
★ ポリマーブレンド、繊維強化による破壊靭性、延伸性の改善!
日時
【Live配信】2025年8月28日(木) 10:30~16:30
【アーカイブ(録画)配信】 2025年9月8日まで受付(視聴期間:9月8日~9月18日まで)
セミナー趣旨
プラスチックは金属、セラミクスと肩を並べる3大材料の一つと言われています。プラスチックは他の材料と比べて、軽量でかつ比較的低い温度で成形できるために様々な成形加工法が開発され、日用品から輸送機器に至るまで広域な分野で使用されています。本講義では、まずプラスチックの力学特性に関する基本的な項目について、理論を交えながらご紹介します。そこから本講義のトピックである複合化による耐衝撃性に焦点を当てて解説し、今まで得てきた研究成果の一部を実例として紹介しながらプラスチックの耐衝撃性改善技術を詳しく解説します。 ※本講義では数式が多数出てきますが、感覚で理解できるように丁寧に解説していきます。
習得できる知識
・プラスチックの力学特性に関する基礎知識と適切な評価方法
・繊維強化プラスチックやポリマーブレンドの力学特性に関する基礎知識
・繊維強化プラスチックの高強度化技術
・ポリマーブレンドの相容化メカニズム
セミナープログラム
1.力学の基礎
1.1 力学とは?
1.2 力の分類
1.3 応力やひずみの概念
1.4 プラスチックの力学特性に関する負荷速度依存性
1.5 耐衝撃性とは?
2.熱可塑性プラスチックの力学特性評価
2.1 3点曲げ試験
(1)降伏開始応力
(2)弾性率
(3)ポアソン比
2.2 引張試験
(1)破断伸び
2.3 ノッチ付き衝撃試験
(1)ノッチ付き衝撃強さ
(2)4つの破壊形態
2.4 ビッカース硬さ試験
(1)降伏開始圧縮応力
3.高分子/繊維複合材料の界面力学特性評価
3.1 ショートビームせん断試験
(1)繊維配向角
(2)界面せん断強さ
3.2 引張試験
(1)界面強さ
(2)界面せん断強さと界面強さの関係
3.3 ノッチ付き衝撃強さと界面せん断強さの関係
3.4 示差走査熱量測定
(1)固化温度
(2)自由体積
4.応用編:複合化による熱可塑性プラスチックの耐衝撃性改善手法事例
4.1 ポリマーブレンド
(1)エラストマーブレンドによる破壊じん性改善
実例1:PS/SEBS
(2)硬質プラスチックブレンドによる延性化
実例2:PP/PS
(3)相容化剤添加による延性化
実例3:PP/PS/SEBS
(4)反応性添加剤による破壊じん性改善
実例4:PC/ABS
4.2 繊維強化
(1)繊維の引抜けによる破壊じん性改善
実例1:PP/長繊維AF
実例2:PP/短繊維GF/MAH-PS
(2)繊維とナノフィラーとの併用による破壊じん性改善
実例1:PP/短繊維GF/CNF
実例2:PP/短繊維GF/CNT
5.まとめと質疑応答
セミナー講師
山形大学 大学院有機材料システム研究科 准教授 博士(工学) 高山 哲生 氏
専門
高分子工学、高分子複合材料工学
高分子複合材料やポリマーブレンドの強度、弾性率や耐衝撃性などの力学特性に関するモデル化を行い、構築したモデルを用いて力学特性の最適化設計を行っている。
セミナー受講料
1名につき 55,000円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき49,500円〕
受講について
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受講料
55,000円(税込)/人
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