進歩は困った出来事がきっかけ 物流業での困りごと(その3)

◆ 物流規制緩和も視野に入れる

 普段困っていることを素直に抽出するところから改善は始まります。機械も日々進歩していますから、大抵のことは実現が可能なのではないかと思います。ハードウエアで困っていることはありませんでしょうか。積み込み場が狭いため、ウイング車の片側からしか荷役できない場合があります。

 このようなケースではフォークリフトで荷を押し込む形で積み込みをやっている場合が多いでしょう。もしトラックの荷台の上で簡単に奥に荷を動かせるようになったとしたら便利でしょうね。 

 要はニーズとコストの兼ね合いだと思います。意外と不便な状況を何とかやりくりしてしまっているケースも多々あるのではないでしょうか。「こんなものがあったらいいな」というところにヒット商品が生まれますので、こういった課題は常に声に出して言うことが大切ではないでしょうか。

 トラックの地上高も法令で決められていますが、これらもニーズによって規制緩和のチャンスも出てくると思います。これは重量制限も同様です。車幅も同じです。今の状態が本当にベストなのでしょうか。いろいろな状況が合って決められたことなのでしょうか。時代は変わってきています。時代の変化に応じて法令が変わってもいいのではないかと思います。もし規制によって不便なことがあるのであれば、それは声に出すべきでしょう。

 世の中の進歩はこの「困った出来事」がきっかけとなることが多いようです。長い時間同じことを続けているとどうしてもその状況に慣れてしまいます。そうなると最初の内は何とか改善したいと思っていても、次第に「こんなものか」と思うようになり、改善のき...

っかけが薄れてしまうことがあります。そのような時にはその仕事をよく知らない第三者に見てもらうと良いと思います。新鮮な目でその仕事を見ることで、新たに困りごとが浮上してくることが考えられます。

 その困りごとを関係者にぶつけていきましょう。それがハードであれソフトであれ、改善は不可能ではありません。常に問題点を発見し、それを発信していくことを心掛けましょう。

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