NMRによる高分子の構造,物性解析
★ 測定条件の設定、結果の解釈などNMRによる高分子解析のポイントを詳説!
セミナープログラム
【11:00-12:30】
1.溶液NMRによる高分子材料の一次構造解析
〜繰り返し構造,末端基,立体規則性,組成,共重合連鎖〜
徳島大学 大学院社会産業理工学研究部 教授 博士(理学) 平野 朋広 氏
【習得できる知識】
・高分子化合物の溶液NMRの測定に関する知見
・NMRスペクトルによる高分子の一次構造解析の考え方
【講座概要】
核磁気共鳴法(NMR)では化学構造(官能基の種類,隣接基など)に関する情報が得られることから,有機化合物の分析手法として広く活用されている.高分子材料においても,一次構造解析に有用で欠くことのできない分析法である.ハイスループット分析に対する需要の高まりとともに,オートサンプラーやオートチューナーなどの周辺機器が進歩したことで,誰でも簡単に様々なスペクトルを測定できるようになってきた.そのため,NMR装置のブラックボックス化が進み,測定パラメータの意味やデータ処理に関する基本を知らなくても測定できるようになってしまっている.そこで本講では、溶液NMRによる高分子キャラクタリゼーションの基本的手法について実用的な立場から述べる.さらに,実際の分析事例も紹介する.
1. 溶液NMRの基本
1.1 NMRの原理
1.2 NMR装置概要
1.3 1H NMRスペクトルの読み方
1.4 13C NMRスペクトルの読み方
2. NMRの測定
2.1 サンプルの調製
2.2 測定原理
2.3 測定条件の決定法
2.4 データ処理法
3. 高分子材料の一次構造解析
3.1 繰り返し構造
3.2 立体規則性
3.3 末端基
3.4 共重合組成
3.5 共重合連鎖
【質疑応答】
【13:20-14:50】
2.溶液NMR法によるポリマーの構造解析
(国研)産業技術総合研究所 材料・化学領域研究企画室 企画主幹 齋藤 靖子 氏
【講座の趣旨】
溶液NMRは精密な分子構造の解析に有用ですが、サンプルのNMR溶媒への溶解性が低いと感度と分解能が著しく低下します。サンプルが不溶でも適切な前処理によって溶媒中での分散性と分子運動性を向上させると、溶液NMRによる定性分析が可能になります。前処理を行うにあたっての考え方や具体的な方法をご紹介したいと思います。 サンプルは、セルロース等のバイオマスが中心ですが、可能な範囲で顔料や樹脂の分析にも触れられればと思います。
1. NMRの基礎
1.1 NMRの原理
1.2 固体NMRと溶液NMRの違い
1.3 NMRで得られる情報
1.4 難溶性試料のNMR測定における課題
2.試料測定時の溶液NMRの課題と対策
2.1 感度および分解能低下の因子
2.2 分散性向上のための戦略
2.3 横緩和時間T2増加のための戦略
3.難溶性試料の溶液NMRによる分析事例
3.1 イソプレンゴムの化学構造解析
3.2 表面化学修飾セルロースの分析
3.3 Gel-state法による植物細胞壁の全分析
4.Gel-state NMR法の応用展開
4.1 Gel-state NMR法の適用範囲の拡張
4.2 セルロース素材の表面化学修飾における反応追跡
4.3 セルロースと有機顔料の相互作用
4.4 セルロース補強フィラー中のセルロース ‐ 相容化剤間の共有結合
5.合成高分子の分析
【質疑応答】
【15:00-16:30】
3.マルチモーダルNMRデータサイエンス
~マルチスケール情報,AI活用,最適化計算,DX社会対応~
(国研)理化学研究所 環境資源科学研究センター チームディレクター 博士(工学) 菊地 淳 氏
【習得できる知識】
・溶液/固体/ Time-Domain(TD)-NMRやケモインフォマティクス等のマルチモーダル情報抽出
・データクレンジングから多変量解析、機械学習、最適化計算、因果分析の活用
・原料産地、合成/成形プロセス等のメタ情報付加のデータベース高付加価値化
【講座概要】
NMR装置は1Gz超の高温超伝導磁石から、1MHz以下の永久磁石利用に至るまで多様であり、国立研究所等でのハイエンド利用から、工場や原油探索等のスキャナー利用まで幅広い可能性を有している。本講演では溶液/固体/TD-NMR等から得られる幅広い時空間マルチモーダル情報と、試料の由来や調製その他のメタ情報付加によるAIモデリング、最適化計算および因果推論等を活用したデータサイエンス技術活用と、DX社会への対応戦略について紹介する。
1. NMR装置とマルチモーダル情報
1.1 NMR装置の多様性
1.2 TD-NMRと緩和情報
1.3 溶液NMRデータクレンジング
1.4 固体NMRデータクレンジング
2. NMRデータサイエンス
2.1 データサイエンス技術の活用
2.2 各種NMRモダリティーとメタ情報付加
2.3 多変量解析
2.4 機械学習
2.5. 最適化計算
2.6 因果分析
3. DX社会への対応
3.1 ハードウエア・ソフトウエア開発
3.2 NMR将来予測
【質疑応答】
セミナー講師
1.徳島大学 大学院社会産業理工学研究部 教授 博士(理学) 平野 朋広 氏
2.(国研)産業技術総合研究所 材料・化学領域研究企画室 企画主幹 齋藤 靖子 氏
3.(国研)理化学研究所 環境資源科学研究センター チームディレクター 博士(工学) 菊地 淳 氏
セミナー受講料
1名につき49,500円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき44,000円〕
主催者
開催場所
全国
受講について
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