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混ざりにくい有機物と無機物を混ぜるには?
サイズや形態を制御する方法は?
熱伝導性、耐熱性、刺激応答性、、、
機能性材料としての応用事例を詳解!
セミナープログラム
<10:00〜12:00>
1.シリコンナノ粒子とポリマーのハイブリッド薄膜の作製
東京工業大学 工学院機械系 教授 博士(工学) 野崎 智洋 氏
【講演概要】
シリコンは、結晶サイズが10nmより小さくなると量子サイズ効果が顕著に表れる。そのため、結晶サイズを制御することでバルクシリコンとは異なる物性制御を実現できる。本講演では結晶サイズが揃ったシリコンナノ粒子を合成する方法としてインフライトプラズマCVD法を紹介する。さらに、シリコンナノ粒子を有機溶媒に分散させたシリコンインクを作製し、サイズ分布を保ったまま常温常圧で薄膜化してデバイス応用する方法を紹介する。具体的には、シリコンナノ粒子と高分子をハイブリッドさせた薄膜太陽電池、およびヒートマネジメントを目的とした熱物性制御を紹介する。
1.シリコンナノ粒子合成
1-1 インフライトCVDによるシリコンナノ粒子合成
1-2 その他合成方法
1-3 合成方法と粒子成長機構
1-4 分析と評価方法
1-5 シリコンインクの作成
2.シリコンナノ粒子を使った薄膜太陽電池
2-1 動作原理
2-2 作成・評価方法
2-3 発電特性
3.シリコンナノ粒子と高分子コンポジット材料の熱伝導特性
3-1 ナノシリコンの熱輸送特性
3-2 コンポジット材料の熱伝導率測定法
3-3 熱輸送特性
3-4 物性評価
4.まとめと展望
【質疑応答】
<12:45〜14:45>
2.ゾル-ゲル法を用いた有機-無機ポリマーハイブリッドの材料設計指針と最新の応用事例
京都大学 大学院工学研究科 高分子化学専攻 教授 工学博士 田中 一生 氏
【講演概要】
ゾル−ゲル法はハイブリッド材料のみならず、無機物と有機物を混ぜる際に有用な手法の一つである。ここで、元々混ざりにくいものを均一に分散させるためには工夫が必要である。講演では、これらの一般的なハイブリッド作製の手法に沿って化学的に解説すると共に、解析手法も説明する。また、最近の高機能ハイブリッド材料についても紹介する。特に、ハイブリッド材料の設計指針や作成法など、失敗例を含めて技術的な事例も紹介する。
1.これまでの研究例
1-1 歴史
1-2 最近の応用例
2.材料設計指針 相分離を起こさない官能基選択
3.合成法
3-1 ゾル−ゲル法
3-2 電子レンジによる作成時間短縮
4.同定法
4-1 分光スペクトルの解析法
4-2 電子顕微鏡
4-3 熱物性
5.応用例
5-1 汎用性高分子の耐熱性向上
5-1-1 合成例
5-1-2 物性
5-2 機能材料としての応用例
5-2-1 共役系高分子のハイブリッド化
5-2-2 色素含有ハイブリッド材料
5-2-3 刺激応答性ハイブリッド材料
5-2-3-1 フォトパターニング
5-2-3-2 マイクロ波感応熱源としての応用
【質疑応答】
<15:00〜17:00>
3.ナノ粒子の界面制御による有機無機ハイブリッド材料の作製
東北大学 多元物質科学研究所 教授 博士(工学) 蟹江 澄志 氏
【講演概要】
有機無機ハイブリッドナノ粒子を調製するうえで鍵となるナノ粒子の精密なサイズ・形態制御合成法を紹介する。さらに、有機無機ハイブリッド材料の調製法や分析・構造解析・特性評価法につき、具体例を挙げながら解説する。
1.有機無機ハイブリッド材料
1-1 有機無機ハイブリッド材料とは?
1-2 無機ナノ粒子・微粒子を基材とした有機無機ハイブリッド材料
2.有機無機ハイブリッド材料への展開を視野としたサイズ・形態制御ナノ粒子の液相合成
2-1 ナノ粒子のサイズ・形態制御のコツ
2-2 サイズ・形態制御ナノ粒子の液相精密合成
3.有機無機ハイブリッド材料の開発
3-1 有機無機ハイブリッド液晶
3-2 有機無機ハイブリッドデンドリマー
3-3 有機無機ハイブリッド材料の表面有機物の定量・解析
3-4 小角X線回折測定による有機無機ハイブリッド材料の構造解析
【質疑応答】
セミナー講師
1. 東京工業大学 工学院機械系 教授 博士(工学) 野崎 智洋 氏
2. 京都大学 大学院工学研究科 高分子化学専攻 教授 工学博士 田中 一生 氏
3. 東北大学 多元物質科学研究所 教授 博士(工学) 蟹江 澄志 氏
セミナー受講料
1名につき60,000円(消費税抜き・昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき55,000円(税抜)〕
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