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■本講座の注目ポイント
車載用・EV用として期待されている「リチウムイオンバッテリーの温度管理と放熱技術」について解説します。新冷媒やPFAS規制への対応、チタン酸リチウム負極を用いたSCiBモジュールの開発、熱伝導性ギャップフィラーの特性など、次世代エネルギー車に適用される放熱材料の動向、開発事例を学べる講座です。
セミナープログラム
【第1講】 リチウムイオンバッテリシステムの温度管理・各種方式と必要な熱源・部材と今後の展開
【時間】 10:30-12:00
【講師】(元)カルソニックカンセイ株式会社 環境技術開発グループ シニアエキスパートエンジニア 原 潤一郎 氏
【講演主旨】
スマートフォンなどにも使われるリチウムイオン電池は、高温環境では劣化することが広く知られています。電動車は大容量の電池を搭載し,短時間での充電(急速充電)をするため、温度管理が非常に重要になっています当セミナーでは、種々の温度管理方式を紹介し、その冷熱源についても説明します。駆動電池の冷却・加熱をおこなう各EVメーカーの冷凍サイクルを紹介し、比較・優劣をつけます。最近話題の急速充電、PFAS規制、新冷媒についても解説します。また理想的な温度管理方式についても紹介します。
【講演のポイント】
リチウムイオン電池はの冷却・加熱には,少しだけ複雑な冷凍サイクルが必要です。またそのための熱源を確保しなければなりません。どこのメーカーの冷凍サイクルが優れているのか,新冷媒やPFAS規制を含めて説明します。
【習得できる知識】
①駆動用電池の温度管理方式
②そのための熱源となる冷凍サイクル
③各社の冷凍サイクルの比較
④新冷媒,PFAS規制,急速充電への対応
【講演キーワード】
駆動電池の温度管理での種々の方式・テスラ・BYD・Xiaomi・Zeekrなどのヒートポンプシステム比較、急速充電対応、PFAS規制対応、新冷媒
【プログラム】
1. リチウムイオンバッテリの温度管理と寿命
2. リチウムイオンバッテリシステムの温度管理例
3. リチウムイオンバッテリシステム種々の方式
4. リチウムイオンバッテリシステムの理想的な温度管理方式とは
5. リチウムイオンバッテリシステムの温度管理に必要な熱源は
6. 各社(テスラ,BYD,Xiaomi,Zeekr,デンソー)のヒートポンプシステムの比較と優劣
7. PFAS規制への対応と新冷媒
8. 急速充電対応
9. リチウムイオンバッテリシステムの温度管理に必要となる部材や材料
10. 次世代電池では
【質疑応答】
【第2講】 安全で長寿命なリチウムイオン電池SCiBTMと放熱性能を高めたアルミ底板SCiBTMモジュールの開発
【時間】 13:00-14:00
【講師】株式会社東芝 電池事業部/技師長 稲垣 浩貴 氏
【講演主旨】
カーボンニュートラルに向けて、蓄電池への期待は大きい。当社が開発したリチウムイオン電池SCiBTMは、負極にチタン酸リチウムを採用することで、高安全、長寿命、低温充放電、急速充電、高入出力を可能にし、ハイブリッド車のみならず、EVバス、鉄道、船舶や物流拠点で使用される無人搬送車(AGV)など産業用途でも広く採用されている。
近年、EVバス用途での急速充電や、定置用途での電力負荷平準化を想定した充放電など、電池の使い方の多様化が進み、電池の発熱による劣化への対応が求められている。今般、モジュール底面にアルミ材を用いて発熱の影響を緩和させるモジュールを新たに開発した。
本講演では、本技術・製品を蓄電池の市場動向を交えてご紹介する。
【講演のポイント】
6分間で80%以上の急速充電が可能な二次電池SCiBTM。本電池の特長と採用事例、新製品であるアルミ底面モジュールType4をご紹介するとともに、高出力を活かした鉛代替バッテリーパックの開発状況についても言及する。【習得できる知識】
①リチウムイオン電池の市場・技術動向に関する知識
②リチウムイオン電池の発熱・吸熱反応に関する知識
