各種工場，製造プロセスにおける静電気発生のメカニズム、その対策、電荷量や誘電率の測定

「剥離帯電」「摩擦帯電」「接触帯電」
ラインの「どこ」で静電気が発生しやすいのか？

ラインの材質や商品表面の誘電率，高速ラインや低湿度環境でのリスク

除電機器を使用すると何分もつのか？

講師

【第1部】 工学院大学 工学部 電気電子工学科　准教授　博士(工学)　市川 紀充 氏

【第2部】 東京工科大学 工学部　非常勤講師　博士(工学)　棚橋 高成 氏

【第3部】 シシド静電気(株)　取締役　工学博士　和泉 健吉 氏

受講料

1名につき55，000円（消費税抜，昼食・資料付）
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき50，000円〕

プログラム

【１０：００〜１２：００】 
第１部 静電気発生メカニズムと対策の概要 
● 講師　工学院大学 工学部 電気電子工学科　准教授　博士(工学)　市川 紀充 氏

【講座の趣旨】
　静電気は，コピー機等の電子機器に利用されていますが，電子機器の誤動作や故障，ガソリンや水素ガス等の火災や爆発の原因になります。本講演では，静電気の発生原理，静電気の障災害とその防止策等を解説します。 
 
【セミナープログラム】 
１．静電気の発生メカニズム
　・発生機構
　・静電気の緩和
　・放電の種類など

２．静電気事故原因の傾向
　・静電気を伴う事故事例
　・着火・爆発に至るケースなど

３．静電気の障害・災害と安全対策
　・静電気放電が原因で起こる火災や爆発の防止
　・静電気放電によるシビレの防止

４．人体等の帯電物体の移動で電子機器内に生じる静電誘導電圧の問題
　・電子機器の誤動作や故障の原因
　・帯電物体が電子機器に近づいたときに生じる静電誘導電圧
　・帯電物体が電子機器から遠ざかるときに生じる静電誘導電圧
　・電子機器の誤動作や故障の防止

５．粉じん爆発とは
　・粉じん爆発現象
　・粉じん爆発発生要因
　・粉じん爆発の拡大と被害の発生

６．粉じん爆発のリスク評価とリスク低減対策
　・リスク評価による安全対策
　・粉じん爆発の過程とリスク評価
　・粉じん爆発のリスク低減対策など

【質疑応答】

【１２：４５〜１４：４５】 
第２部 工場，製造ラインでの静電気対策技術について
　〜パネル製造クリーンルーム内の異物対策における静電気除去手法例を中心に〜
● 講師　東京工科大学 工学部　非常勤講師　博士(工学)　棚橋 高成 氏

【講座の趣旨】 
　LCDディスプレイ製造工程では各種シートを取り扱う工程が多く存在し，静電気発生源が無数にある。その中で異物を製品に付着させない静電気対策が非常に重要である。 
 
【セミナープログラム】 
１．LCDディスプレイ・モジュール工程における異物発生源
　1.1 クリーンルーム内異物混入経路
　1.2 部品由来の異物
　1.3 人由来の異物
　1.4 工程内発生異物
　1.5 異物測定方法（測定器，目視法，分析）

２．異物不良を根絶するための静電気対策
　2.1 静電気発生個所の特定
　2.2 静電気による異物付着メカニズムの解明
　2.3 効果的な除電方法

【質疑応答】

【１５：００〜１７：００】 
第３部 静電気量，誘電率の測定技術とその応用
● 講師　シシド静電気(株)　取締役　工学博士　和泉 健吉 氏

【講座の趣旨】
　静電気の効果的な帯電防止のためには，静電気の帯電特性を，電荷量測定と電位測定で評価し，帯電防止材料の電荷漏洩特性を，抵抗測定と電荷減衰測定で評価するのが重要である。これらの静電気測定について，IEC規格を重点に，説明する。さらに，材料の誘電率の測定についても言及する。

【セミナープログラム】 
１．静電気による障災害とその防止，および静電気測定
　1-1 静電気現象（力学的作用，静電誘導，静電気放電）
　1-2 静電気障災害
　1-3 帯電防止対策（接地，導電化，電荷中和）
　1-4 静電気測定（IEC規格，ESD協会規格，MIL規格，JIS規格）

２．帯電特性の評価
　2-1 ファラデーケージによる電荷量測定
　2-2 表面電位計による電位測定

３．電荷漏洩特性の評価
　3-1 帯電防止材料を評価するための規格
　3-2 電気抵抗の測定
　3-3 電荷減衰の測定

４．誘電率の測定

【質疑応答】