環境活動の活性化と有効化とは

 
  
 
 コストダウンも納期対応も環境マネジメントシステムに包含される業務となり、業務の管理方法を検討するために環境マネジメントシステム規格を活用することができます。環境マネジメントシステム規格を用いて、より良い管理方法を検討することが望まれます。今回は、環境活動の活性化と有効化について解説します。
 

1. コストダウンも環境マネジメントシステムとは

 「コストダウンや納期対応に追われ、普段の業務にPDCAを回して環境対応力をさらに向上するという状態になっておりません。」ということを耳にします。しかし、考え方によっては“コストダウン”も立派な環境マネジメントシステムと言えます。
 
 たしかに、コストダウンは財務マネジメントで環境マネジメントではありません。コストダウンは金額が評価尺度になっているからです。しかし、コストダウンするために、例えば製品に使われている材料を減らし、原材料費を削減する。また、切削時間を短縮し加工費を削減することや、製品梱包サイズを小さくして運送費を安くすることもあります。
 
 原料費削減は資源の使用量削減であり資源枯渇予防になり、加工時間の短縮は動力の使用量削減であり電気の使用量削減につながり石油資源の枯渇予防や二酸化炭素の排出抑制につながります。
 
 梱包サイズを小さくすることは梱包資材の使用量削減で資源の節約になり、運送費の削減は、1個当たりの運送に要するエネルギー削減であり石油資源の枯渇予防や二酸化炭素の排出抑制につながります。
 
 従って、コストダウンは環境マネジメントシステムの範囲に入ると考えることができます。
 

2. コストダウン対象の設定が著しい環境側面を特定

 コストダウンをする対象を選ぶとき、コストダウン効果の大きい費目の大きな物を選択して行きます。故にコストダウン対象を設定する作業が“著しい...
環境側面”を特定する業務といえるようになります。
 
 環境影響は、“有害か有益かを問わず、全体的に又は部分的に組織の環境側面から生じる、環境に対するあらゆる変化。”です。紙、電気の使用量削減や発生する廃棄物の削減だけが環境影響ではありません。
 
 納期対応も生産活動のひとつであり、環境側面です。顧客は、会社の活動を取り巻く“人”であり環境です。納期遅延によって生じる事態が、環境影響といえます。
 

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