【講演キーワード】
リチウムイオン電池、急速充電、高出力、高安全、長寿命、ライフサイクル思考、TCO
【プログラム】
1. 電池市場動向
2. 東芝電池事業及び、電池技術・製品のご紹介
2-1. 東芝電池事業について
2-2. 二次電池SCiBTMについて
2-3. SCiBTMの採用事例
3. 新製品「アルミ底面モジュールType4」のご紹介
3-1. SCiBTMモジュールの特長
3-2. Type4モジュールについて
4. 今後の展望
4-1. 鉛代替バッテリーパックの開発
4-2. ニオブ系負極を用いたSCiBTMNbの開発
【第3講】 EVバッテリーにおける熱マネジメント材料の開発動向
【時間】 14:15-15:45
【講師】ヘンケルジャパン株式会社 オートモーティブコンポーネンツ事業部 シニアアプリケーションエンジニア 奥原 昂 氏
【講演主旨】
自動車産業は今、世界的に100年に一度の変革期を迎えていると言われており、この自動車産業の変革をリードする技術として最も注目を浴びているのが「次世代エネルギー車」である。次世代エネルギー車、いわゆるEVに使用される材料の1つである熱マネジメント材料は、駆動用バッテリーやパワーコンバージョン部品に無くてはならない機能性材料で、ここ数年かつてないほどの活況を呈している。
そこで本講演では代表的な熱マネジメント材料である二液性液状ギャップフィラーおよび熱伝導性接着剤の特性と、次世代エネルギー車における適用事例を紹介する。
【講演のポイント】
ヘンケルは幅広い種類の熱マネジメント材料(放熱材)を取り扱う他に類を見ない材料メーカーであるため、種類別の製品特性やメリット・デメリットについて精通しており、ユーザーの希望に最も合致する製品を提案することができる。本講義では先ず熱マネジメント材料の選定の仕方と機能、次に自動車産業、特に次世代エネルギー車への適用が本格化している二液性液状ギャップフィラーおよび熱伝導性接着剤についてその特性を説明する。
【習得できる知識】
①熱マネジメント材料の機能と役割
②熱マネジメント材料の種類(シート、1液、2液)とそれぞれの特徴
③二液性液状ギャップフィラーの特徴と利点
④熱伝導性接着剤の特徴と利点
⑤次世代エネルギー車用部品の熱マネジメント材料に求められる特性
【講演キーワード】
熱マネジメント材料、放熱材、TIM、ギャップフィラー、熱伝導性接着剤、次世代エネルギー車、EV、CTP
【プログラム】
1.次世代エネルギー車用部品の熱対策
1.1 自動車産業におけるトレンド
1.2 次世代エネルギー車用部品の熱マネジメント課題
2.熱伝導性ギャップフィラーの紹介
2.1 TIM (Thermal Interface Material) の機能と役割
2.2 TIMの種類と各機能
2.3 熱伝導性ギャップフィラーの性能
2.3.1 熱伝導性ギャップフィラーの特徴および利点
2.3.2 シート材料との比較
2.3.3 1液材料との比較
3.熱伝導性ギャップフィラーの採用実績
3.1 EVバッテリーでの採用実績
3.2 パワーエレクトロニクス部品での採用実績
4.熱伝導性接着剤の採用実績
4.1 パワーエレクトロニクス部品での採用実績
4.2 CTP(Cell to Pack)への応用
5.まとめ
【質疑応答】
セミナー講師
第1部 (元)カルソニックカンセイ株式会社 環境技術開発グループ シニアエキスパートエンジニア 原 潤一郎 氏
第2部 株式会社東芝 電池事業部/技師長 稲垣 浩貴 氏
第3部 ヘンケルジャパン株式会社 オートモーティブコンポーネンツ事業部 シニアアプリケーションエンジニア 奥原 昂 氏
セミナー受講料
●1名様 :49,500円(税込、資料作成費用を含む)
●2名様以上:16,500円(お一人につき)
※受講料の振り込みは、開催翌月の月末までで問題ありません
受講料
49,500円(税込)/人
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