・整頓が完了した現場から、2S状態の維持について、ICタグを使う提案が出てきました。ICタグの位置管理で場所と履歴を管理して時間が経過しても、人が変わっても2S状態を維持する仕組みの導入提案です。経営者としては、ICタグ化のコスト負担を考えると実践的な整理・整頓へのアプローチが他にあるような気がしております。IoTの前に改善があり、改善の果てにIoTがあるということを現場に納得させるには、どうすればいいのか、現場のモラールを落とさずに展開することに、ご意見を頂きたいのですが、いかがでしょうか。


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回答No1 | 投稿日時:

嶽山様

数多くの企業で職場環境整備(5S)を実践してきた者として、参考になればと思い、記述いたします。
まず、2Sが完了したということですが、完了することがないのがこの活動の前提ではと思います。
この活動の整理、整頓とは仕事の状況で、現状で最も良いと思われる環境にすることです。仕事の状況は常に同じではありません。従って完了ということは無いという事になります。
そう考えるとICタグも状況に応じて変更されることが前提となり、ICタグを使用しなくても誰もが同じように判断できるようにしていくことを説明されてはいかがでしょう。
更に、整理は会社の基準に沿って要・不要の判断(考える)する活動なのに対して整頓は最適な場所を考えて更にアイディアを活用して更に進化させる(改善の要素が含まれます)活動です。アイディには限界が無く、それを追及することに終わりはなありません。
また、5Sの基本は3S(整理・整頓・清掃)です。清掃活動の意味をただの清掃としている企業が多いですが、真の目的は点検です。整備した環境が維持されているかを点検することと、設備や機械の汚れをモニタリングすることで清掃のルールを明確にし、効率的に綺麗な状態を維持するようにすることです。
それらを継続し後戻りする原因を究明してルールや基準を明確にするのが清潔活動で、決めたことが守られるようにすることが躾になります。2Sで完了ではなく、5Sを永久に継続することを追及されてはいかがでしょう。

足立 武士




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

工場ですぐ使える品質改善技法の開発と普及活動を行っている高崎ものづくり技術研究所の濱田と申します。

2S状態の維持について、ICタグを使う提案が社員から出されたという内容ですが、目的と手段を取り違えないように気を付けなければなりません。

ICタグを使うと、具体的に現状発生しているどのようなトラブルや非効率が改善されるのでしょうか?
2Sを行う目的は、トラブルや非効率の原因を取り除くことですが、そのトラブルの原因は多岐にわたっており、人の教育やルールの不備、コミュニケーション(報連相)などのツールの問題など、見直しが必要な項目は、現場には山ほどあると考えられます。

そこで改善のステップとして
 1.三現主義で、現場の現状と問題点を良く把握すること。
 2.問題点の原因を4Mで分類し対策すること。
 3.再発防止策として仕組みを改善すること。(2Sルール、人の教育ルール、報連相のルールなど)
 4.人のポカミスの原因の対策として機械化(IOT導入)を検討する。
  *原因の究明と対策は、当研究所の「原因解析なぜなぜ2段階分析法」の使用を推奨いたします。

ICタグ導入で、解決するトラブルは全体のごく一部であること、万能では無いことを社員に良く理解させることが必要と考えます。