すぐに分かる、ISO9001(その2)

 ISO9001規格の概要は、すぐに分かる、ISO9001(その1)でお話ししました。ISO9001は品質マネジメントシステムといわれているように、品質を中核とした規格です。また、あまり知られていませんが、組織の必要とする文書を加えてもよいという規格です。

 そこで、ISO901を活用して、他社に対し競合優位性ある仕組みとして、品質、環境とコストを目標として実施する方法について述べます。                                                 

 経営におけるISO9001の位置付を右図で示しています。株主総会の下に実線のごとき内部統制組織があるとすると組織の目標はQ,C,D,S,E,Pなどと多くありますが、Q(品質)のみを考えると次の問題が発生します。Qと環境、コストを分けて考えると、出来上がった製品がコストが問題だったり、環境要素が不足していたりして設計を再度行うことが必要となり、手戻りが発生します。

 そこで、赤線で示しているISO9001の中にQとE(環境)とC(コスト)の取り込みを考えてみます。

 例えば、自動車のエンジンの開発を考えた場合、燃費が良く高出力で、低排出ガス、信頼性の高い品質特性を実現するには、設計段階では材料や製造時の加工方法などを考慮し、品質、環境とコストを...

同時に考えて設計することが効率的です。 

 このように、ISO9001の仕組みの中で、経営で必要とする品質以外の要素を取り込み、経営に近づけていくと、経営と一体となった活動が可能となります。そして目標だけでなく、他社にない新しい仕組みを創造し組み入れれば、競争力のある企業になることができます。

↓ 続きを読むには・・・

新規会員登録


この記事の著者