高分子の結晶化と “ナノ配向結晶化” による高性能・高機能化(2日間)
開催日 |
12:30 ~ 16:00 締めきりました |
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主催者 | (株)R&D支援センター |
キーワード | 高分子・樹脂材料 |
開催エリア | 東京都 |
開催場所 | 【江東区】江東区産業会館 |
交通 | 【地下鉄】東陽町駅 |
超高性能プラスチックの研究で有名な講師が、
基礎から最先端の研究結果まで分かりやすく解説!
日時
2019年3月14日(木) 12:30~16:30
2019年3月15日(金) 10:00~16:00 【2日間コース】
講師
広島大学 名誉教授、広大彦坂プロジェクト 代表 彦坂 正道 氏
【専門】 高分子物理・高分子結晶化
【学歴】
1967年 京都大学理学部卒
1970年 東京都立大学大学院理学研究科、博士課程中退
【学位】 理学博士
【職歴】
1970年 東京都立大学理学部・助手
1987年 英国Bristol大学・助手
1989年 山形大学工学部・助教授
1994年 広島大学総合科学部・大学院総合科学研究科・教授
1998年 オランダEindhoven大学・客員教授
2007年 広島大学・特任教授・広大彦坂プロジェクト代表
2016年 広島大学・名誉教授・広大彦坂プロジェクト代表
現在に至る
【賞】 1998年 高分子学会賞(高分子結晶化機構の統一的解明)
受講料
■ R&D会員登録していただいた場合、通常1名様申込で59,400円(税込)から
・1名で申込の場合、54,000円(税込)へ割引になります。
・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計59,400円(2人目無料)です。
(まだR&D会員未登録の方は、申込みフォームの通信欄に「会員登録情報希望」と記入してください。詳しい情報を送付します。ご登録いただくと、今回から会員受講料が適用可能です。)
趣旨
高分子は長いひも状の分子なので “トポロジー的本性” が重要である。高分子が結晶化するためには、蛇のように滑り、絡み合いを制御しなければならない。結晶性高分子材料の構造と物性は結晶化により決定される。よって、高分子の結晶化メカニズム解明による構造・物性の制御は重要である。しかし、高分子の結晶化メカニズムは長年にわたり未解明であった。
本講義では、まず普遍的な結晶化の基礎理論を習得する。その上で、彦坂が提唱した “滑り拡散理論(1987)” を講義する。滑り拡散理論は「高分子のトポロジー的本性」を初めて取り入れることにより、高分子結晶化メカニズムを統一的解明に成功した理論である。
本講座の目的は,高分子材料の高性能化・高機能化を実現できる力をつけることである。高分子の静置場結晶化から流動場結晶化までを、入門編としてわかりやすく講義するが,内容は最先端の研究結果である。特に、最近発見した伸長結晶化による“ナノ配向結晶(nano oriented crystal, NOC)”を用いた高分子材料の高性能・高機能化について、詳細に講義する。
プログラム
1.はじめに
1.1.高分子のトポロジー的本性と “滑り拡散理論”
1.2.従来の高分子結晶化と構造・形態
1.3.新しい高分子伸長結晶化
1.4.成果と課題
2.結晶化の基礎理論
2.1.結晶化の原理:熱力学的因子と速度論的因子
2.2.古典的核生成理論:核生成と成長
3.高分子の核生成
3.1.“ナノ核” の直接観察による核生成メカニズムの検証
3.2.均一核生成と不均一核生成、核剤の役割
3.3.分子量、絡み合いの効果
4.高分子の結晶成長
4.1.形態と沿面成長・“厚化成長”
4.2.成長速度
4.3.分子量、絡み合いの効果
5.伸長結晶化メカニズム(重点的に講義する)
5.1.ナノ配向結晶(nano oriented crystal, NOC)の発見と普遍性
5.2.NOCの構造・形態
5.3.NOC生成メカニズムの解明
5.4.NOC化による高性能・高機能化
6.高次構造形成メカニズム
6.1.形態と “派生成長”
6.2.球晶の起源
6.3.高次構造の起源と“aging”
7.終わりに
結晶化制御による高分子材料の高性能化・高機能化の展望
【質疑応答・名刺交換】
キーワード ポリマー,樹脂,プラスチック,結晶化,強度,配向,高次,構造,解析,講座,研修,セミナー