「とにかく書いてみる」とは

1. 何を書いたらいいのかわからない

 例えば、「“人生論”についてのあなたの考えを2,000文字以内でまとめて提出しなさい」のような課題が与えられたとします。この課題に対してスラスラとすぐに文章が書けますか?
 
 多くの方は、「何を書いたらいいのかわからない」と考え込んでしまうと思います。確かに、この課題は、スラスラと文章を書くにはちょっと難しい課題ですが・・・。
 
 このような難しい課題ではなくても、何かに関することについての文章を書かなければならないとき、「どうしようか・・・何を書いたらいいか?・・・」と考え込んでしまうことを経験された方も多いと思います。
 
 「何を書いたらいいのかわからない」には2つのパターンがあります。
 

◆ パターンⅠ

 何を書いたらいいのかわからない。書くべきことが頭の中でボヤーッとしている。
 

◆ パターンⅡ

 頭の中に書くことは詰まっているが、何をどのように書いたらよいのかわからない。頭の中の整理ができない。
 
 “これらのような状況になったとき、どのように対応しますか?”
 “「何を書いたらいいのかわからない」と立ち止まってしまうことはありませんか?”
 
 このようなときには、「“とにかく書いてみよう”と考え、頭の中に浮かんだことを何でもいいから書き出すこと」をお薦めします。
 
 

2. 書いてみなはれ

 “やってみなはれ。やらなわからしまへんで”という言葉をご存じでしょうか? これは、サントリー創業者の鳥居信次郎氏が残した名言です。この言葉は、「とにかくやってみよう。やっていくうちにいろいろ学ぶこともあるだろう。学びながら次のステップのことを考えればよい」のような意味です。
 
 “やってみなはれ”という言葉は、文章を書く場合にも当てはまります。つまり、“書いてみなはれ”です。これは、「考えているだけではなく、とにかく書いてみよう」という意味です。
 
 何を書いたらいいのかわからないときには、書くべき課題や書くべきテーマに関して頭の中に浮かんだことを何でもいいからノートなどに書き出してみることです。課題やテーマと合致したことだけではなく、これらと関連したことを書き出してもかまいません。
 
 書き出しているうちに、書きたいこと(書くべきこと)がどんどん湧き出てきます。頭の中で考えていたときには出てこなかったことも書き出すことでおもてに出てくることもあります。書き出すことで、書くべき課題や書くべきテーマの構成が見えてきたり、自分の考えがまとまってきたりします。
 
 また、書き出すときには、どのような形式で書き出してもかまいません。文の形式でも、キーワードの形式でも書き出す形式は自由です。
 
 書き出したら、書き出したことを材料にして文章の構成を考えたり、書き出したことを材料にして文章の構成に肉付けをしたりして文章を完成させてください。
 

3. ノートなどに“手”で書き出す

 書き出すうえで重要なことは、頭の中に浮かんだことをノートなどに“手”で書き出すことです。頭の中に浮かんだことをパソコンの画面上に書き出さないでください。
 
 
 弊社では、技術士試験での受験勉強方法(受験勉強方法の鉄則)をまとめたブログを書いています注)。2016年4月26日のブログは、「ノートを使って勉強する」がテーマでした。
 
 注):このブログをご覧になりたい方は、弊社のウェブサイトにアクセスしていただき、「JTAPCOブログの中の“技術士試験・受験勉強方法の鉄則...
”」をご覧ください。弊社のウェブサイトのURLは“https://www.jtapco.co.jp/”です。
 
 この中で、以下のようなことを書きました。
 
 学んだことをノートに手で書くことで学んだことが頭の中に残ります。ワードなどのソフトを使って学んだことをパソコンの画面上に書くよりノートに手で書いたほうが頭の中に残るのは、学んだことをノートに手で書くことで脳が活発に活動するからだと思います。
 
 頭の中に浮かんだことをノートなどに手で書き出す場合もこれと同じことが言えます。書き出しているうちに、書くこと(書くべきこと)がどんどん湧き出てくるのは、頭の中に浮かんだことをノートなどに手で書き出すことで脳が活発に活動するからだと思います。
 
 「何を書いたらいいのかわからない」と立ち止まっていないで、とにかく、書いてみなはれ・・・
  

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