概要版の一例 A3判の用紙1枚で業務の概要版を作成する方法(その2)

 今回の記事は、前回の記事(A3判の用紙1枚で業務の概要版を作成する方法(その1))の続きです。2回目は“4項目”と“5項目”について書きます。
 
2.A3判の用紙1枚で概要版注)を作成するための作業内容
3.概要版の構成を考える
4.記述内容を考える
5.記述方法を考える
 
 注):「概要版=業務の概要版」です。
 
 ここで、以下に、A3判の用紙1枚で作成した概要版の一例を示します(作成事例)。
 
  
 

4. 記述内容を考える

 
 決定した構成に対する記述内容を考えますが、A3判の用紙1枚で概要版が作成できるように、業務のポイントなどを考えて記述内容を考えてください。
 
 作成事例でこれを解説します。「5. 検討方針」では検討方針の内容を詳細に書きました。これは、作成事例での業務では、業務を進めるうえで検討方針の決定(検討方針の内容)が重要(業務を進めるうえでのポイント)だったのでこれを詳細に書きました。
 
 逆に、「6.1 対策工(案)の選定結果」では、最終的に決定した対策工(案)の工種だけを書きました。概要版では、選定結果に至るまでの経緯を示さずに選定結果だけを示すだけで業務内容が明確に伝わると判断したからです。
 
 

5. 記述方法を考える

 

(1) わかりやすい概要版(読み手に内容が明確に伝わる概要版)を書く

 
 決定した記述内容に対する記述方法を考えますが、わかりやすい概要版(読み手に内容が明確に伝わる概要版)となるような記述方法を考えてください。
 

(2) 簡潔な文章(文)を書く

 
 簡潔な文章(文)で業務内容を書いてください。ダラダラ書いているとA3判の用紙1枚で概要版を作成することができません。箇条書きで書くことも簡潔な文章(文)を書く方法の一つです。
 
 
 

(3) 写真や図を入れて書く

 
 写真や図を入れて書くことは、A3判の用紙1枚で概要版を作成するうえでの必須事項です。写真や図を入れて書くことは、限られたスペースの中で読み手に内容を明確に伝えるうえでの有効な書き方です。作成事例でも、写真と図を多く入れました。
 

(4) 重要な内容を強調して書く

 
 重要な内容を強調して書くことは、わかりやすい概要版を作成するうえでの必須事項です。重要な内容を強調して書くことで概要版にメリハリが出て読み手に内容が明確に伝わります。重要な内容を強調して書く方法として、「文字のフォントを使い分ける」、「文字の大きさを変える」、「アンダーラインを引く」、「文字を着色する」などがあります。作成事例でも、これ...
らの方法を使って重要な内容を強調しました。
 
 これまで,A3判の用紙1枚で概要版を作成したことがない方は、今回解説した方法を参考にして概要版を作成してみてください。
 
【参考文献】
森谷仁著、「技術者のためのわかりやすい文書の書き方」、オーム社、平成27年3月20日
 

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