プラスチックと成形加工の世界 ~身近な製品から学ぶ基礎知識~ <ものづくりドットコムおすすめセミナー>

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ものづくりドットコム編集部
講師:株式会社Tech-T 代表取締役 高原忠良氏

 

私たちの生活は、プラスチック製品なしには成り立たないといっても過言ではありません。しかし、そのプラスチックがどのように作られ、どのような種類があるのかを体系的に学ぶ機会は少ないかもしれません。
そこで今回、ものづくりドットコム主催のセミナーから、株式会社Tech-T 代表取締役の高原忠良氏による「超入門 プラスチックと成形加工」と題したセミナーをご紹介します。「プラスチックってどんな材料があるの」、「成形加工って難しそう」といったお悩みをお持ちの方におすすめです。
本セミナーは「初めてプラスチックの勉強をする人でも、日常的な感覚に従って内容がよくわかる」ことを目標に掲げ「身の回りの日用品の観察」を通じ「プラスチックとは何か、成形加工とはどんなものか」という根本的な問いに答える内容となっていますので、興味がある方はぜひ、ご視聴ください。

【目次】

    この記事から分かること

    • プラスチックや成形加工に初めて触れる方でも「身近な製品の観察」を通じて、基礎を感覚的に理解できる。
    • 多層ブロー成形や射出成形といった具体的な製造技術について学べる。
    • プラスチックが単に軽い・安いというだけでなく、非常に表現力豊かな素材であることが理解できる。

    身近な日常品からプラスチックと成形加工を理解する

    セミナーは全3部構成で、今回はその「導入編」にあたります。
    本セミナー最大の特徴は、一般的な座学とは一線を画す、そのユニークなアプローチにあります。高原氏は、講義を始める前に、まず受講者自身が「事前準備」として、家庭やオフィスにある身近なプラスチック製品をいくつか手元に集め...

    ものづくりドットコム編集部
    講師:株式会社Tech-T 代表取締役 高原忠良氏

     

    私たちの生活は、プラスチック製品なしには成り立たないといっても過言ではありません。しかし、そのプラスチックがどのように作られ、どのような種類があるのかを体系的に学ぶ機会は少ないかもしれません。
    そこで今回、ものづくりドットコム主催のセミナーから、株式会社Tech-T 代表取締役の高原忠良氏による「超入門 プラスチックと成形加工」と題したセミナーをご紹介します。「プラスチックってどんな材料があるの」、「成形加工って難しそう」といったお悩みをお持ちの方におすすめです。
    本セミナーは「初めてプラスチックの勉強をする人でも、日常的な感覚に従って内容がよくわかる」ことを目標に掲げ「身の回りの日用品の観察」を通じ「プラスチックとは何か、成形加工とはどんなものか」という根本的な問いに答える内容となっていますので、興味がある方はぜひ、ご視聴ください。

    【目次】

      この記事から分かること

      • プラスチックや成形加工に初めて触れる方でも「身近な製品の観察」を通じて、基礎を感覚的に理解できる。
      • 多層ブロー成形や射出成形といった具体的な製造技術について学べる。
      • プラスチックが単に軽い・安いというだけでなく、非常に表現力豊かな素材であることが理解できる。

      身近な日常品からプラスチックと成形加工を理解する

      セミナーは全3部構成で、今回はその「導入編」にあたります。
      本セミナー最大の特徴は、一般的な座学とは一線を画す、そのユニークなアプローチにあります。高原氏は、講義を始める前に、まず受講者自身が「事前準備」として、家庭やオフィスにある身近なプラスチック製品をいくつか手元に集めることを推奨しています。
      ではなぜ、まず「観察」から入るのでしょうか。
      例えば、食品の容器や日用品のボトル、文房具、家電製品の一部など、一見すると何の関連もないように思える製品群ですが、セミナーでは、これらの日常品を教材として「なぜこの製品はこの形なのか?」、「なぜこの手触りなのか?」、「どのように作られているのか?」といった素朴な疑問から出発します。この「観察」を通じて得た具体的な手触りや感覚が、その後の講義で紹介される「成形加工」の理論と結びつくとき、受講者は「なるほど!」という深い理解を得ることができる内容となっています。この準備ステップが、本セミナーを単なる知識の詰め込みで終わらせない、実践的な学びの場にしている秘けつとなっています。次に一例をご紹介します。

       

      事例1:日用品にみる「見えない技術」

      セミナーでは、具体的な製品観察の一例として、多くの家庭にあるハンドソープや洗剤のボトルが取り上げられます。
      高原氏は、私たちが普段当たり前に使っている「中身の残量が見える窓」に注目します。なぜ、容器本体は色付きで不透明なのに、一部分だけを透明にすることができるのでしょうか。講義では、異なる性質を持つ樹脂をどのように組み合わせて一つの容器を作り上げるのかについて、その仕組みを分かりやすく解説しています。

      家庭にあるハンドソープや洗剤のボトルの中身の残量が見える窓に注目(セミナー動画より)

      【写真説明】家庭にあるハンドソープや洗剤のボトルの中身の残量が見える窓に注目(高原氏提供、セミナー動画より)

      事例2:自動車にみる「表現力」と「成形技術」

      次の事例は、日用品から自動車へと移ります。プラスチックは自動車の軽量化やデザインの自由度向上に不可欠な素材です。
      例えば、車の「顔」ともいえるフロントグリル。一見すると輝く金属のように見えますが、その多くは、特定の樹脂にメッキ加工を施したものであり、複雑な形状のバンパーや各種ランプも、プラスチックならではの成形技術によって作られていることなどが説明されています。
      セミナーでは、これらの部品がどのような樹脂材料から、どのような技術を用いて生み出されているのかについて解説され、軽量でありながら高い強度や美しい外観を実現する、プラスチック成形の奥深さに触れることができます。

      プラスチックは自動車の軽量化やデザインの自由度向上に不可欠な素材

      【写真説明】プラスチックは自動車の軽量化やデザインの自由度向上に不可欠な素材(同氏提供)


      次に、本セミナーで優れているお勧めの点を3つ、ご紹介します。

      難しい化学式や理論から入るのではなく「まず手元の製品を観察する」というハードルの低い入口が用意されています。この「自分で触れて確かめる」というプロセスが、学習への抵抗感をなくし、自身の「日常的な感覚」を知識へと結びつける手助けとなっています。
      ただ製品を羅列するのではなく「なぜ容器の残量が見えるのか?」、「なぜプラスチックが金属のように見えるのか?」といった日常の素朴な疑問に対し、具体的な製造技術の「キーワード」を示しています。詳しい答えは、セミナー本編をご覧ください。
      短い時間の中でも、食品容器や日用品、自動車部品まで、非常に幅広い分野でのプラスチック活用例が示され、プラスチックという素材の汎用性と、成形加工技術の重要性を俯瞰(ふかん)的に把握することができます。

      まとめ

      高原氏による「超入門 プラスチックと成形加工」の導入編は、これからプラスチックについて学びたいと考えるすべての人にとって最適なスタート地点となる内容となっています。
      身近な製品を「観察」することから始め、それらがどのような材料で、どのような成形加工によって作られているのかを知るというプロセスは、私たちの身の回りにある「ものづくり」への理解を一歩深めてくれます。
      プラスチックと成型加工に興味を持ったみなさんは、ぜひ第1部の導入編をご視聴いただき、続く第2部の「理論編」、第3部「加工編」で、さらに学びを深めることができるでしょう。

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