
カーボンプライシング 排出量取引 気候変動
開催日時 2025年06月27日(金) 13:30 - 16:00
セミナー趣旨
2026年にGX ETSが本格稼働を予定しており、そのために2025年2月にGX推進法改正案が国会に提出され、早ければ6月には施工される予定となっています。同法では、GX ETSにおける排出枠の割当と償却、上限価格・下限価格に関する制度設計が盛り込まれており、施工後により詳細な制度ルールの議論が行われます。
本講義では、GX ETSの本格稼働に向けたGX推進法の規定に基づき、今後の制度設計に関する論点を詳説します。また、海外の類似制度も踏まえ、想定される課題を提示します。
セミナープログラム
1. GX推進法改正案
(1) 改正案の概要
① 化石燃料賦課金
② 特定事業者負担金
③ 想定されるカーボンプライシングの単価
(2) GX ETSの制度設計
① GX ETS第1フェーズから第2フェーズへの変更
② 脱炭素成長型投資事業者排出枠の割当方法
③ GX ETSにおける割当、配分、償却のスケジュール
④ 参考上限取引価格と調整基準取引価格(下限価格)
(3) GX推進法改正後の論点と課題
2. 海外類似制度
(1) 欧州排出量取引制度 (EU ETS)
(2) 韓国排出量取引制度(K ETS)
(3) その他の類似制度(豪州、米国加州等)
3. GX ETSの論点
(1) 無償割当の方法論
① グランドファザリング
② ベンチマーク
(2) 上限・下限価格の設定と運用
① 参考上限取引価格
② 調整基準取引価格(下限価格)の設定
(3) オフセットクレジットの利用
(4) その他の論点
① 制度の重複(省エネ法、高度化法等)
② 排出量の算定
③ 2つのカーボンプライシング
4. 今後の見通し
セミナー講師
一般財団法人日本エネルギー経済研究所
環境ユニット 気候変動グループ
主任研究員
清水 透 氏
2010年3月 麗澤大学大学院国際経済研究科経済・政策管理専攻修了(経済学博士)
2010年4月 財団法人日本エネルギー経済研究所 地球環境ユニット気候変動政策グループ研究員
2017年4月 一般財団法人日本エネルギー経済研究所 環境ユニット 気候変動グループ 主任研究員
主に国内外の炭素税や排出権取引等のカーボンプライシングに関する調査・動向分析、2050年カーボンニュートラルに向けた各国シナリオの比較、中国・インド・サウジアラビア・南アフリカ等の途上国での政策支援、機器のエネルギー効率向上に関する国際会議への参加等、国内外のエネルギー気候変動関連の調査研究に従事。
2028年から開始される化石燃料賦課金や2033年に導入される特定事業者負担金の単価試算(清水・坂本(2023))等、国内のカーボンプライシングに関する動向に精通、GX ETSの制度設計にも寄与している。
セミナー受講料
1名:37,460円(税込)
2名以降:32,460円(社内・関連会社で同時お申し込みの場合)
受講について
<1>配信のご用意ができ次第、視聴URLと配付可能な講演資料をお送りします。
<2>視聴期間は2週間です。視聴期間延長は一切いたしかねますので、予めご了承ください。
<3>配信動画視聴は、申込者ご本人に限らせていただきます。
受講料
37,460円(税込)/人
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2025/07/23(水)
09:00 ~ 12:002025年2月のGX推進法の改正案を踏まえた カーボンプライシングの最新政策動向とJ―クレジット制度及び非化石証書市場の方向性
JPIカンファレンススクエア 東京都港区南麻布5-2-32 興和広尾ビル
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