<製品性能を向上させる隠れた重要素材>油性ゲル化剤・増粘剤の作用機構と化粧品・食品・医薬品への活用−製品物性の制御・品質トラブル解決や新製品開発へのヒント−

初心者向けセミナーです

最適なゲル化剤・増粘剤の選択へ!
ゲル製品トラブルの原因と課題解決策とは?
新規ゲル化剤・増粘剤および製品開発へ!


既存ゲル化剤・増粘剤等から学ぶヒントとは?

セミナー講師

東京工科大学 応用生物学部 教授 博士(工学) 柴田 雅史 先生
■主経歴
1989-2008 花王(株) 研究所勤務
          化粧品の開発基礎研究を担当
2008-2011 東京工科大学 応用生物学部 准教授 
2011-     東京工科大学 応用生物学部 教授 
          化粧品技術に関する教育・研究を担当
■専門分野・研究
コロイド界面化学、化粧品科学
■本テーマ関連の学会・協会等での活動
色材協会 理事
日本工学会 理事
日本化学会 コロイド界面部会 編集委員

セミナー受講料

1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
 *1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
 *学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。

セミナー趣旨

 油性ゲル化・増粘剤を活用する技術は、化粧品分野において、メイクアップ製品やメイク落としなどの基剤として、また乳化系での増粘、安定化に用いられている。また、食品分野でも、洋菓子、マーガリン、チョコレートなどでの製品で油脂結晶の調整や成長抑制、飽水性・乳化性能の改質のために用いられており、最近では水添油脂の代替技術としても検討が進んでいる。医薬品分野においては軟膏・パッチなど経皮吸収製剤の基剤として、持続性、浸透性の良否にも重要な影響を与えている。
 油性ゲル・増粘剤の選定の基本は、各種オイルを所望の物性になるようにすることであるが、ゲルからオイルが分離したり、あるいはゲル硬度や粘度が経時によって変化するなど品質安定性をおこさないことも重要である。また、上記分野の製品は肌に直接触れたり食べたりするものであることから、ゲルを崩して「塗布する感触」や「溶け心地」など高度な物性制御も望まれている。
 各分野用に多様なゲル化剤が市販されているが、物性・品質・感触の観点から製品に適した適切なゲル化剤を選択し、場合によっては組み合わせて使用することが必要になる。そのためには各ゲル化剤の「ゲル化の機構」を理解し、そのゲル化剤の得意不得意を踏まえて製品設計をおこなう必要がある。
 本セミナーでは、ワックス類なども含めた多種多様なゲル化剤について、その作用機構に基づいた分類とそれぞれのゲルの物性の特徴、そしてこれらがおこしがちな品質トラブルについて解説をおこなう。実例としては、最も多様なオイルとゲル化剤が活用されている分野のひとつである「化粧品用のゲル」を題材とするが、作用機構や品質トラブルはどの分野に置いても共通であることから、課題解決や新製品開発のための手がかりになると考られる。また、現存のゲル化剤・増粘剤の課題を紹介し、新規なゲル化剤開発のヒントを提供したい。

習得できる知識

・油性ゲルのゲル化機構を理解し、適切なゲル化剤の選定ができる。
・分離・析出・物性変化などの品質トラブルの発生原因とその解決の糸口をつかむことができる。
・新しいゲル化剤開発やゲルを用いた商品開発のヒントが得られる。

セミナープログラム

1.ゲルの基本、ゲルとはなんだ?
  ・オイルをゲル化・増粘する機構
  ・どうしてオイル分離(離漿)をおこしてしまうのか
  ・水性ゲル化剤と油性ゲル化剤の根本的な違い

2.ゲル化剤の種類とその性質
  ・透明性の高いゲルを作る(低分子ゲル化剤)
  ・加熱を必要としないゲルを作る(コロイドゲル化剤)
  ・多様なオイルをゲル化する(ポリマー・オリゴマーゲル化剤)
  ・硬いゲルを作る。プルプルのゲルを作る(ワックス)

3.オイルの種類とゲル化機構
  ・オイルの種類とゲル硬度の関係(オイルの極性・粘度)
  ・少量添加でゲル硬度を高める・低下させる助剤

4.化粧品、食品、医薬品の製剤化における活用の実際と可能性
  ・スティック製品(口紅、リップクリーム、制汗剤)
  ・ペースト状、ゼリー状製品(リップグロス、オイルゼリー)
  ・鉛筆状製品(アイライナー、リップライナー)
  ・乳化製剤(メイク落とし、乳液、ファンデーション)
  ・湿布、軟膏、経皮吸収製剤
  ・油脂食品(チョコレート・洋菓子・マーガリン)
  ・健康食品、トランス脂肪酸対策
  ・簡単調理製品

5.ゲル製品のトラブルのその対応
  ・オイルが分離してしまう(離漿、発汗)
  ・結晶が分離析出してくる(ブルーミング)
  ・ちょっとした製造条件の差によるゲル物性の変化
  ・どんな保存試験・加速試験をすればよいのか(経時での物性の変化)
  ・ほんの少しの共存物質が悲劇を呼ぶ
  ・光学顕微鏡観察でわかること、勘違いしてしまうこと
  ・電子顕微鏡でゲルの微細構造を観察するための技術
  ・ゲルの熱分析でわかること、わからなくなること

(質疑応答)