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マルチマテリアル化に伴って発生するガルバニック腐食
その原因、メカニズム、計測方法、防止対策までを詳解
セミナー趣旨
ものづくりには、鉄、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、銅、炭素繊維等を含む多種多様の材料が複雑環境下で利用されている。一方、金属表面に生ずる腐食は、生産コスト面のみならず安全面にも大きな問題になっている。これを対応するため、腐食発生のメカニズムを理解し、腐食速度を測定することが重要である。特に、マルチマテリア間に起こるガルバニック腐食を重視し、そのメカニズムおよび計測方法を把握したうえ防止対策を立てなければならない。本講演の前半では、金属元素の起源や金属原子の内部構造から説明を始め、金属腐食反応の特徴であるカソード/アノードの分離、電子の移転および腐食電流の発生に関するメカニズムを解説する。 その後、カソード分極およびアノード分極の概念と測定方法を説明し、分極曲線から、簡易・迅速的に腐食速度を得る方法を紹介する。講演の後半では、異種金属接触と化学電池の発展に触れてから、ガルバニック腐食のメカニズムおよびそれに及ぼす腐食環境、電極間距離ならびに流速等の影響を解説する。その後、ガルバニック腐食の事例を挟んで、ガルバニック腐食の計測・分析方法およびガルバニック腐食の防止策を紹介する。
習得できる知識
金属に生ずる腐食現象の説明から講義が始め、腐食のメカニズムおよび腐食速度の測定・解析等の基礎知識を学べます。特に、異種金属接触に起因するガルバニック腐食のメカニズム、計測方法および防止対策を学修できます。
セミナープログラム
1.金属腐食の基礎
1.1 宇宙の誕生、物質の起源と金属の安定性
1.2 大規模調査から見た腐食コスト
1.3 アノード・カソードと電子の転移
1.4 電極電位と電気化学列
1.5 ネルンストの式とプールベ図
2.腐食速度の計測、腐食の分類と防止策
2.1 分極、エバンス図、混成電位と腐食電流
2.2 ターフェル法による腐食速度の算出
2.3 分極抵抗法やマンスフェルト法等による腐食速度の算出
2.4 交流インビーダンス法
2.5 腐食の分類
3.ガルバニック腐食の基礎
3.1 異種金属接触と化学電池の発展
3.2 ガルバニック腐食のモデル
3.3 異種金属の分極曲線とエバンス図
3.4 混成電位とガルバニック電流
3.5 ガルバニック腐食に及ぼす腐食環境の影響
4.ガルバニック腐食の計測と防止対策
4.1 金属接触面近傍の腐食に対する考察
4.2 流動環境条件下でのガルバニック腐食
4.3 ガルバニック腐食の事例(1)
4.4 ガルバニック腐食の事例(2)
4.5 ガルバニック腐食の計測と分析手法
4.6 ガルバニック腐食の防止策
【質疑応答・個別質問・名刺交換】
セミナー講師
広島工業大学 工学部 機械システム工学科 教授 博士(工学) 王 栄光 氏
セミナー受講料
1名につき50,000円(消費税抜き・昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき45,000円(税抜)〕
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