理念経営4つの要件

 理念経営を構成する人間らしい生き生きとした地域活動には4つの要件がありますので、今回はそれらを一つ一つ解説します。


 1.一人一人の個性が生き、働きがい、生きがいを自己実現

 人間は一人一人の違いを認め合い、個性的に生きた時こそ充実感を味わうことが出来るように創られています。そして出番が与えられて、その成した行為や仕事が人々に役立っていると感じた時に、幸福感に包まれ生きる力に変わるのです。


2.地域コミュニティ内の社会問題(環境・雇用・介護等)の解決

 私たちの生活は、車社会による生活行動、一億総サラリーマン化で地域のコミュニティや自治が破壊され、市民の意識に「お上たより」がすっかりシミついてしまい、介護やゴミや水の汚染、躾等本来は個人や家庭や地区単位で行われてきたことが、全て行政や学校、企業依存があたりまえの社会風潮となっています。私たちの心から「お上たより」を消さないかぎり、自立も自己責任もなく、小さな政府や行政機関は実現しないでしょう。

 私たち自からが目覚めて、自分の仕事の意味や新しい人間関係の創生に取組んで、新しい創造活動の場を築きながら、子育てを卒業して老後を楽しむライフスタイルにこれから変わってくるだろうと思っています。そして、行政(お上)は責任を持って雇用を創出したことは、歴史的に一度もなく苦役や戦争という形で、個性や家庭を破壊するのみではなかったでしょうか。

 民間の元気な経営者、起業家が身の丈に会ったビジネスサイズで雇用を創出し、地域の内で新しい人間関係と商流を創り出しながら、環境にもやさしく人にやさしいビジネスをすすめることが、コミュニティ・ビジネスです。理念経営では更にその考えを進めて、コミュニティ・ビジネスを連携させ、相互のかかわり合いによりビジネス目的達成の確実性を高めるとともに、参画する人々の幸福感が高まることをめざしています。


3.地域サイズに適合した新たな経済基盤の構築と、社会参加機会の創出

 地域の経済活動を破壊しないような経済基盤づくりのことです。ロードサイドの大型店やショッピングモールに依存した街づくりや企業城下町では、その地域の繁盛の命運はその進出企業に依存しており、撤退や縮小により雇用は失われ、街はさびれてしまうスクラップ&ビルドが日本のあちらこちらで起きています。その結果、所得格差は拡大して貧困の連鎖が始まります。そして、利益(獲物のみ)を求めて狩りを続ける拠点展開や、焼畑農業のように自然の回復力以上の就縛を続けてしているのです。自分たちの存続基盤を壊しながら・・・

 これが今、地球規模で進行中であり、自然破壊とデフレの元凶になっていると私は感じていますがいかがでしょうか。地域に根をおろし、生活の営み新しい人間関係や地域文化を創りながら生活することが真の豊かなライフスタイルであり、グランドデザイナーが望んでいることなのです。

 自立的運営の維持・・・・・・・地産地消が基本なのです。

 

4.特長ある地域文化の継承や新たなる文化の創造

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 個性的なライフスタイルの人たちによって創り出される、その地域独特の個性的な文化活動をさしています。地域のコミュニティ誌(インターネット・ケーブルTV等も含めて)や絵画・書・写真・音楽・演劇・花づくり・生ゴミリサイクル等々自己表現と自己実現のチャンスがあるのが住みやすい街であり、人と人が知り合える(交流が盛んな)街や村落が地域に活力を与えてくれると信じています。

 筆者の住む鳩ヶ谷はまだ地域コミュニティが残っているので、大事にして子々孫々に繋いで行きたいと念じています。これからは、農業を核とした地域活動が主流になる時が来るでしょう。都市は大地震のリスクをかかえて、食料や水の確保が課題になり初めているからです。

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